sava!

興味あるものを 興味ある人に。

私は諦めを敵とする。 私の日々の努力は実にこの諦めと闘うことである。 (北条民雄)

機那サフラン酒製造本舗

新潟県長岡市『摂田屋6番街発酵ミュージアム・米蔵』という摂田屋地区の新しい観光スポット。

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旧機那サフラン酒製造本舗の奥に真新しい蔵を通りから発見していたため

覗いてみることにしました。

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通りから見えていたのはこんな外観。

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旧機那サフラン酒製造本舗の右側から奥へ向かいます。

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一号蔵を抜けたところにあるのが『摂田屋6番街発酵ミュージアム・米蔵』。
元米蔵だったものを改修して商業施設にしたらしい。

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蔵の中は吹き抜け状態。
入口に物販コーナー、中央付近に飲食販売コーナーがあります。
飲食店名は「おむすびと汁と茶6SUBI(むすび)」というらしい。

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イートインスペースはこんな感じ。

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補修さた天井は造作が剥き出しになっています。

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ドリンクの他にフードもあるのでランチを摂ることにしました。

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情報量が多くて一見では処理できないためプレートを注文。

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席に運ばれてくるまでに商品を見てみる。

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いろんな味の味噌が面白い。

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気になったのがこちらのカスタード。
瓶が重そうだったので買わなかったけれども。

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塩も気になりました。
村上の塩だったので、村上に言った時に買おうと決意。

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こんなコーナーもありました。

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おむすびプレート 1,800円(税込)
ドリンク付きです。

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いろいろ頼むよりセットになっている方がお得な気もする。

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おむすびの周囲には粉鰹節が塗してあります。

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プレートにご飯の友も乗っているのでそれを付けて食べると良いらしい。

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お味噌を使っていない発酵スープ。
味覚に優しい味で美味しい。

位置的にも、スペース的にも街歩きの休憩利用に丁度いいのではないかと。

飲食店が少な目なイメージのある摂田屋地区では貴重な存在かも。

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イベントコーナーで小さなライトを購入しました。
左の電池が50円、右の紙の照明器具が300円でした。
ボタン電池を縦に挿して使うのですが
サンプルを見たらよくできているので、つい。

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点けたらこんな感じ。
和紙でランプシェードを作ろうと思う。




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【摂田屋6番街発酵ミュージアム・米蔵】

新潟県長岡市摂田屋4-6-33
営業時間 9:00〜17:00
定休日:火曜(祝日の場合翌日休館)、年末年始
※Suicaが使えます
https://settaya6-hakkomuseum.jp/
https://www.instagram.com/settaya6hakko/


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新潟県長岡市『旧機那サフラン酒製造本舗』を七年ぶりに再訪する。

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江戸幕府の御領地として味噌・醤油・酒などの醸造業が発展した摂田屋地区。

太平洋戦争時の長岡空襲被害が少なかったため明治大正期の建物が複数現存しています。

その一つが『機那サフラン酒製造本舗』。

代表的な歴史的建造物群なのですが、

ワタクシが初めて観た2017年当時はボランティアが頑張って守っていて

市の介入はされていないような気配がありました。

保存するぞという強い願いに共感して前回募金させて頂いたのですが

その後どうなったのか気になっていたので青春18きっぷを使って観に行って来ました。

前回の記事をパラ見して頂いてから現在の写真を見て頂くのが良いかもしれません。






現在の管理は長岡市が担っているそうです。

それにより大幅な改修工事ができるようになったようで、

屋根の葺き替え工事のため内部見学ができなくなっていました。

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部分的に改修されている蔵。

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米蔵改修で取り外された屋根瓦が並んでいます。

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今は屋根に上る子供なんて居ないんだろうなと思った一枚。

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龍の意匠が封じ込められた鬼瓦。ゴージャスです。

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前回見た記憶が無いのですが、花壇の柵に瓦が使われていました。

当分内部の見学は出来ない気配が無きにしも非ずです。

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庭への入口は封鎖されていました。

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建物内にも入れません。
見学日が設定されている可能性はあります。

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周囲が明るくなったため蔵も見易くなりました。

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この蔵の屋根もついでに改修されているのか鬼瓦にネットが掛けられています。

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文化財プレートも健在。


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あんなに荒れていたのに、奥の蔵が見渡せるようになっています。

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ボロボロに朽ちた納屋があった気がするところには新たな電力施設が?

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草木が抜かれて広々とした奥の蔵群。
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蔵の名前も分かるようになりました。

随分と様子が変わっていて大変驚きました。

この建物群の「その後」を知れ、再訪して良かったです。

そしてこれからの「その後」も気になったので定期的に追えれば良いなと思っています。

長岡市の管理になったことで一気に改修ができるようになったし、

建物の存続が確定したことで市民団体の皆さんもホッとしている事だろうと推察されます。

文化財的価値のある建物は観光資源だと改めて感じました。



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【旧機那サフラン酒製造本舗】

新潟県長岡市摂田屋4-6-33
https://settaya6-hakkomuseum.jp/


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新潟県長岡市『機那サフラン酒製造本舗』はこのまま朽ちるに任せるには勿体無い建物群です。【肆】

機那サフラン酒製造本舗
[機那サフラン酒製造本舗 離れ]

機那サフラン酒製造本舗の迎賓館ともいえる「離れ」。

その内装は贅を尽くした凄まじいもので、

一日中見てられるんじゃないかと思えるワンダーランドです。

なんじゃこらー感が満載で、何度「はぁ~!?」と声をあげそうになったことか。

職人の遊び心と贅沢な木材、組子、彫刻や、

名のある人が書いたんじゃないかと思われる書などで彩られています。

ここでは建物内部の見どころを列挙したいと思います。

機那サフラン酒製造本舗
欅の一枚板をふんだんに使った内縁。

機那サフラン酒製造本舗
これだけ幅広の欅って、今は入手できないでしょうね。

機那サフラン酒製造本舗
鳳凰に見える立派な流木。

機那サフラン酒製造本舗
黒柿を使った床の間の明り取り。
密度が高くて硬いので、大変彫りにくい材料なのに、すごいですね。


機那サフラン酒製造本舗
正面廊下からトイレに行く通路にある杉戸絵。
金彩が施されています。


機那サフラン酒製造本舗
一階奥の杉板引き戸に描かれている絵も素晴らしいものです。
荷物があるから近くでは見られないけど。
※カメラをズームしてます


機那サフラン酒製造本舗
厠の手洗い場には大理石が使われています。
そして、水栓は甕型です。(初めて見た)


機那サフラン酒製造本舗
手洗い場の天井も凝ってます。


機那サフラン酒製造本舗
腰壁は一枚板。小便器は有田焼みたいです。

機那サフラン酒製造本舗
和式便器は大理石に見える・・・よね。

機那サフラン酒製造本舗
厠の窓にまで組子細工になっています。
このデザイン、いいですね。


機那サフラン酒製造本舗
厠の開き戸に填められているガラスは結霜(けっそう)ガラス。
そして枠には黒柿が使われています。
今気付いたけど、杉戸は正目てすね。


機那サフラン酒製造本舗
廊下の照明器具。
どんな感じの明かりになるのか見てみたい気がします。


機那サフラン酒製造本舗
めっちゃ気になる掛け軸。
誰の書なんだろう?


機那サフラン酒製造本舗
材種のカンペみたいなものが貼ってありました。

機那サフラン酒製造本舗
屋久杉の天井、床柱はイチイ、
土壁には螺鈿を混ぜ込んでいるそうです。

機那サフラン酒製造本舗
落し掛けには瘤だらけの桜が使われています。
これは普通の桜ではなく、病気に罹った桜なんですって。


機那サフラン酒製造本舗
付け書院の組子障子には黒柿が使われています。
そして障子がものすごく綺麗。


機那サフラン酒製造本舗
書院欄間を廊下側から見る。


機那サフラン酒製造本舗
彫刻欄間と、不思議な緑色の壁。

機那サフラン酒製造本舗
床の間と床脇の間の壁は、よく見ると左官で飾られています。

機那サフラン酒製造本舗
ちょっとした遊び心なのかも。

機那サフラン酒製造本舗
目立たない場所でも網代天井だったりします。

機那サフラン酒製造本舗
この絵、いいですね。

機那サフラン酒製造本舗
誰の作品なんだろう?

機那サフラン酒製造本舗
屏風やに額やら、いろいろある部屋。
分類・整理が大変だろうなぁ。


機那サフラン酒製造本舗
銅鏡のようなデザインの襖引き手。

機那サフラン酒製造本舗
階段も欅っぽい。
厚い無垢材を使っているのか、
階段板はギシギシ音が鳴らず歩きやすいです。


機那サフラン酒製造本舗
天井には雨漏りの跡が。

機那サフラン酒製造本舗
古いタイプの窓の鍵。

機那サフラン酒製造本舗
出窓にはなぜかシンクが設置してありました。
二階でお茶でも沸かしていたのかしら?


機那サフラン酒製造本舗
よ、読めない。

機那サフラン酒製造本舗
恐るべし、折上げ格天井のある部屋!

機那サフラン酒製造本舗
折上げ格天井ですよ!?
一般の家に!!


機那サフラン酒製造本舗
天井板が美しすぎて芸術的ですらあります。

機那サフラン酒製造本舗
押入れにチラリと見えるバヤリースオレンヂの箱。
ここだけ時が止まっているようです。


機那サフラン酒製造本舗
床脇の壁面に填められた組子障子。
エッシャーの騙し絵を思い出しますね。


機那サフラン酒製造本舗
屏風の前のカラーコーンに注目。
工事用の赤いコーンに着色したのてそうです。
漆塗りみたいでかっこいい(笑)。


機那サフラン酒製造本舗
無造作に置かれた額。
達筆すぎて読めない・・・。


機那サフラン酒製造本舗
一階よりは濃い緑色の壁。

機那サフラン酒製造本舗
ほんと、書はよくワカリマセン。
「敬神崇儒」とは神道と儒教合一の精神を表すものみたいです。


機那サフラン酒製造本舗
二階にも木材の種類が書かれた紙が貼ってありました。

機那サフラン酒製造本舗
一階、二階ともに、廊下の床には欅が使われています。

機那サフラン酒製造本舗
こちらの部屋の床柱は桜。
ここまで真っ直ぐな桜の木を探すのが大変そう。


機那サフラン酒製造本舗
地袋の襖絵。
ここだけ絵が描かれているので目立ちます。



機那サフラン酒製造本舗
家紋入りの照明器具。
大正末期の建物によく見る形ですね。


機那サフラン酒製造本舗
襖と障子に違和感があるでしょうが、
襖は立て掛けられているだけで填まってはいません。


機那サフラン酒製造本舗
付け書院の欄間と組子障子。
ものごっつい綺麗です。


機那サフラン酒製造本舗
一階も二階も、天井が高いので、開放感があります。

機那サフラン酒製造本舗
田中角栄も訪れたことがあるんですって。

機那サフラン酒製造本舗
銘木をこれでもかっと使った真行草入り混じった床の間。

機那サフラン酒製造本舗
欄間には扇の意匠が施されています。
枠は黒漆。


機那サフラン酒製造本舗
扇の部分は屋久杉?か何かの銘木で象嵌されていると思われます。

機那サフラン酒製造本舗
猪の目(ハートになっているところね)の窓枠。贅沢だ。

機那サフラン酒製造本舗
端に擬宝珠が付いた窓の手すり。
細かいところにも魅せる仕掛けがあります。


機那サフラン酒製造本舗
ここは新潟ですから、この茶筒は「玉川堂」製だったりして~

普請道楽とはこういうことだ、という見本のような「離れ」でした。

これは一見の価値ありです。

長岡市も、こんなに素晴らしい文化財級の観光資源があるのだから、

がんがんPRして寄付金を集めればいいのに。

と思わなくもないです。

長岡市を観光する際は、

こちらの建物群の見学をされることを強くオススメします。

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機那サフラン酒製造本舗
【機那サフラン酒製造本舗】

新潟県長岡市摂田屋4-6-33

機那サフラン酒本舗保存を願う市民の会サイトに募金についての情報があります。


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新潟県長岡市『機那サフラン酒製造本舗』はこのまま朽ちるに任せるには勿体無い建物群です。【参】

機那サフラン酒製造本舗
[機那サフラン酒製造本舗 離れ]


機那サフラン酒製造本舗の敷地内には、迎賓館的役割を果たす離れがあります。

普請道楽もここに極まれり、といった感のある木造二階建ての重厚な建物です。

ここでは、その外周をクローズアップしたいと思います。

機那サフラン酒製造本舗
門の方向から見た離れ。
文化財指定なし。
痛みが激しく、修繕費が集まるのを待っている状態です。

機那サフラン酒製造本舗
中越地震によるものか屋根の損傷も激しく、雨漏りもしていたようです。

機那サフラン酒製造本舗
かなり立派な輪違い。これは屋根が重くなるでしょうねぇ。
相当立派な躯体じゃないと支えられなさそう。


機那サフラン酒製造本舗
一般の民家に唐破風の屋根の玄関がついています。
兎の毛通しもあるし。


機那サフラン酒製造本舗
[兎の毛通し(うのけどおし)]
波と亀の、火伏せの意匠ですね。


機那サフラン酒製造本舗
破風下の天井も劣化しています。
玄関の組子が綺麗。


機那サフラン酒製造本舗
真横から見た唐破風のある玄関。
ランプが可愛らしいです。
そして細部にまで気を抜かない造形美がすごい。
手前の雨どいの劣化も激しいですね。


機那サフラン酒製造本舗
離れの端と、右側が主屋。
主屋は劣化が激しくて現在は立ち入ることができません。


機那サフラン酒製造本舗
玄関から見た座敷のある方向の外観。

機那サフラン酒製造本舗
正面が主屋です。
外観の劣化も激しいですね。


機那サフラン酒製造本舗
衣装蔵から見た離れ。

機那サフラン酒製造本舗
主屋と衣装蔵裏。
写真中央あたりが玄関かしら。


機那サフラン酒製造本舗
離れの裏。
離れの裏にも蔵が建っていたようですが、
今は取り壊されて空き地になっています。


機那サフラン酒製造本舗
離れの鬼板。もの凄く立派です。
ってか、懸魚もあるし。どんだけ贅沢やねん。


機那サフラン酒製造本舗
離れ裏の空き地に残されている酒甕。
どこの焼き物なんだろう?

機那サフラン酒製造本舗
離れ2階廊下から見た唐破風部分。
応急処置で防水シートが被せられていました。

】の内部に続く。


機那サフラン酒製造本舗
【機那サフラン酒製造本舗】

新潟県長岡市摂田屋4-6-33

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新潟県長岡市『機那サフラン酒製造本舗』はこのまま朽ちるに任せるには勿体無い建物群です。【弐】

機那サフラン酒製造本舗
[機那サフラン酒製造本舗 庭と離れ]


現在のサフラン酒製造本舗の敷地は千坪ほどあるそうです。

敷地内には複数の蔵が立ち並び、

普請道楽とはどういうものかを垣間見せてくれます。

庭には銘石が設置してあり、無数の石灯籠が配されています。

まだまだ不勉強なワタクシには判別付きませんでしたが、

きっと庭の樹木も厳選されたものが立ち並んでいるのだろうと推察されます。

植木屋さんが入っていないので生い茂るに任せていますが、

余分な枝などを剪定したら立派な庭に生まれ変わるのだろうなと期待できます。

ワタクシごときの少額募金では如何ともしがたく、

手遅れにならないうちに修繕できればいいなぁと思うところです。

そのためには、全国的に認知度をあげんとなぁ。

機那サフラン酒製造本舗
土蔵の奥にも建物が連なっています。
※非公開


機那サフラン酒製造本舗
屋根のうえには鯱が!
一般の家の屋根に鯱を見たのは初めてです。


機那サフラン酒製造本舗
まだまだ奥に敷地は続いています。

機那サフラン酒製造本舗
敷地奥の土蔵。
左下に入り口が見えますね。


機那サフラン酒製造本舗
通りから見た土蔵群。
かなり劣化が進んでいます。
剥落しまくりです。


機那サフラン酒製造本舗
以前は蔦が絡まっていたんでしょうか? 蔦の残骸がありますね。

機那サフラン酒製造本舗
建物に蔦が絡まっているのを見ると、
エドガー・アラン・ポーの「アッシャー家の崩壊」を思い出します。


機那サフラン酒製造本舗
もの凄く立派な鬼板。龍が見えるような・・・

機那サフラン酒製造本舗
そしてこちらの蔵にも鯱。

機那サフラン酒製造本舗
主屋の入り口でもあったと思われる開口部。

機那サフラン酒製造本舗
主屋の屋根にはかなり立派な鬼板が載っています。
そして懸魚もある!


機那サフラン酒製造本舗
衣装蔵の方向から土蔵を見る。

機那サフラン酒製造本舗
土蔵の方向から衣装蔵を見る。

機那サフラン酒製造本舗
[衣装蔵]
波板鉄板(なみいたてっぱん)は当時最新の建材だったそうです。
輸入品で高級品だった波板鉄板を蔵の周囲にぐるりと巻いています。


機那サフラン酒製造本舗

機那サフラン酒製造本舗
先の中越地震で被災したため、瓦が落下し、土壁も剥落しています。

機那サフラン酒製造本舗
鏝絵が施された箇所もがばっと剥落しています。

機那サフラン酒製造本舗
真下から見るとよく分かりますね。

機那サフラン酒製造本舗
床下換気口は引き戸式になっていて、
サフラン酒の瓶が模られています。
新潟って実は湿度の高い土地なんだとか。


機那サフラン酒製造本舗
蔵の前には、群馬県の鬼押出しから切り出した溶岩が設置されています。
むろん、現在は切り出しなんてことはできません。
運んだのも凄いけど、設置しようとする考えも驚きですな。


機那サフラン酒製造本舗
庭から見た衣装蔵。

機那サフラン酒製造本舗
輪違の屋根瓦が美しいです。
晴れていたら空が透けて見えるのかも。


機那サフラン酒製造本舗
衣装蔵の裏から見える主屋は現在立ち入り禁止になっています。

機那サフラン酒製造本舗
かなり大量の溶岩が切り出されたんですね~
ってことぐらいで驚いていられないのがこの庭です。


機那サフラン酒製造本舗
門から「離れ」に向かう通路。

機那サフラン酒製造本舗
門も劣化したまま放置されています。
修繕費が不足しているんでしょうね。


機那サフラン酒製造本舗
門から庭や建物が見えないように石垣が設置されています。

機那サフラン酒製造本舗
佐渡の赤石の向こうは池があります。
今は水か張っていませんけど。


機那サフラン酒製造本舗
[佐渡の赤石]

機那サフラン酒製造本舗
機那サフラン酒製造本舗
[糸魚川の翡翠]
無論、今は、糸魚川の翡翠は持ち出しできません。


機那サフラン酒製造本舗
池はけっこう深さがあったみたいですね。

機那サフラン酒製造本舗
中央の溶岩は噴水になっているそうです。

機那サフラン酒製造本舗
龍の口からは水が流れ出ていたとか。

機那サフラン酒製造本舗
奥に飾られた像。何かの神様かしら?

機那サフラン酒製造本舗
庭には無数の灯篭が設置されています。

機那サフラン酒製造本舗
そして銘石も多い。

機那サフラン酒製造本舗
二階から見降ろすと、燈籠の多さがよく分かります。

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主屋に離れの周囲には今も蔵が建っています。

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蔵の外壁は波板で保護されているもの以外に
杉板で保護されているものも見えます。


機那サフラン酒製造本舗
道路から見た土蔵と主屋。

機那サフラン酒製造本舗
外周の石垣は亀甲になっています。
何石だろう?

】につづく。


機那サフラン酒製造本舗
【機那サフラン酒製造本舗】
新潟県長岡市摂田屋4-6-33

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新潟県長岡市『機那サフラン酒製造本舗』はこのまま朽ちるに任せるには勿体無い建物群です。【壱】

機那サフラン酒製造本舗土蔵
[機那サフラン酒製造本舗土蔵]
きなさふらんしゅせいぞうほんぽどぞう
国登録有形文化財指定(指定は蔵のみ)
大正期(1912年~1925年)
土蔵造2階建、瓦葺、建築面積52㎡

明治から昭和にかけて「養命酒」と勢力を二分した薬用酒「サフラン酒」。

この「サフラン酒」で財を成したのが吉沢仁太郎です。

吉沢仁太郎が成した財は膨大で、

この建物がある摂田屋からJR宮内駅までの土地を持っていたそうです。

その吉沢仁太郎が建て、現在は国登録文化財に指定されている

『機那サフラン酒製造本舗土蔵』を観に行って参りました。

機那サフラン酒製造本舗
切妻造、桟瓦葺、海鼠壁、基礎は石積みの土蔵が右側です。

機那サフラン酒製造本舗は公式のホームページがあるわけではないので、

開館しているかイマイチ分からないため、向かいの吉乃川酒造に電話を入れた際、

ついでに開館しているか訊いてみました。

どうやら、土日は開いているようです。

機那サフラン酒製造本舗
昔は駐車場が無かったらしいです。

機那サフラン酒製造本舗
全ての建物が公開されているわけではありません。
正面は蔵への入り口&ボランティアガイドの方の受付場所、
そしてちょっとした売店があり、サフラン酒が購入できます。


機那サフラン酒製造本舗
小サイズで864円(税込)でした。
試飲をさせていただいたところ、
炭酸水で割るのが一番のみ易かったです。
コーラーみたいな味になります。


image
滋養強壮のために自分用に買ってみた。

機那サフラン酒製造本舗
先の中越地震で被災したそうですが、
寄付金により土蔵のみ修復することが叶ったそうです。


機那サフラン酒製造本舗
17種の動物・霊獣と9種の植物が
極彩色の鏝絵(こてえ)で描かれています。


機那サフラン酒製造本舗

機那サフラン酒製造本舗
印字した案内板かと思いきや、文字が彫ってありました。
これは風雪などで文字が消えにくくて良いですな。


機那サフラン酒製造本舗
二階部分には鳳凰が描かれています。

機那サフラン酒製造本舗
機那サフラン酒製造本舗
青い鳳凰なんですね。

機那サフラン酒製造本舗
一階左側は麒麟。
これまた青い。


機那サフラン酒製造本舗
一階右側は玄武。

機那サフラン酒製造本舗
切妻屋根の破風には二匹の龍が描かれています。

機那サフラン酒製造本舗
龍が掴むのは、吉沢家の「吉」の字。

機那サフラン酒製造本舗
左官・鏝絵は地元の職人である河上伊吉の作と伝えられています。
「左伊」のサインは、左官・伊吉の略だそうです。


機那サフラン酒製造本舗
修復されて綺麗になったらしいです。
一階右側の扉は十分なスペースがあるのに一枚扉なんですね。
何故なんだろう?


機那サフラン酒製造本舗
[猪とススキ]

機那サフラン酒製造本舗
[虎と竹]

機那サフラン酒製造本舗
これは鼠らしいです。

機那サフラン酒製造本舗
[牛と紅葉]

機那サフラン酒製造本舗
[馬と桜]
えらく色っぽい馬ですな。


機那サフラン酒製造本舗
[犬と牡丹]
目が悪いもんで、猫だと思ってました。


機那サフラン酒製造本舗
これは羊なんだそうです。

機那サフラン酒製造本舗
南面はちょっと見にくい。

機那サフラン酒製造本舗
建物の中に入ってみます。

機那サフラン酒製造本舗
土蔵入口の鏝絵は恵比寿と・・・

機那サフラン酒製造本舗
大黒天。

機那サフラン酒製造本舗
実は大黒天は初代、恵比寿は二代目の顔に似ているそうな。

機那サフラン酒製造本舗
セメントが塗られた土間には猫の足跡が点々と付いていました。
もしかしてわざとだったりするのかな?土蔵の鼠除け的な?


機那サフラン酒製造本舗
内側開口部扉の鏝絵は鶴です。

機那サフラン酒製造本舗
機那サフラン酒製造本舗
ワタクシも鏝絵を習っていた時に鶴を描いたけど、
結構難しいんですよね、バランスが。


機那サフラン酒製造本舗
機那サフラン酒製造本舗
あら、こちらの下は亀でした。

機那サフラン酒製造本舗
[蔵内部二階]
家の中にあったんだろうなぁと思われるものが展示してあります。


機那サフラン酒製造本舗
説明が無いものが特に興味深いです。
学生帽とか。


機那サフラン酒製造本舗
サフラン酒の後に、葡萄酒を販売して大儲けしたそうな。

機那サフラン酒製造本舗
めっちゃ小さい瓶入りのサフラン酒もあったのね。

機那サフラン酒製造本舗
これ、これが一番気になりました。
桐竹紋十郎さんの写真。


機那サフラン酒製造本舗
蔵の前にある佐渡の赤石。
カエルと子ガエルに見える(個人の感想です)。


機那サフラン酒製造本舗
[新潟県長岡市第一回都市景観賞受賞]

機那サフラン酒製造本舗
その隣には文化財プレートがあります。

機那サフラン酒製造本舗
やはり、蔵っていいですよねぇ。造形が。

機那サフラン酒製造本舗
左官が施された扉は、大火の際に一度閉められたそうです。

機那サフラン酒製造本舗
中越地震でも躯体はびくともしなかったってところがスゴイよなぁ。

【弐】につづく。


【機那サフラン酒製造本舗】
新潟県長岡市摂田屋4-6-33
機那サフラン酒本舗保存を願う市民の会サイトに募金情報があります。


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sava!プロフィール

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昭和生まれの大阪育ち。数十年前から母の実家の神楽坂エリアに生息。食,日本酒,旅,富山県,文化財(建築物),読書等を好み、当ブログではそれらにオマケ情報も加味しています。それなりの年齢になり、老眼とか更年期とか諸々の不具合も出て参りました。そんな多様な話をチマチマと記す日々です。
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circleB06-10女子会デザートのバケツプリンが凄まじいデカさだった件。
circleB06-10コルネの食べ方は頭からか尻尾からか?
circleB06-10『牛乳パックシリコン蓋』をワタクシはこう使う。
circleB06-10アボカドカッターでアボカドを切るとこうなるのね。
circleB06-10思い込みを無くそう。
circleB06-10東京上空をヘリでクルージング。
circleB06-10通勤時防災用携行品リスト。