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私は諦めを敵とする。 私の日々の努力は実にこの諦めと闘うことである。 (北条民雄)

食の蔵荒為

茨城県筑西市『食の蔵 荒為』は国登録有形文化財である建物を利用した懐石料理店。【その弐】

荒川家住宅
国登録有形文化財
文化財登録名:荒川家住宅(あらかわけじゅうたく)


荒川家住宅
敷地内には駐車場が完備されています。
そちら側からも入店可能です。


下館は、2005年3月28日以前は「下館市」でした。

現在は、真壁郡関城町、明野町、協和町と合併して筑西市(ちくせいし)となっています。

下館藩として城があったそうですが、今は宅地開発されて無くなっています。

実はワタクシ、関東の「館」が付く地名が混在していて(浦も混在する:浦和・浦安など)、

下館を館山、舘林などと混在してしまうんです。

そういえば、「館」が付く地名って、

軍事的な要素が強い場所だって聞いた気がするんですけど、

下館はどうだったんですかね?

幕府の直轄地にちょいちょいなっていたっぽいから、的外れって訳でもないのかな?

それについては、いずれ調べるとして、

『食の蔵 荒為』となっている荒川家住宅の内部をご紹介します。

って、ごくごく一部なんですけどね。

荒川家住宅
文化財に指定されているのは、主屋、旧店蔵、土蔵の3つの建物。

荒川家住宅
文化財プレートは分かり易く設置してあります。

荒川家住宅
こちらが駐車場側からの入口。
木塀の左側に庭があります。


食の蔵 荒為
店舗への入口。
入口の土間も良い感じですが、写真を撮り忘れました。


荒川家住宅
江戸時代に建てられた一階の和室。
奥は帳場だったのかもしれません。


食の蔵 荒為
照明器具もアンティークで可愛いのです。


荒川家住宅
廊下の突き当りにある手洗い。
一つ一つの備品が骨董品らしくて素敵です。


荒川家住宅
右側がトイレになります。


荒川家住宅
奥座敷も食事処として利用されているようです。
右側窓の上の天袋が気になる。


荒川家住宅
黒柿を使った贅沢な床の間。
なんじゃこらってぐらいの普請道楽です。
もう、なんじゃこら、しか言えません。


荒川家住宅
お高そうな螺鈿の箪笥もそのままに。


荒川家住宅
台所に続く廊下の壁にまで贅沢な窓ガラスが填めこまれています。

荒川家住宅
階段は集成材を使っていて異様に近代的だけどね。

荒川家住宅
二階から階段を見下ろしてみる。
左が台所、右に勝手口があります。


荒川家住宅
吹き抜けの階段の天井にはアールヌーボーの照明器具が。
これ、本物の名のあるやつちゃうん。
ってか、なにゆえこんなに壁ギリギリに設置してあるのかが謎。


荒川家住宅
階段を上がって左側の洋間。
とにかく凄いしか言えない空間です。
贅沢品が多すぎて何処を見ればいいのかワカラン。

荒川家住宅
美術館かな?って感じの備品の数々。

荒川家住宅
当時のままなんですって。

荒川家住宅
これがガレの作品。

荒川家住宅
暖炉のタイルも凄いし、天板は大理石だし、なんじゃこら。

荒川家住宅
螺鈿の家具も凄すぎて、なんじゃこら。

荒川家住宅
もう、短時間でどこを見ればいいか分からなくなって、天井を見ておく。
漆喰は塗り替えたのかな?


荒川家住宅
ベランダの脇のこんなところにもモールディングが!

荒川家住宅
ベランダには出られませんが、
覗いてみると床はモザイクタイル貼りになっています。


荒川家住宅
階段を上がって右側の洋間は展示コーナーになっていました。
時間がないので飛ばします。
(料理が供されるまでの短時間が見学時間)

荒川家住宅
じっくり観たいのに、これまた時間がないので撮影だけはしておいた和室。
組子細工が良いですね。


荒川家住宅
床の間も銘木を使用しているっぽい。
何の木だったかは見られなかったけど。


荒川家住宅
床の間の脇に飾られているギヤマンのワイングラス。
壺は伊万里焼か?


荒川家住宅
至る所に飾られている書も気になりますが、今回はスルーで。
こちらの床の間にも黒柿が使われていますね。


荒川家住宅
銀箔が貼られていたっぽい屏風。凄いな、これ。

荒川家住宅
一階に戻って、和室から玄関(左)を望む。
蔦が良い感じに這ってます。


荒川家住宅
土蔵に続く庭。

荒川家住宅
一階和室から庭、そして土蔵を望む。

荒川家住宅
10棟あった蔵のうち、唯一残された蔵が左側のそれです。

先にも述べましたが、料理が供されるまでの短時間での見学だったため、

じっくりとは見られませんでした。

視界に入るもの全てが凄くて、美術館に来たような気分。

和室の意匠も、床の間の銘木も、掛け軸も、調度品の何もかもが凄かった。

「なんじゃこら」の連続でした。

明治から昭和期の豪商、半端ないです。

全盛期はもった土蔵が林立していたようですが、

今でも十分、その栄華が推察できます。

個人的には、ぜひ、また来たい&母を連れて来たい文化財(懐石料理店)です。

東京駅から下館までは、休日おでかけパス(一日2,670円)が便利です。

オススメです。



食の蔵 荒為
【食の蔵荒為】

文化財登録名称:荒川家住宅
茨城県筑西市甲929
営業時間 [火~土] 11:30~14:00,17:00~22:00 [日] 11:30~14:00
定休日:月曜


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茨城県筑西市『食の蔵 荒為』は国登録有形文化財である建物を利用した懐石料理店。【その壱】

荒川家住宅

荒川家住宅は肥料・荒物・雑貨などを扱う卸問屋で屋号を「荒為」とし、

明治・大正・昭和時代の下館を代表する存在だったそうです。

甲地内の3つの建物は国の登録有形文化財に指定されています。

その建物の一部が、『食の蔵 荒為』という懐石料理店になっています。

本日はここを目的として下館を訪れたワタクシ。

image
台風でこの日の予報は雨だった関東地方。

基本的に晴れ女なので、雨に見舞われることは殆どありませんでした。

ラッキーでした。

食の蔵 荒為
文化財の建物への導入部としては、かなりイイ感じです。

食の蔵 荒為
お店として使用されるとなると、手入れも行き届きますね。

荒川家住宅
2階の窓が面白い。

荒川家住宅
無造作に置かれている家具もアンティークです。

食の蔵 荒為
お店の入口はこの奥。

食の蔵 荒為
暖簾が掛かっています。

食の蔵 荒為
お品書きはこんな感じですが、予約なしの場合は中央のお弁当一択。

食の蔵 荒為
[蔵弁当 2,030円(税込)]

食の蔵 荒為
揚げたての天ぷらも付いてます。

食の蔵 荒為
お刺身も丁寧。

食の蔵 荒為
焼き物はいろいろ入っていて楽しめました。

食の蔵 荒為
煮物はあんかけ風。味はちょいと濃いめ。

食の蔵 荒為
炊き立てのご飯には“ゆかり”が振りかけてありました。

食の蔵 荒為
香のもの。
小ぶりで丁度良い量です。


食の蔵 荒為
お味噌汁はなめこでした。

食の蔵 荒為
食後には珈琲と、デザートの嶺岡豆腐。
この嶺岡豆腐ってのを初めて食べました。
調べたら、牛乳とくず粉でつくるようですね。
むっちりした食感でした。甘い。

気になったので訊いてみたところ、

先の震災では瓦一つも落ちず、びくともしなかったそうです。

営業中だったそうですが、安全な建物なのだと実感したそうです。

一階は江戸時代の建物、二階は明治時代の建物だとのことで、

食事が供される前に、サクッと二階を見せて頂きました。

もの凄いです。半端ないです。お金持ち感半端ないです。普請が凄いです。

とにかく大興奮でした。

荒川家住宅
廊下を右に曲がると二階に続く階段があります。

食の蔵 荒為
庭の見える部屋は、掘りごたつになっています。

荒川家住宅
金庫の置かれている下に石が見えますね。
明治時代に金庫設置のために基礎工事をしたようですね。


荒川家住宅
ここまでくると金庫すらアンティーク家具のように見える。
(明治時代のものですし)


荒川家住宅
窓ガラスは古いものだと推察されます。大正期のものかな?

すさまじく贅沢な二階の話につづく。



食の蔵 荒為
【食の蔵荒為】

文化財登録名称:荒川家住宅
茨城県筑西市甲929
営業時間 [火~土] 11:30~14:00,17:00~22:00 [日] 11:30~14:00
定休日:月曜


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昭和生まれの大阪育ち。数十年前から母の実家の神楽坂エリアに生息。食,日本酒,旅,富山県,文化財(建築物),読書等を好み、当ブログではそれらにオマケ情報も加味しています。それなりの年齢になり、老眼とか更年期とか諸々の不具合も出て参りました。そんな多様な話をチマチマと記す日々です。
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