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興味あるものを 興味ある人に。

私は諦めを敵とする。 私の日々の努力は実にこの諦めと闘うことである。 (北条民雄)

椎尾山薬王院

茨城県桜川市真壁『椎尾山薬王院』は延暦元年(782年)に最仙上人が開山した天台宗の古刹です。

薬王院

茨城県桜川市真壁『椎尾山薬王院』に来るのは二度目。

とても雰囲気のある良いお寺なので、何度来ても飽きません。

しかも「秋の桜川さんぽ」の時期は、特別御開帳&限定御朱印があるんです。

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霧で見通しの悪い曲がりくねった坂道をバスで向かいます。

この日は生憎の雨模様。

残念乍ら、参拝客はまばらでした。

ゆえに、一時間を静かに満喫することができました。

薬王院
椎の木が多いので椎尾山(しいおさん)と言うらしい。
境内にはとても立派な椎の木があります。


薬王院
実は一番上の写真にある階段を登らずとも、
バリアフリーな坂道を行けば本堂に到達できるのだそうな。
※ただし、急坂


薬王院
[薬王院仁王堂]
1688年頃(江戸幕府将軍は徳川綱吉と思われます)完成。
大工棟梁桜井瀬左衛門の手による。
市指定文化財


薬王院
通常は仁王が両方に立っているのですが、今は修復中らしいです。

薬王院
阿形・吽形の双方が完成したら元の場所に戻るんでしょうね。

薬王院
前回必死に登った崖のような階段。

薬王院
仁王の反対側には風神雷神が置かれています。
立派なのだけれど、劣化も激しい。


薬王院
こちらは雷神。

薬王院
先の震災で一部崩れたままです。

薬王院
山門で振り向いてみた。

薬王院
椎尾山は筑波連山の支峰のひとつ。
最近は、筑波山が混むもんでここから登山をする人が増えているんだとか。


薬王院
今回の特別御開帳はふたつ。

薬王院
特別御開帳[閻魔大王像]

薬王院
目には水晶が填め込まれ、
その裏に白と赤の綿を詰めて血走った眼を作っているのだそうです。
迫力が凄過ぎる。


薬王院
血の池地獄を表した欄間。

薬王院
こちらは賽の河原を表した欄間。
子供が石を積むのを鬼が崩す場面だそうです。
周囲には亡くなった子供のために親御さんが玩具を供えていました。


薬王院
今回初めて知った「元三大師(がんざんだいし)」。
伝説で、良源が鬼の姿に化して疫病神を追い払った時の像なんだそうです。
この絵を集めているコレクターも居るのだとか。


薬王院
桓武天皇の時代に建てられたお寺だということです。
「鳴くよ鶯 平安京」より前ですな。
つまりは平城京の頃か。


薬王院
何度も火災に遭ったのち、延宝8年(1680年)に完成した本堂。

薬王院
霧で見えませんが晴れていると筑波山が見えます。

薬王院
風雨と経年で劣化している本堂の屋根。

薬王院

薬王院
特別御開帳[十一面観音像]

薬王院
本堂の天井には龍の絵があります。
それを描いたのが、地元の絵師なんだそうです。


薬王院
珍しい意匠がある貫(?)の部分。

薬王院
本堂の彫刻も見事なのですが、劣化が激しいのです。

薬王院

薬王院
三重塔の脇にある椎の木。
かなりの巨木です。


薬王院
[薬王院三重塔]
大工棟梁桜井瀬左衛門安信の手により宝永元年に完成させたもの。
県指定文化財


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雨が上がって来ました。山は見えないけど。

薬王院
福来みかんの木。

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福来みかんと酒寄みかんを頂きました。

バス停
本日しか走らない循環バスの、手作りのバス停。

次のバスの時間までは1時間しかありません。

2時間ぐらいを取っても良かったかもしれませんが、

次に行きたい場所があるからなぁ。

薬王院

薬王院
本日から御朱印集めを始めましたので、こちらもチェック。

御朱印
「秋の桜川さんぽ」の時期限定の御朱印。

特典
昨年のパンフレット持参で缶バッヂとしおりを貰いました。

前回は晴天だったので、雨に濡れる境内を散策出来て良かったかも。

雨に濡れた紅葉も良いもんですよねぇ。



【椎尾山薬王院】
しいおさんやくおういん
桜川市真壁町椎尾3178

○JR水戸線岩瀬駅よりタクシー50分(18km)
○筑波山口バス停よりタクシー30分(7.4km)


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茨城県桜川市『椎尾山薬王院』は薬師如来を本尊とする1200年もの歴史を持つ天台宗の古刹。【写真多用】

椎尾山薬王院
[椎尾山薬王院 仁王門]
江戸時代中期頃のもの。
桜川市指定文化財。



椎尾山薬王院は最仙上人による延暦元年(782年)の開山で、


薬師如来を本尊とする天台宗の古刹です。


1200年も前にできたお寺とはどんなものだろうと思い、


「秋バス」の「薬王院」を下車して参拝して参りました。


本尊薬師如来が身心の苦痛を癒すということで病気平癒の祈願寺となっており、


しかもここは眼病に霊験あるお寺さんなんだそうです。


こりゃぁ、是非、行かねば。


椎尾山薬王院
仁王門に行く前に既に崖を登るような石段があります。
下から見上げると門の屋根しか見えない。


椎尾山薬王院

椎尾山薬王院
仁王門を守る白い龍。
「悪いことをしていると頭から喰われちゃうよ」と近くに居たオジサマ集団に声を掛けられました。
「悪いことをしたことが無い(笑)」とキッパリ言い切って通ったワタクシ。


椎尾山薬王院
言われてみれば、口を開けた龍の彫り物って初めて見たかも。

椎尾山薬王院
本殿側から見降ろした仁王門。
大工棟梁桜井瀬左衛門によるもの。
ちなみに現在、仁王像は修理のため不在です。
しかし、この拝殿側にこういう門では初めて見る木彫りの像があったんです。


椎尾山薬王院

[風神像]

椎尾山薬王院

[雷神像]

椎尾山薬王院
階段が崩れている箇所は、東日本大震災で被害に遭ったものと推察。

椎尾山薬王院
もの凄くバリアフルな石段で、一段は高さ30cmはありそうです。
高所恐怖症気味なワタクシは、心臓がバクバク、太ももがビリビリします。
途中、崩れている箇所もあり、最後は手を使って登りました。
降りるのは怖くて無理。


椎尾山薬王院
[本堂]
延宝8年

桜川市指定文化財。
本堂薬師寺如来、因陀羅大将像など指定文化財を多く納めています。


椎尾山薬王院
本堂を飾る装飾が見事です。
芸術観賞をしているような気分。


椎尾山薬王院
手挟み彫刻も見事。

椎尾山薬王院
本堂の天井には龍の画が!
素晴らし過ぎる!


椎尾山薬王院
この巨大眼鏡をくぐると眼病に御利益があるそうです。
期待を込めて2回潜りました。
入れて良かったです。

それはそうと、最近このタイプのゴザを見なくなりましたね。
夏場にちょっと欲しいかも。


椎尾山薬王院
本堂の装飾彫刻が見事で、一見の価値ありです。

椎尾山薬王院
鬼瓦と懸魚と蟇股(かえるまた)は、ワタクシのツボ三点セットです。

椎尾山薬王院
全ての形が美しくてキュンキュンとトキメキます。
このお寺さんのファンになりました。


椎尾山薬王院
修繕したと思われる懸魚部分。
風化が他と違うので、そう思いました。


椎尾山薬王院
蟇股(かえるまた)は車輪にも見えるけれど、なんだろう?

椎尾山薬王院
本堂の蟇股(かえるまた)には物語がありそうです。

椎尾山薬王院
左側は雷神ですよね。
どういう説話なんだろう?
ってか、カワイイ


椎尾山薬王院
縁の下には木材がストックされていました。
古材ですかね。


椎尾山薬王院
[鐘楼]
誰でも鳴らすことができますが、大きい音は鳴らさないようにと書かれていました。
鐘の下にはお皿があり、お賽銭が置かれています。


椎尾山薬王院
重い鐘を釣るのがこの金物一本だという事実がスゴイですね。
どうやって抜けないようにしているんだろう?


椎尾山薬王院

椎尾山薬王院
鐘の下は砂地になっています。
鳴らす音の響きに関係があるのかしら?
柔らかい音になるのかな?


椎尾山薬王院
鐘には「女人の厄除け云々の文字がありました。
ワタクシも突いてみましたが、大きな音を出さずに鳴らすのって、なかなか難しいもんですね。


椎尾山薬王院
[三重塔]
元禄17年,宝永元年(1704年)
茨城県指定文化財。
仏教の祖である釈迦の舎利(遺骨)をおさめる仏塔。


椎尾山薬王院
大工棟梁 桜井瀬左衛門安信の手によるもので、
桜井瀬左衛門安信は7年後に成田山新勝寺三重塔を完成させています。


椎尾山薬王院
「木鼻」は全て龍になっています。
・・・と思って良く見ると、象みたいなものも居ますね。


椎尾山薬王院
元は全て白く着色されていたのでしょうか。
龍の喉部分が白の縞になっていますね。


椎尾山薬王院
蟇股(かえるまた)の間に封じ込められた赤鬼。

椎尾山薬王院
もしかしたら四方に赤鬼が封じ込められているのかもしれません。

椎尾山薬王院
行に登って来た石段。やはり帰りは怖くて降りれませんでした。

椎尾山薬王院
ここから筑波山に登るのかもなぁと思って見た道。

椎尾山薬王院
[スダジイ樹叢(じゅそう)]
椎尾山薬王院境内と裏山2.6haにわたり、スダジイ(椎)が群生しています。
中には樹齢500年を超える巨木が数十本あるそうで、
それらは「スダジイ樹叢」として天然記念物に指定されています。
日本におけるスダジイ樹叢の北限にあたります。

ちなみに椎の木の左手にある社祠はお稲荷さんではないかなと思います。
三重塔を見るべく階段を上がったのですが、
そこから先に行こうと思ったら木鼻の狐らしきものが目に入ったもんで、
一礼して撤退しました。
石の台座に像が無かったので未確認ですけれども。


甜茶
お声掛け頂いて、甜茶を頂戴しました。
お釈迦様の誕生日に釈迦像にかけるものだそうで、普段は甘酒なんだそうです。
「秋バス」イベント期間につき、特別に供されています。
アレルギーに効くみたいですね。


みかん
ワタクシが新宿から来たもんで、
小さい方の「福来みかん」を持って帰りなさいとご住職に言われました。
一つ頂きましたが、大きい方は食べて帰りなさいと言われたので、
バス内で出会ったココだけの同行者と半分こさせて頂きました。



もう一度、是非是非足を運びたいお寺さんです。


ただし、標高200mの場所にあるもんで、車の力が必要。


「秋バス」などの循環バスが出る特別なシーズンに再訪しようと思っています。


めっちゃオススメです!




椎尾山薬王院
【椎尾山薬王院(しいおさん やくおういん)】

桜川市真壁町椎尾3178
JR水戸線岩瀬駅からタクシーで約15分
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sava

昭和生まれの大阪育ち。数十年前から母の実家の神楽坂エリアに生息。食,日本酒,旅,富山県,文化財(建築物),読書等を好み、当ブログではそれらにオマケ情報も加味しています。それなりの年齢になり、老眼とか更年期とか諸々の不具合も出て参りました。そんな多様な話をチマチマと記す日々です。
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