朝の9時30分から開いているので迷わず入館。
入館料は100円です。
入口のマダムに「好きなのを選んで良いわよ」と選ばせて貰った楊枝入れ。
沢山の柄の千代紙で折られているのが箱に刺さっていたのですが、
たぶん外国人向けのサービスだと思われます。
頂いたものの、楊枝を使わないワタクシです。
館内は撮影OK。
藩政時代からの薬種商であった中屋薬舗の建物を
金沢市が昭和62年に中屋家から寄付され、
外観を保存しつつ小学校の元敷地内に移築し、「店の間」などを復元して、
伝統的町民文化の展示施設として平成元年4月1日に開館したのがココ。
玄関の大座敷に座ってぼーっと庭を観ていたら、学芸員らしき方に声を掛けられてました。
ボランティアだったのかな?
ラッキーだと思って、庭に見える菰掛け(こもがけ)の石灯篭について質問してみました。
庭にある3基の石灯篭すべてに菰が掛けられているそうです。
その理由は・・・
この青い庭石と・・・
赤い庭石は・・・
犬走りの縁にも使われている石で、戸室石(とむろいし)と言います。
石川県金沢市東部の医王山、戸室山、キゴ山で採れる石で
石英、雲母等も含まれる斜方輝石を主とした安山岩。
金沢城の石垣や兼六園の石橋、庭石、墓石、水道管などに使われています。
近年ではマイナスイオンの発生源とも言われているそうです。
先の石灯籠にも使われており、
加工が容易である反面、脆いため風化もし易いようです。
雪などから守るために菰を掛けているんだとか。
[おえの間]
館内では「加賀花てまり作品展」が開催中でした。
これがかなり見応えがあります。作品を入れ替えて継続して開催しているそうです。
お店でもこんなに数が揃っているのを見たことがないかも。
「おえの間」の梁。
元の資材に加え、新たに替えられた資材もあるものの、
元の建物を忠実に再現されているそうです。
空間が広すぎで手鞠が小さく見えますな。
[座敷]
一つ一つゆっくりと眺めたいものの、ガイドさん付きだったので諦めました。
(実はここに色違いなれどドラえもんらしき手鞠があるんです)
こんなに数があるのに一つとして同じ模様はありません。
凄いな。
ここはお正月を意識した目出度い鶴模様の手鞠が集められた棚。
金沢では娘が嫁ぐ際に手縫いのまりを魔除けとして持たせる習慣があるそうです。
子供が好きそうな柄ですね。
(台が手に見える)
「花嫁のれん展」というのも開催中でした。
金沢では嫁入りする日の朝に、嫁ぎ先の仏壇参りをするそうで、
その時に部屋の入口に掛けて花嫁がくぐる暖簾は
加賀友禅で一枚ずつつくられるのだとか。
一生に一度しかくぐらないもので、各家で大切に保管されているそうです。
言われるまで気付かなかったのですが、これは生花ではないそうです。
全てお菓子で出来ているんです。
(年々色褪せてはいるらしい)
この鳥もお菓子。
これらは金沢の有名な老舗・柴舟小出によるものだそうです。
金沢の婚礼行事に水引は欠かせないアイテム。
凄まじく煌びやかな水引の数々が展示してあります。
かなりの数の水引ですが、一般的なものらしいです。
水引代だけでも、相当しそうな感じですねぇ。
庭にも出られるようで、そこから屋根を見上げてみました。
金沢の瓦が黒いのは、どんよりした天気が多いため、
たまの日差しも効率的に活用して雪を融かそうとする工夫らしいです。
100円でかなり楽しめた施設です。
説明をして下さる方が付いていたからかもしれませんが、
かなり時間を費やしました。
面白かったです。
次回も金沢に来たら再訪するレベル。
手鞠はかなり見応えがありました。
手元に置くよりも、こうやって沢山集まっているものを愛でる方がラクかも。
展示物は定期的に変わるそうです。
お雛様の時期に再訪するのもいいかもな。
[前田土佐守資料館]
前田土佐守資料館・老舗記念館共通観覧券360円を買ったのですが、
老舗記念館だけで良かったかも・・・。
【金沢市老舗記念館】
石川県金沢市長町2-2-45
開館時間 9:30~17:00
(入館は16:30迄)
年中無休
http://www.kanazawa-museum.jp/shinise/top.html