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興味あるものを 興味ある人に。

私は諦めを敵とする。 私の日々の努力は実にこの諦めと闘うことである。 (北条民雄)

石段

長野県諏訪市『北斗神社』の急峻な石段は200段もあるらしい。

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諏訪大社に向かって歩いていると、左手の山側に石段を発見。

めちゃくちゃ急な崖にある石段が壁のように見えます。

石段の上に祀ってあるのは、

北極星を神格化した神様「天之御中主神」だそうです。

天之御中主神は、天地初発の時に高天原に出現した最初の神。独神となって身を隠した。
別天神の第一の神で、続く高御産巣日神・神産巣日神を合わせて「造化三神」とも称される。

天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ、あまのみなかぬしのかみ)は

古事記において神々の中で最初に登場する神でして、

それゆえにかご利益は「寿命」とされているようです。

大戦中は出兵した兵士のために参拝に訪れる人々のために

地元の有志が石段を造設したそうです。

しかし、その後敗戦となったため階段は途中で放置。

近年段階的に整備され、現在は200段もの階段と手すりが付いています。

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階段の上に二つのお社があるらしい。
ちなみにこの北斗神社は真北を向いているそうです。

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石段は最大傾斜角度35度と書いてあるものもありました。

立川和四郎富昌(諏訪大社造営に携わった宮大工、立川和四郎富昌の次男)に師事した

白鳥弥四郎が本殿を手掛けたそうです。

本殿の彫刻が見事らしいのですが、

盗難被害にあったことで現在は二重の格子で厳重に管理されており、

お社の彫刻などは見え難い状態にあるんだとか。

高所恐怖症ゆえに階段の昇降は控えましたが、ご利益よりも技工が気になるので

体調とメンタルが万全な日に上ってお社の彫刻を見てみたい気もする。

時と共に鬱蒼と茂った森の中の神社になりそうですが、その経年変化も見たいかも。

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諏訪大社上社本宮の三之鳥居(若宮八幡社の手と前にあります)。
いよいよ諏訪大社に入るぞという心構えができる鳥居でした。


参考:北斗神社と泰一社《諏訪市の神社》

参考:國學院大學 古典文化学事業「天之御中主神」

【北斗神社(ほくとじんじゃ)】
長野県諏訪市中洲神宮寺(旧・中州村)
祭神:天御中主神(あめのみなかぬしのかみ、あまのみなかぬしのかみ)
本殿:文政8年(1825年)


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静岡県静岡市『静岡浅間神社』の麓山神社(はやまじんじゃ)例祭に偶然廻りあう。

麓山神社

賎機山(しずはたやま)の麓にある『静岡浅間神社』は、

神部神社、浅間神社、大歳御祖神社の三社の総称。

境内にある社殿計26棟は国の重要文化財に登録されています。

そんな賎機山の山の上に鎮座するのが麓山神社(はやまじんじゃ)。

この22日は市内の材木業建設業関係者や氏子、関係者、崇敬者が参列し、

木材業の繁栄と宮元町内の安全が祈願される例祭が執り行われる日でした。

一年に一度しかない麓山神社例祭。

ゆえに特別に拝殿に昇殿参拝でき、

御朱印は書き置きではなく御朱印帳に直接書いて貰える日でもありました。

高所恐怖症気味ゆえ、前回で参拝は最後だと考えていたワタクシでしたが、

母がいきなり石段を登り始めたため、

驚きつつも母の背後からぴったりと付き添い、

前方も後方も見ず、ただひたすらに石段を踏むことで登りきることが出来ました。

母の頑張りにより、再度の参拝が叶い、しかも貴重な機会に巡りあえたのでした。

麓山神社
[麓山神社拝殿]
国指定重要文化財
蔀戸が上げられ、本殿が建物越しに垣間見えます。


麓山神社
昇段し、お払いをして頂き、お榊を捧げることが叶いました。

麓山神社
静岡浅間神社の昇殿には500円掛かりますが、
こちらの昇殿参拝は無料でした。


麓山神社
蔀戸(しとみど)と舞良戸(まいらど)が開放された拝殿。
普段は見ることの出来ない光景です。


麓山神社
[麓山神社本殿]
国指定重要文化財
普段は閉じられている中門の門扉か開け放たれています。


麓山神社
拝殿の舞良戸が開け放たれていると、
風の動きを視覚的に感じますね。
建物が生きている感じがすると申しましょうか。


麓山神社
[本殿]快晴でしたので、彫刻が色鮮やかに見えました。

麓山神社
かなり傷んでいる懸魚(げぎょ)。

麓山神社
よりハッキリと見える手挟み。

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桜の名残もありました。

麓山神社
恐怖の石段。
今回はここを使わずに済むルートを発見しました。

それにしても、麓山神社(はやまじんじゃ)って読めないわぁ。

「ろくさんじんじゃ」って脳内で読んじゃってますもの。

福島県の人なら、ふつうに「はやま」って読めるんだろうな。

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ヤマフジは満開でした。

麓山神社
御朱印帳に直接書いていただけるのは一年でこの日のみ。
それ以外の日は書き置き。


麓山神社
【麓山神社(はやまじんじゃ)】

祭神:主神に大山祇命、日本武尊を配祀

【静岡浅間神社(しずおかせんげんじんじゃ)】
静岡県静岡市葵区宮ヶ崎町102-1
正式名称:神部神社・浅間神社・大歳御祖神社
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静岡県静岡市『静岡浅間神社(しずおかせんげんじんじゃ)』の計26棟が国の重要文化財に指定されています。【その弐・麓山神社】

麓山神社

賎機山(しずはたやま)の麓にある『静岡浅間神社』は、

神部神社(かんべじんじゃ)、浅間神社(あさまじんじゃ)、大歳御祖神社(おおとしみおやじんじゃ)

三社の総称です。

境内にあるそれらの社とは少し離れた賎機山の上に、

麓山神社(はやまじんじゃ)はあります。

こちらの建物も重要文化財にしていされておりますもので、

高所恐怖症気味ではありますが、必死に階段を昇降して参拝して参りました。

いや、もう、かなりここで神経がすり減りました。

身延山久遠寺の時も相当ヤバかったけど、

背中から転がり落ちるんじゃないか感は、こちらの方が上でした。

再訪するのは、ちょっと自信が無いです。

麓山神社
登るのが楽勝に見えるでしょうが、踏面が狭くて、
高所恐怖症気味のワタクシにはかなりハードルの高い階段でした。
登り切った場所で、ご高齢のマダムに「頑張って」と励まされる・・・


麓山神社
これがワタクシノ命綱。
鎖ゆえ不安定なので心許ないです。
蹴上に付着した桜の花弁に意識を集中させつつ登ります。


麓山神社
登り切って階段を振り返ってみると、かなり勾配が急だとわかりますね。
登り切ってから直ぐに、下りが心配になるワタクシ。


麓山神社
階段を登り切っても油断はできないらしい。

麓山神社
階段はまだ続きます。
4月5日が廿日会祭例大祭だったからか、
境内にはぼんぼりが設置してありました。


麓山神社
まだまだ続く道と階段。本当に山なんですねぇ。
標高171mですけど。


麓山神社
最近、石垣にトキメキを覚えるようになりました。
こういう整然とした石垣も好きです。


麓山神社
[麓山神社(はやまじんじゃ)]
古来より賎機山山上に鎮座していた神社らしいです。


麓山神社
麓山で「はやま」とは読めなかったわー。

麓山神社
ここでは浅間神社の祭神である木之花咲耶姫命の父神、
大山祇神(オオヤマツミノカミ)を祀っています。
やはり富士山周辺の神社には欠かせない社なんですね。


麓山神社
[麓山神社拝殿]
国指定重要文化財
面白いことに、拝殿の両脇に随身像があります。


麓山神社
なかなか立派なお顔立ちの随身。
(向かって左側;若いほう)


麓山神社
横顔が凛凛しい随身。
(向かって右側;年取ったほう)


麓山神社
正面から見ると、素晴らしい福耳であることが判明。

麓山神社
文政3年起工、天保5年竣工。
昭和時代に色を塗り替えていると思われます。


麓山神社
極彩色の拝殿であることが見て取れますが、
退色が進んでいるようです。


麓山神社
この蟇股は馬・・・なんでしょうね。

麓山神社
[麓山神社中門]
国指定重要文化財
無論、内部の見学はできません。


麓山神社
[麓山神社本殿]
国指定重要文化財
黒という色が最も早く褪せるものなのかしら?
と透塀を見て思ってみたり。


麓山神社
[麓山神社透塀]
国指定重要文化財
結界感が半端ない透塀ですね。
視線より高い位置にあるため、余計にそう感じます。


麓山神社
拝殿(左)と本殿(右)。

麓山神社
破風の奥に細かい彫刻が見えます。

麓山神社
屋根は向かって左側が長い、流造(ながれづくり)となっています。

麓山神社
懸魚は蕪懸魚。

麓山神社
これは白象かな。
左側の背景は板に絵を描いているんですね。


麓山神社
周囲が笹だから、この尾が長い鳥は雀なのか?

麓山神社
色は褪せていますが、もの凄く絢爛豪華な手挟み。
色の塗り方がべたーっと均一ではないので立体感がありますね。


麓山神社
出組(でぐみ)の色彩も細やか。

麓山神社
金彩の獅子。
腕の筋がかなり力強い。


麓山神社
まるごと重要文化財。
2007年(平成19年)に「刑務所に入りたい」という理由で
拝殿に放火を試みた50歳代無職の男が居たそうです。
路上生活者で、暑い夏に耐えきれなかったらしいです。
ってか、なにしとんねん。


麓山神社
透塀の屋根瓦には草が茂り始めていました。
瓦の水分量が多くなっているんでしょうね。

素晴らしい社で、ずーっと見ていても飽きないほどだったのですが、

実はここ、ハイキングコースの脇にあるんです。

ゆえに背後を複数のハイカーが「こんにちは」といって通り過ぎて行きます。

それに「こんにちは」と応えていたのですが、

次第に、この先にあるものが気になりだして、ちょっと登ってみることにしました。

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よく整備された坂を上っていきます。
(細長い山の先端にいると思ってください)
ワタクシはここを登らず、反対側の崖側から山頂に向かいました。
二度とは来ないだろうと思って。
崖だから太ももがぞわぞわするのですが、
立派な巨樹などがあり、なかなか良いところでした。
片側は柵のない崖ですけどね。しかもこの日は強風。


八千戈神社
山から見た社殿。
これは中門と本殿だと思われます。

賤機山
山が細長過ぎて、どこが頂上かは謎ですが、
山頂っぽい付近から静岡市街を見下ろしたところです。
しかし、ワタクシには方角が全く分かりませんでした。
想像するに、左側に見える山辺りが日本平なのか?


賤機山
昔は麓と山頂を結ぶリフトがあったらしい場所。
今は何もない公園になっています。


賤機山
この先に何があるんだろうと思って歩き続けて来ましたが、
際限がないっぽいので、この辺りで引き返しました。


この日はかなりの強風が吹いており、

その風で髪はぐしゃぐしゃになりました。

しかしおかげで煩悩っぽい何かも吹き飛ばされた感じがしました。

108つ以上ある煩悩の、何が吹き飛ばされたのかは謎ですが。

麓に降りる際、あの急階段にビビっていたのですが、

素晴らしくご高齢のマダムがサクサク登ってくるのを見て、

負けん気が湧き、そのアドレナリンで無事下山することができました。

降りる際、足元しか見ませんでしたけどね。

立ち止まったら降りられなくなった自信がある。

さて、これから麓の八千戈神社をじっくり観たいと思います。

その参】につづく。



麓山神社
【麓山神社(はやまじんじゃ)】
主祭神:大山祇命、日本武尊

【静岡浅間神社(しずおかせんげんじんじゃ)】
静岡県静岡市葵区宮ヶ崎町102-1
正式名称:神部神社・浅間神社・大歳御祖神社
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昭和生まれの大阪育ち。数十年前から母の実家の神楽坂エリアに生息。食,日本酒,旅,富山県,文化財(建築物),読書等を好み、当ブログではそれらにオマケ情報も加味しています。それなりの年齢になり、老眼とか更年期とか諸々の不具合も出て参りました。そんな多様な話をチマチマと記す日々です。
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