sava!

興味あるものを 興味ある人に。

私は諦めを敵とする。 私の日々の努力は実にこの諦めと闘うことである。 (北条民雄)

組子

組子コースター製作体験。

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「GOOD LIFE フェア 2024」の吉原木工所ブースで、

組子コースターの製作体験をしました。

体験料は2,000円。

マンツーマン指導では破格値だと思っていたら、

「高い」と言う方も居られたらしい。

展示会内は無料で貰えるものが多いので、

ものの価値感が麻痺するのかもしれませんね。

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木曾檜と吉野檜
木曾檜(左)の方が目が細かくてお高いそうです。

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既に切れ込みが入っているパーツを向きに気を付けながら組んでいきます。

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三つの組子を組むところからこれを
「三つ組手(みつくで)」と言うそうです。
この中に模様を組んでいきます。

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正六角形ができましたが、これが三つ組手の基本になります。

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正三角形の中に「葉っぱ」と呼ばれるパーツを組んで入れていきます。
(落ちないように木工ボンドも少しだけ使用)
木工ボンドを付けすぎると乾いた時にボンドが光ってしまうため
はみ出た部分は丁寧に取り去ります。

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「重ね竜胆」と呼ばれる模様ができました。


面白い。

ぴったりとハマった時の爽快感が良いです。

体験したことで、今後欄間などで組子を見る目が変わりそう。

職人の世界は素晴らしいし、奥が深いと感じました。

体験して良かったです。





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兵庫県神戸市『竹中大工道具館』で日本の伝統的木造建築の技を支える道具を知る。【写真多用】

竹中大工道具館

大工道具専門の博物館がJR新神戸駅前にあります。

以前は中山手通にあったそうですが、

竹中工務店本社跡地に建てられ、2014年(平成26年)から公開されています。

ここでは日本の伝統的な木造建築の木組などを展示しており、

施設の建造物そのものも復元した資料のような形になっています。

日本では唯一無二の博物館だと思われます。

どうしてもここに来たくて、早朝から足を運んで参りました。

竹中大工道具館
三宮から地下鉄で向かうとかなり遠く感じます。
JR新神戸駅(新幹線)から直接向かうのがラクかも。


竹中大工道具館
入り口からはゆるやかな階段が続いています。

竹中大工道具館
館内入り口へのアプローチ。

竹中大工道具館
こちらが道具館入口になります。
長い庇の木の色と壁の色がマッチしており、
モダンで優美な外観となっております。


竹中大工道具館
館内には大工道具が動画の説明付きで展示してあります。

竹中大工道具館
展示方法はデザイン的にも工夫されていると感じました。

竹中大工道具館
使い方も一目で分かります。

竹中大工道具館
[唐招提寺金堂原寸大組物模型]
館内で最も存在感のある展示物。


扇垂木
[扇垂木(おうぎたるき)]
仏教建築でよく見られる垂木を放射線状に配置した造り。


竹中大工道具館
ワタクシが大好きな懸魚(げぎょ)のコーナーもありました。

竹中大工道具館
この図案集が欲しいと本気で思います。
懸魚って見ていて飽きないですよね。


蟇股
これは蟇股(かえるまた)。
仏教建築で梁(はり)や桁(けた)の上に置かれ、上の荷重を支える材です。


蟇股
彫刻を施しても重さを支える機能を保持できるところがスゴイ。

蟇股
製作途中が見られるのもいいですね。

竹中大工道具館
[スケルトン茶室]
重要文化財に登録されている大徳寺玉林院茶室「蓑庵」の復元模型。


竹中大工道具館
各名称が貼ってありますが全く覚えられませんでした。
茶室について学ぶのはワタクシにはまだ早いと感じます。
(記憶容量に余裕が無い)


組子細工
鼻血が出そうになった超絶技巧の組子。
この緻密さはやばいです。


組子細工
これを間近で見られるだけでも訪れる価値があると思う。
本当にスゴイ作品です。
(クリックで拡大)


組子細工
離れると、近くで見ていると見えなかったものが見えます。

竹中大工道具館
[唐紙障子]
唐紙を貼った襖障子。


唐紙障子
このタイプ、どこかの文化財で見たのだけれど・・・どこだっけ?

火灯窓付蛍壁
[火灯窓付蛍壁]

竹中大工道具館

火灯窓付蛍壁
これを蛍壁と呼ぶのだと初めて知りました。
勉強になったわー。


竹中大工道具館
[赤磨きの左官壁]
弁柄が入っているそうです。


竹中大工道具館
畳の断面図も展示してありました。
こんな高級な畳を敷ける身分になりたいものです。
畳表の厚みがスゴイよね。
輸入物では考えられない厚みです。


竹中大工道具館
そういえばジブリ展もやってました。
展示品は撮影禁止です。
ゆえに図録を購入しました。


竹中大工道具館
展示品以外にも興味深いのがこの階段。
段差が低く、ステップ部分が広く、登るのがとてもラクです。
バリアフリーな階段って気がしました。(車椅子は省く)


竹中大工道具館
この壁もすごいよね。
遠目からだと畳に見える。
こんな左官壁の家に住みたいです。


竹中大工道具館
休憩は展示館を出た別の場所でできます。

竹中大工道具館
休憩室に向かいます。

竹中大工道具館
庭には踏み入れませんが、眺めることは可能。

竹中大工道具館
和室もありますが、これも展示品なのかも?

竹中大工道具館
休憩室のドアが気に入りました。
引き戸なのですが、
ゴムなどの緩衝材が無くとも静かにピタリと閉まります。
説明しにくいので観に行ってみてください。


竹中大工道具館
シンプルな休憩室。

竹中大工道具館
自販機が置いてあります。

竹中大工道具館
よく手入れされている庭も必見。

竹中大工道具館
庭師さんが細やかに手を入れておられました。

竹中大工道具館
竹中大工道具館
どちらを見ても綺麗。

竹中大工道具館
これは門を入った右手にある置物。
カエルだよね?と自分の視力に問うておりました。
フクロウかとも思った。

午前なのに館内は老若男女で結構混んでいます。

どういう興味を持って訪れたのだろう?とちょっと気になるマダム集団も居ました。

春休みなのでお子さんも多いです。

ここで知識を得て、実物を観に行くのもいいかもしれませんね。

わざわざ東京から向かいましたが、ワタクシは大変気に入りました。

是非、組子細工を見てください。

オススメです。

竹中大工道具館
ジブリ好きもこの期間は多く訪れるのかもしれませんね。


竹中大工道具館
【竹中大工道具館】

兵庫県神戸市中央区熊内町7-5-1
開館時間 9:30~16:30(入館は16:00まで)
休館日:月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)

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新潟県長岡市『機那サフラン酒製造本舗』はこのまま朽ちるに任せるには勿体無い建物群です。【肆】

機那サフラン酒製造本舗
[機那サフラン酒製造本舗 離れ]

機那サフラン酒製造本舗の迎賓館ともいえる「離れ」。

その内装は贅を尽くした凄まじいもので、

一日中見てられるんじゃないかと思えるワンダーランドです。

なんじゃこらー感が満載で、何度「はぁ~!?」と声をあげそうになったことか。

職人の遊び心と贅沢な木材、組子、彫刻や、

名のある人が書いたんじゃないかと思われる書などで彩られています。

ここでは建物内部の見どころを列挙したいと思います。

機那サフラン酒製造本舗
欅の一枚板をふんだんに使った内縁。

機那サフラン酒製造本舗
これだけ幅広の欅って、今は入手できないでしょうね。

機那サフラン酒製造本舗
鳳凰に見える立派な流木。

機那サフラン酒製造本舗
黒柿を使った床の間の明り取り。
密度が高くて硬いので、大変彫りにくい材料なのに、すごいですね。


機那サフラン酒製造本舗
正面廊下からトイレに行く通路にある杉戸絵。
金彩が施されています。


機那サフラン酒製造本舗
一階奥の杉板引き戸に描かれている絵も素晴らしいものです。
荷物があるから近くでは見られないけど。
※カメラをズームしてます


機那サフラン酒製造本舗
厠の手洗い場には大理石が使われています。
そして、水栓は甕型です。(初めて見た)


機那サフラン酒製造本舗
手洗い場の天井も凝ってます。


機那サフラン酒製造本舗
腰壁は一枚板。小便器は有田焼みたいです。

機那サフラン酒製造本舗
和式便器は大理石に見える・・・よね。

機那サフラン酒製造本舗
厠の窓にまで組子細工になっています。
このデザイン、いいですね。


機那サフラン酒製造本舗
厠の開き戸に填められているガラスは結霜(けっそう)ガラス。
そして枠には黒柿が使われています。
今気付いたけど、杉戸は正目てすね。


機那サフラン酒製造本舗
廊下の照明器具。
どんな感じの明かりになるのか見てみたい気がします。


機那サフラン酒製造本舗
めっちゃ気になる掛け軸。
誰の書なんだろう?


機那サフラン酒製造本舗
材種のカンペみたいなものが貼ってありました。

機那サフラン酒製造本舗
屋久杉の天井、床柱はイチイ、
土壁には螺鈿を混ぜ込んでいるそうです。

機那サフラン酒製造本舗
落し掛けには瘤だらけの桜が使われています。
これは普通の桜ではなく、病気に罹った桜なんですって。


機那サフラン酒製造本舗
付け書院の組子障子には黒柿が使われています。
そして障子がものすごく綺麗。


機那サフラン酒製造本舗
書院欄間を廊下側から見る。


機那サフラン酒製造本舗
彫刻欄間と、不思議な緑色の壁。

機那サフラン酒製造本舗
床の間と床脇の間の壁は、よく見ると左官で飾られています。

機那サフラン酒製造本舗
ちょっとした遊び心なのかも。

機那サフラン酒製造本舗
目立たない場所でも網代天井だったりします。

機那サフラン酒製造本舗
この絵、いいですね。

機那サフラン酒製造本舗
誰の作品なんだろう?

機那サフラン酒製造本舗
屏風やに額やら、いろいろある部屋。
分類・整理が大変だろうなぁ。


機那サフラン酒製造本舗
銅鏡のようなデザインの襖引き手。

機那サフラン酒製造本舗
階段も欅っぽい。
厚い無垢材を使っているのか、
階段板はギシギシ音が鳴らず歩きやすいです。


機那サフラン酒製造本舗
天井には雨漏りの跡が。

機那サフラン酒製造本舗
古いタイプの窓の鍵。

機那サフラン酒製造本舗
出窓にはなぜかシンクが設置してありました。
二階でお茶でも沸かしていたのかしら?


機那サフラン酒製造本舗
よ、読めない。

機那サフラン酒製造本舗
恐るべし、折上げ格天井のある部屋!

機那サフラン酒製造本舗
折上げ格天井ですよ!?
一般の家に!!


機那サフラン酒製造本舗
天井板が美しすぎて芸術的ですらあります。

機那サフラン酒製造本舗
押入れにチラリと見えるバヤリースオレンヂの箱。
ここだけ時が止まっているようです。


機那サフラン酒製造本舗
床脇の壁面に填められた組子障子。
エッシャーの騙し絵を思い出しますね。


機那サフラン酒製造本舗
屏風の前のカラーコーンに注目。
工事用の赤いコーンに着色したのてそうです。
漆塗りみたいでかっこいい(笑)。


機那サフラン酒製造本舗
無造作に置かれた額。
達筆すぎて読めない・・・。


機那サフラン酒製造本舗
一階よりは濃い緑色の壁。

機那サフラン酒製造本舗
ほんと、書はよくワカリマセン。
「敬神崇儒」とは神道と儒教合一の精神を表すものみたいです。


機那サフラン酒製造本舗
二階にも木材の種類が書かれた紙が貼ってありました。

機那サフラン酒製造本舗
一階、二階ともに、廊下の床には欅が使われています。

機那サフラン酒製造本舗
こちらの部屋の床柱は桜。
ここまで真っ直ぐな桜の木を探すのが大変そう。


機那サフラン酒製造本舗
地袋の襖絵。
ここだけ絵が描かれているので目立ちます。



機那サフラン酒製造本舗
家紋入りの照明器具。
大正末期の建物によく見る形ですね。


機那サフラン酒製造本舗
襖と障子に違和感があるでしょうが、
襖は立て掛けられているだけで填まってはいません。


機那サフラン酒製造本舗
付け書院の欄間と組子障子。
ものごっつい綺麗です。


機那サフラン酒製造本舗
一階も二階も、天井が高いので、開放感があります。

機那サフラン酒製造本舗
田中角栄も訪れたことがあるんですって。

機那サフラン酒製造本舗
銘木をこれでもかっと使った真行草入り混じった床の間。

機那サフラン酒製造本舗
欄間には扇の意匠が施されています。
枠は黒漆。


機那サフラン酒製造本舗
扇の部分は屋久杉?か何かの銘木で象嵌されていると思われます。

機那サフラン酒製造本舗
猪の目(ハートになっているところね)の窓枠。贅沢だ。

機那サフラン酒製造本舗
端に擬宝珠が付いた窓の手すり。
細かいところにも魅せる仕掛けがあります。


機那サフラン酒製造本舗
ここは新潟ですから、この茶筒は「玉川堂」製だったりして~

普請道楽とはこういうことだ、という見本のような「離れ」でした。

これは一見の価値ありです。

長岡市も、こんなに素晴らしい文化財級の観光資源があるのだから、

がんがんPRして寄付金を集めればいいのに。

と思わなくもないです。

長岡市を観光する際は、

こちらの建物群の見学をされることを強くオススメします。

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機那サフラン酒製造本舗
【機那サフラン酒製造本舗】

新潟県長岡市摂田屋4-6-33

機那サフラン酒本舗保存を願う市民の会サイトに募金についての情報があります。


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sava!プロフィール

sava

昭和生まれの大阪育ち。数十年前から母の実家の神楽坂エリアに生息。食,日本酒,旅,富山県,文化財(建築物),読書等を好み、当ブログではそれらにオマケ情報も加味しています。それなりの年齢になり、老眼とか更年期とか諸々の不具合も出て参りました。そんな多様な話をチマチマと記す日々です。
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sava!ブログから建物に関することをある程度分離してメモしておこうと考えてできた分室です。家に関することについて語っているので、気が向いたら見てください。
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