
[久遠寺三門]
身延山久遠寺(みのぶさんくおんじ)のオンシーズンは桜と紅葉の季節。
真夏は人がそれほど多くない時期なのかもしれません。
だって、山頂の食堂に誰も居なかったんだもん。
ちなみに我々はおにぎりを持参していたのですが、
「山頂展望食堂 身延庵」の攻めたメニューが気になって、
こちらで昼食を摂ることに致しました。

山頂にある食堂なのにメニューが豊富。


[身延ゆばカレーデミチーズバーグ丼 900円(税込)]
盛り過ぎやろ~ってぐらいモリモリな内容。
これで900円は安いんじゃないかな。
ってか、ゆばをカレーに入れちゃうと訳が分からなくなります(笑)。

珍しく千葉県民Tが「ビールも飲んじゃう?」と訊くもんで、
注文しちゃいました~。550円なり。
一口目の美味しさが半端なかった。
食堂でのんびりして、時間が来たので階下のロープウェイ乗り場に移動。
人が居ないね~と話していたら、
ロープウェイの発車時刻前に中国系の観光客の団体さん登場。
ここにこれだけの人が居たのかと驚きました。
7分後には地上に到着。
ここから乗り合いバスで・・・と思ったものの、
当初の計画よりも2時間早かったもんで、帰りは自力で下山することにしました。
登りはしんどくても、帰りはラクだろう~
と軽く考えていたのですが、数段下りて認識の甘さを痛感しました。
文字通り、痛感。
一段一段の段差が高いので、太ももへの負担が半端ない。
急斜面なので転がり落ちそうで怖い。
そもそも高所恐怖症なのに、なにゆえワタクシは階段を下りているのか?
などと自問自答しつつ、落ちたら確実に死ぬ恐怖の階段を下り続けました。
マジで怖いし、マジで足の筋肉がプルプル震える。
足が震え過ぎて階段を踏み外しそうな恐怖感がある。
心底怯えました。

「菩提梯(ぼだいてい)」と名付けられている287段の石段。
菩提とは、煩悩を断ち切り悟りの境地に至ることですが、
この階段を登り切ると涅槃(ここの場合は久遠寺本堂)に至るとか。
題目「南無妙法蓮華経」の七字になぞらえ、階段は7区画あるそうです。

踊り場で振り返るも上が見えないほどの急勾配。
手すりが無いと昇降できません。


一段一段の段差が不均一であるところも怖さを覚える一因かも。
蹴上(けあげ)は、30cmぐらいはあると思う。
※建築基準法による平均的な蹴上は23cm以下


震えながら階段を下りきったら、階下に案内板がありました。
体力に自信がない方は坂道か乗り合いバスで昇降することをお勧めします。
104mの高低差を287段の石段で一気に昇降するというある種の苦行。
そりゃあ、悟りもひらけそうです。
我々にとって、この日一番のイベントは、この階段を下ったことかもしれません。
地に足をつけた途端に足ががくがく震えて歩き難く、
そこから山門までの石畳の道が苦痛でしかたありませんでした。
歳を取ると、石畳も辛くなる可能性があると感じました。
石畳の隣には坂道があるのですが、こちらを通って三門まで到達。
最後に山門の敷居を跨ぐのもドッコイショと掛け声をかけないと跨げない程でした。

門前町のバス停まで歩くのも一苦労。
歩くのが辛いので一休みすることにしました。


疲れている時に身体に染みるかき氷。
ワタクシはシンプルにカルピス味にしました。
400円也。

門前町などに飾られている鉢植えの蓮は、
門前町の奥様方の組織が丹精込めて育てているのだとか。

涼しそうな見た目の鉢。

クオン薬局で売られている「久遠水」は目薬です。
クオン薬局でしか入手出来ません。


[久遠水 530円(税込)]
特に花粉症による目のかゆみ、目の充血や痛みなどに効果があるそうな。
なかなか面白い一日でした。
しかし、もしもう一度行く機会があっても、階段は利用しないかな。
明日の筋肉痛が怖すぎる。

【久遠寺】
山梨県南巨摩郡身延町身延3567
山号:身延山
宗派:日蓮宗
創建年:1281年(弘安4年)
開山:日蓮
札所等:日蓮上人霊跡、日蓮宗57本山、甲斐百八霊場108番