門
【旧磯野家住宅(銅御殿:あかがねごてん)】
表門も国の重要文化財
明治44年竣工
門扉は厚7cmの楠木の一枚板で、
これほどのものは二つと無いかと。



国の重要文化財に指定されている住宅が茗荷谷駅からすぐの場所にあります。


昔から散歩の度に前を通っていて内部見学してみたいと思っていたのですが、


本日念願かなって外観のみの見学会に参加して参りました。


ここは山林王・磯野敬氏の旧宅で、


予算と工期に制限を設けないで建てられた贅沢な建築物。


建築に使われた木曽のヒノキは、山まるごと購入して選んだものだとか。


制限が無かった時代なので、屋久杉も贅沢に使われているそうです。


中でも、御蔵島のクワを使った床柱は素晴らしい銘木とのこと。


来年は是非見てみたいものです。


(今年応募したものの、あっさり落選しました)


他に、ベルギーから取り寄せたガラスも特筆すべき建材。


関東大震災や東京大空襲、東日本大震災でも無事だったという、


大変しっかりした建物です。


こういう贅沢な普請道楽をしたいと思っても、


現代は日本に銘木が残っておらず、実現不可能でしょうな。


成長の早いスギとヒノキを植え過ぎて、花粉症に悩んでいるのに


地場材は売れていないし・・・。


ゆえに素晴らしい住宅は是非とも後世に残して頂きたいと願う次第です。


しび
門の上の鴟尾(しび)。



ちなみにこの建物は、磯野家からホテルで有名な大谷一族が暮らし、


現在は大谷財団が管理しています。


大谷財団と云えば、旧古河邸の管理でも有名ですね。


以前散歩中に見た「マンション建設反対」の看板。


既に隣に十数階建てのマンションが建ってしまっていました。


何もこんな場所にそんな高さで建てなくても・・・と思ってみたり。


景観が随分変わっていて、


小石川後楽園から見える東京ドームほどの違和感がありました。


なんか勿体ないなぁ。




門
【旧磯野家住宅(銅御殿)】

文京区小石川5-19-4
外観のみの見学は春と秋の金・土曜日に実施
内部見学は年一回(秋)で抽選
見学料 540円
※内部写真のWEB掲載は不可


【にほんブログ村】