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私は諦めを敵とする。 私の日々の努力は実にこの諦めと闘うことである。 (北条民雄)

特別史跡

岩手県西磐井郡平泉町『中尊寺』に来たのは何十年ぶりだろう?【後編】

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中尊寺金色堂の金(きん)はどこで調達されたのか?
あれほどの金を使える金鉱が奥州藤原氏の勢力圏内にあったということですよね。

どうやら、玉山金山(岩手県陸前高田市)、鹿折金山(宮城県気仙沼市)、大谷金山(宮城県気仙沼市)などの金鉱山(砂金)が平泉を支えたと言われているそうです。そしてこの金鉱が、奥州藤原氏の栄華を支えた基盤だったっぽい。

金についての謎は解けましたが、戦中戦後の混乱期の金色堂の保存はさぞや大変だっただろうと愚考。
岩手県立図書館HPの資料によると戦時中は寺僧にも召集者が続出し、寺領内の一部の巨木は軍需品として伐採されたそうです。
中尊寺を守る人が少なくなるなか金色堂を含めた宝物類が、よくぞ後世に残ったものだと感服します。

東日本大震災では本堂の漆喰壁の一部が破損、石灯篭3基が倒れたそうですが、それ以上に大きな被害は受けなかったそうです。

そんな時代の荒波を潜り抜けて金色堂は今の時代に輝いているのだと思うと、先人たちの努力に頭が下がります。

松尾芭蕉が今の金色堂を見たら、なんと詠むのだろう?

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大長寿院へ続く道。

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大長寿院の山門

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山門に墨書きされているものを読むと、平成4年に修理されているようです。

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なぜか門の裏側にびっしりと積まれている小石。
積む意味が謎。

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大長寿院
本尊は胎蔵界大日如来。

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内部には絵などが飾られているのが見えました。

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建物脇にあるモミの木。
町指定天然記念物らしい。

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かなりな巨木です。
枝が落とされており、クリスマスツリー感は無い。

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旧鐘楼
梵鐘は康永2年(1343年)の鋳造。

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峯薬師堂

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お堂の周囲に紅葉が植わっているため、
紅葉の季節はさぞかし綺麗かと。

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弁財天堂の受付が閉まっていたため御朱印をいただくことはできませんでした。

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角大師の札も気になる。

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本堂脇にある庫裏。

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こちらは本堂。

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本堂前にある手水鉢は雪で埋もれていました。

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彫刻が素晴らしい向拝。
本堂は明治42年(1909年)の再建。
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懸魚(げぎょ)り彫りが精巧。

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兎の毛通し(うのけどおし)も見事。

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天台宗総本山比叡山延暦寺から分けられた「不滅の法燈」が堂内にあります。

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本堂に上がる階段の割れの部分に瓢箪の鎹(かすがい)があしらわれていました。

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本坊表門は補修工事中でした。
(岩手県指定文化財)

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表側から見た門。
修繕は終わりかけか?

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と思ったら始まったばかりで、工期は来年五月まででした。

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先月だったらここを通れたのか。

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中尊寺仕様のポストがありました。
消印も特別なのかな?

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山門脇の木が気になったので近寄って見ると

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樹皮に文字のようなもの見受けられました。
(右側に「年」のような文字)

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月見坂に向かって下っていきます。

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途中でお休み処を発見。
ちょいと覗いてみることにしました。

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入り口付近にある蔵。
シンプルで格好いい。

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こちらがお休み処。
外が見えないようなので中に入るのは止めておきました。

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代わりに庭園から麓の街並みを垣間見る。

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地蔵堂では書置きの御朱印をいただきました。
1877年の再建。

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東物見台付近から見たふもとの街並み。

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弁慶堂
文政10年(1827年)の建立。

寺塔四十余宇、禅坊三百余宇あったとされる中尊寺の伽藍。1337年の火災で金色堂を除く堂宇がほぼ全焼。その後、伊達氏の庇護を受けて堂宇の補修・建立がなされています。しかし松尾芭蕉が中尊寺の荒廃ぶりを見て嘆いたように、江戸初期には荒廃の極に達し、明治9年(1876年)、明治天皇の50日間に及ぶ東北巡幸が行われ、中尊寺の保存を命じられたことで保存事業が行われました。
明治天皇は本堂を再建するためのご寄進もされたそうです。

現在我々が観ている中尊寺は、奥州藤原氏が建立した当時に比べると規模を縮小しているようですが、それでも大規模な極楽浄土のテーマパーク感がありました。

十代ではわからなかったけれども。

今回この歳になって再訪が叶い、当時は感じなかった栄枯盛衰の浪漫を体感しました。
まさに「兵どもが夢の跡」。
それを感じている自分は今まで人生経験をそれだけ積んだのだと理解し、感慨深かったです。

再訪して本当に良かった。
心からそう思った中尊寺の旅でした。



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折角なのでお守りの類を購入することにしました。

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こちらは招福香守。
(上の写真の左下端)

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底のネジを取ると白い玉が出てきました。
これにお香の香りを含ませるのかも。
(塗香を塗してみました)

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今回頂いた御朱印は4種。
直書き3種と書置き1種です。

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こんな御朱印もありました。

讃衡蔵の端に売店があるのですが、そこで懐かしい自販機を発見しました。

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コカ・コーラの瓶タイプ。

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栓抜きも置いてあります。
サスティナブル! SDGs!

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こんなダジャレ メニューもありました。


◆御朱印の参考にさせて頂きました

[参考] 岩手県立図書館-世界の平泉へ-

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【中尊寺(ちゅうそんじ)】

岩手県西磐井郡平泉町平泉衣関202
境内通年開放
[3月1日〜11月3日] 8:30~17:00
[11月4日〜2月末日] 8:30~16:30
拝観券:1,000円
土日祝利用可能公共交通:[岩手県交通]平泉町内巡回バス「るんるん」HP
https://www.chusonji.or.jp/
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岩手県西磐井郡平泉町『中尊寺』に来たのは何十年ぶりだろう?【前編】

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奥州藤原氏三代ゆかりの寺として有名な『中尊寺』。特に有名な建物と言えば国宝建造物第1号に指定されている金色堂。

中学校の修学旅行で訪れたことがあるのですが、坂道を延々歩いたこととコンクリート建造物内の金色堂の印象以外の記憶が欠如しているため、記憶の補完をすべく再訪しました。

母も再度見ておきたかったそうですし。

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JR平泉駅からはタクシー争奪戦。改札からダッシュする人はどこに行くんだろう? と眺めていたら、行き先はタクシー乗り場でした。その後、ほどほどに待ってから到着したタクシーに乗り込み中尊寺の上の駐車場へ。バス利用だと下から延々と坂道を登らねばならないところでしたが、片道ワープで金色堂に到達できました。

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駐車場の脇にあった蓮池。
四代泰衡公の首桶から発見されたハスの種が
平成10年、開花に成功したそうです。

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道を挟んで向かい側にも蓮池がありました。

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ドラム缶のようなものにも蓮が入っているんでしょうね。



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さて、駐車場から坂道を上り、讃衡蔵の一角にあるチケット売り場で金色堂の拝観券を購入します。

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坂を上ったところにある金色堂の入口で参拝券を提示。

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国宝「金色堂」は鉄筋コンクリート造の覆堂内にあります。
(撮影禁止)

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讃衡蔵の出口付近で唯一撮影OKだったパネル。
金色堂の須弥壇はこんなビジュアルだそうですが、
実際は暗くてこんな風には見えませんでした。

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松尾芭蕉翁句碑「五月雨の振り 残してや光堂」
左側は墓石かと思ったら句碑だったんですね。

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経蔵(重要文化財)
国宝「一切経」を納めていた建物。
※現在「一切経」は讃衡蔵に移されています

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創建時は二階瓦葺だったそうです。

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扁額の文字がワタクしには読めない。

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経蔵の右手奥に旧覆堂があり、その間にも建物が見えます。

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関山天満宮(かんざんてんまんぐう)
見た目よりも急斜面ですが登ってみました。

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天満宮なので手を合わせておく。

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芭蕉翁像の奥に見えるのが関山天満宮です。

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こちらは金色堂旧覆堂(重要文化財)。
建築年代は室町時代中頃と推定されています。

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現在金色堂があるところからここに移設したらしい。

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コンクリートの覆いよりも遥かに趣があると感じる。
500年間金色堂を守っていたというところにロマンを感じる。
しかし、昭和時代に新たな覆堂を造らねばならなかった背景を知り、納得。


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補強に継ぐ補強がされているようで、満身創痍のお堂なのだと感じる。
先の地震で被害は無かったのだろうか?

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堂内中央にある卒塔婆。
没後八百年後に建てられた卒塔婆ってことかぁ。

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この樹種は何なんだろう? ヒバ?

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天井に見える木材は修繕用のストックなのかしら?

拝観料が必要なのは金色堂と讃衡蔵。讃衡蔵(さんこうぞう)には国宝や重要文化財に登録されている中尊寺の宝物類が保存展示されています。(撮影禁止)
讃衡蔵内の宝物類は大変見応えのあるものでした。

敷地内に点在している人の居ない建物に仏像などを安置したままでは盗難にも遭うだろうから、こういう施設は必要不可欠だろうと、今回境内を歩いてみて実感致しました。
今が閑散期で閉まっているところが多いし、観光客は少ないしで、余計に実感できたとも言えます。


少し長くなったので、後編につづく。


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【中尊寺(ちゅうそんじ)】

岩手県西磐井郡平泉町平泉衣関202
境内通年開放
[3月1日〜11月3日] 8:30~17:00
[11月4日〜2月末日] 8:30~16:30
拝観券:1,000円
※JR平泉駅から中尊寺の上までタクシー利用で1,110円
土日祝利用可能公共交通:[岩手県交通]平泉町内巡回バス「るんるん」HP
https://www.chusonji.or.jp/
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昭和生まれの大阪育ち・新宿区在住。食,日本酒,旅,文化財(建築物),読書等を好み、当ブログではそれらにオマケ情報も加味。それなりの年齢になり、加齢・老眼・更年期などと付き合う日々。そんな話をチマチマと記しております。
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