「片倉工業」最後の製糸工場だった熊谷工場の繭倉庫を利用して作られ、
操業当時に使われていた製糸機械などが展示されている「片倉シルク記念館」。
片倉工業は、明治から大正にかけて日本の主力輸出品だった絹糸製造を行い、
片倉財閥を構築した老舗企業で、製糸業では121年の歴史があります。
富岡製糸場も同社の工場で、2005年に富岡市に寄贈されました。
「片倉工業」は1994年に伝統事業である蚕糸事業から撤退し、
不動産資産を活かしたショッピングセンター運営や
不動産賃貸事業・小売事業のほか、
第二次世界大戦後に進出した自動車部品等の機械製造販売、
肌着の「キヤロン」の発売元でもあります。
東京スクエアガーデンがある場所が元本社ビルがあった場所になります。
熊谷工場は第二次世界大戦時のアメリカ軍空襲被害を受けることなく、
製糸工場として平成6年まで稼働していたそうです。
敷地内には現在、この「片倉シルク記念館」に隣接してイオンがあります。
ワタクシは製糸業に関する歴史に疎いので、
少しずつ知識を蓄える足掛かりとして同施設を見学致しました。
作業工程を知りたいというよりは、歴史を知りたかったのですが、
同施設で上映されている映像が大変参考になりました。
富岡製糸場も空襲被害がなかったそうですが、
いずれは、その理由にもたどり着けるればと思っています。
それにしても蚕って、今や完全に家畜化され、
遺伝子組み換えも行われていますが、
この一生でエエのんか?
と、憐憫のまなざしを向けずには居られません。
ゆえに、にょろにょろした虫が苦手なワタクシなれど、
チラ見ぐらいは耐えられちゃったりするわけです。
富岡製糸場に行くにせよ、
蚕の写真などを見ねばならんのだろうなぁ。

【片倉シルク記念館】
埼玉県熊谷市本石2-135
開館時間 10:00~17:00(入館は16時30分まで)
休館日:月曜、火曜、年末年始、臨時休業あり
入館料:無料