sava!

興味あるものを 興味ある人に。

私は諦めを敵とする。 私の日々の努力は実にこの諦めと闘うことである。 (北条民雄)

引手

台東区雷門『茶寮 一松』の建物が文化財に指定されたのでランチに行ってみた。

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昨年に建物と塀が国の登録有形文化財(建造物)に指定された『茶寮 一松』。

創業は昭和27年。建物は昭和35年(令和2年改修)のものだそうで、

「茶寮一松店舗及び住居」「茶寮一松表門及び塀」の名称で指定されています。

文化財の説明は以下の通りです。

浅草雷門通りの一筋南に位置する料亭。店舗及び住居は、敷地南の前庭を囲むL字形平面で、入隅を玄関、南面して座敷を並べ、北西を住居部とする。二階は三間続きの大広間を配し、随所 に銘木や彫刻で飾る数寄屋意匠の料亭建築。門及び塀は敷地南・東辺を区画し、門は隅切部に建つ腕木門で料亭に相応しい表構え。

本日は通院day。

平日ランチならば行きやすかろうと思い、

診察が終わってからぶらりと浅草まで行って参りました。

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平日ランチならば結構お手頃価格です。※平日のみ

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玄関までのアプローチも良い感じです。

予約もせずに引き戸を開けたのですが丁寧に対応して頂き、

かなりゆったりした気分で昼食を摂ることができました。

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様々な木材が使われた、船底天井の和室に通されました。
修繕もきちんとされている美しい部屋です。

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庭の見える部屋で、ゆったり、ボーっとすることができます。

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欄間の鳳凰の彫刻が見事。

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引手は竹と笹の意匠ですね。モダンなデザインだなぁ。

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昭和前期に流行した照明器具ですね。
電気コード類の仕舞い方が良いなぁ。

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最近、書に興味があるのですが、まだまだ長い道のりです。
これは達筆だなぁと感じるのですが、どうなんだろう?

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とてもカッコいい開口部。

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翁(おきな)と媼(おうな)の彫刻が付いています。
長寿を願った部屋なれば、そういうお祝いの日に使えると良いですね。

様々な部分に拘りが感じられて興味深い部屋でした。

さて、今回は最も安い「銀だらの粕漬」を選択。

それにデザートをプラスしてみました。

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右端に書かれているってことは一押しなのかもと思い、
ホット柚子を追加注文しました。

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正直、それほど期待をしていなかったのですが、
このホット柚子がかなり美味しい。
香りが大変良くてヒーリング効果があるんじゃないかと感じました。

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一気にお料理が並ぶのかと思っていたので
先付けが単品で出されたのにはちょっと驚きました。
ランチにも10%のサービス料が付きますが、納得できます。

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菜の花とうるいのお浸し。春を感じる。

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猛烈にお腹が空いていたのでキラキラして見えました。

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にんじん、だいこん、なんきん、など「ん(運)」の付く料理。
出汁巻き卵は「母の愛を巻き込んでいる」的な感じで
色々意味を込めているそうです。

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お豆腐とわかめのお味噌汁。
具としては入っていないのですが舞茸らしき良い香りがしました。

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胡瓜の糠漬けらしきものとお昆布。
塩気がご飯によく合います。

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ご飯も美味しい。

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甘味もありますよと出されたメニューを見て、
左側のカステラとおはぎが気になってしまい、追加注文しました。

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きな粉のおはぎ。
中がこし餡だったのですが、今日からこし餡になったそうです。
きな粉の香りがとても良く、粒感があり、甘さ控えめで美味。

ランチにドリンクと甘味を追加して三千円弱でした。

個室でまったり、ゆったりできて、大満足のランチタイムでした。

ここは誰かにオススメしたい。

時節柄敷居が低くなっているのかも? という気もしました。

気のせいかもしれませんが。

さて、文化財プレートに付いて訊いたら、

まだ届いていないんだそうです。

届いたらどこに付けられるのか大変気になるので、

平日に休める日は、またここでランチを頂こうと思ってます。

新しくできた同店の甘味ショップを教えて貰ったので、

この後、覗きに行って、結局買い物をしてしまいました。

満腹でも、やはり甘味は別腹です。



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【茶寮 一松(さりょう いちまつ)】

東京都台東区雷門1-15-1
営業時間 11:30~22:30(L.O.21:00)
定休日:月曜、年末年始、お盆(8/9~8/19)
※たぶん現金のみ
https://www.ichimatsu.co.jp/


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岡山県倉敷市『大橋家住宅』は国登録重要文化財です(弐)。

大橋家住宅

続いて、座敷に向かいます。

普請道楽とまではいかないものの、意匠性に富んだ設えは必見です。

線が創り出す清廉さと、緑が醸し出す癒し。

町屋は夏の涼しさを追求した造りなのかもと思わせる居心地の良さでした。

大橋家住宅
廊下が無い代わりに、坪庭がハレとケの空間を区切っています。

大橋家住宅
父の実家を思い出させる手水鉢。
子供だと手か届かないんてすよねぇ。


大橋家住宅
土壁の部屋がケの空間、
漆喰塗りの部屋がハレの空間ってところでしょうか。


大橋家住宅
[新座敷]
敷地の奥にある座敷です。


大橋家住宅
新座敷の床の間。
シンプルな造形でありながら優美に見えるのは、地袋の絵が優美だから。


大橋家住宅
蝶が舞う襖絵です。

大橋家住宅
大橋家住宅
蝶の絵が繊細で優美。

大橋家住宅
新座敷の納戸側(右側に納戸あり)。

大橋家住宅
納戸にある箱階段。
二階は非公開です。


大橋家住宅
新座敷の奥にあるのが内蔵。

大橋家住宅
[内蔵]
建築年:1796~1798頃
土蔵造、桁行8.1m、梁間5.0m、二階建、切妻造、本瓦葺。


大橋家住宅
内蔵と主屋の境目。

大橋家住宅
風が通り抜けるため、縁側に居ると涼しく感じます。

大橋家住宅
ゆえに、風で風鈴が鳴る鳴る。

大橋家住宅
格の高い大座敷。

大橋家住宅
彫刻欄間は凝り過ぎず、簡素過ぎず。

大橋家住宅
縁側に張り出した庇にはベンガラを塗っているっぽい。
左手には収納棚があります。


大橋家住宅
ボール紙で猫と鼠が貼られてありました。
これは今のご当主の遊び心ですかね。


大橋家住宅
謎の太鼓。

大橋家住宅
[小座敷]
大座敷下の間の横にあります。


大橋家住宅
書斎隣の二畳ほどの部屋。

大橋家住宅
[書斎]
正面左の扉から外に出られるようです。


大橋家住宅
生活を感じさせる道具類が展示してありました。

大橋家住宅
虫食いがモゾモゾする古書。
長唄の教書か?


大橋家住宅
虫が入り放題の開口部。
でもビジュアル的にはイイ感じ。


大橋家住宅
主屋側から長屋門を眺む。

大橋家住宅
長屋門の軒下の波型の意匠。
壁は昔はベンガラを入れていたのかしら。


大橋家住宅
長屋門と主屋の間にある井戸。
これだけ大きな整形された石を運ぶのも大変だったでしょうね。


大橋家住宅
ちょこちょことある中庭のおかげで、採光・採風が期待できます。
手前の大甕は防災用だと思われます。


大橋家住宅
大座敷を外から見上げてみる。
こうしてみると天井の造りって重要なんだと思えますね。
面積が広いと使用木材のランクが露呈し易いと言うか。


大橋家住宅
こういう手水鉢に水を溜める役割も下働きにはあったのかしら?

大橋家住宅
大座敷専用の雪隠(トイレ)はかなり豪華で焼き物です。
どこ焼きかはわかりませんが。
それに気を取られて、雪隠の個室側を見逃しました。


大橋家住宅
大座敷の中庭にある手水鉢は青銅製っぽい。
唐来物っぽいですね。


大橋家住宅
米蔵と主屋の間に大八車の車輪らしきものがありますね。
米俵を乗せて運んだのかな。


大橋家住宅
[米蔵]
土蔵造、桁行10.9m、梁間5.9m、二階建、切妻造、本瓦葺。


大橋家住宅
【平目地瓦張】
内部にまで瓦が張り巡らされているを目にしたのはこれが初めてです。


大橋家住宅
かなり豪華な刺繍が施された雛人形。

大橋家住宅
入口で販売されているお土産物は実物だったんですね。

大橋家住宅
大量に、そして無造作に置かれた古銭。
これが実際に使われる訳ですね。

文化財指定の豪邸といえば、引手も見どころの一つです。

ワタクシは引手で部屋の格が分かると考えております。

大橋家住宅
大橋家住宅
大橋家住宅
大橋家住宅
大橋家住宅
大橋家住宅
大橋家住宅

見どころがたっぷりとあり、倉敷観光には欠かせない施設だと思えます。

オススメです。




大橋家住宅
【大橋家住宅】

岡山県倉敷市阿知3-21-31
開館時間 9:00~16:00
休館日:12月から2月の毎週金曜、年末年始(12月28日~1月3日)
http://ohashi-ke.com/


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岡山県倉敷市『旧野﨑家住宅・野﨑家塩業歴史館 』は重要文化財も含め28もの建築物が文化財に登録されています(壱)。

旧野﨑家住宅
[旧野﨑家住宅]
国指定重要文化財

江戸時代後期の実業家だった野﨑武左衛門(のざき ぶざえもん)は、没落した上層農民だった家を再興し、日本屈指の塩田地主となった人物です。

天保4年(1833年)には大庄屋になり、天保9年(1838年)から嘉永年間に御成門,長屋門を備えた大豪邸を建て、弘化4年(1847年)には苗字帯刀を許されました。

旧野﨑家住宅

約3000坪の敷地内には天保4年(1833年)に建てられた主屋を中心に7棟の蔵(岡蔵,書類蔵,新蔵,大蔵,内蔵,味噌蔵,夜具蔵)、玄関棟,表書院(貴賓の応接室)、江戸末期に造られた枯山水の庭園が並んでいます。
建物延床面積は約1000坪にもなるそうです。

旧野﨑家住宅
[御成門]
一間薬医門、切妻造、本瓦葺、左右塀付


旧野﨑家住宅
[長屋門]
入母屋造、本瓦葺、桁行25.9m、梁間4.9m
この石垣が「鉢巻積み」だとDVDで説明されていた気がするのですが、
それがどのような積み方なのか調べ切れていません。


旧野﨑家住宅
複数のカードで入館料割引特典があります。
JAFはそのうちの一つ。


旧野﨑家住宅
ここで売られている塩を買えばよかったと激しく後悔。
特に壺入りの塩がツボでした。


旧野﨑家住宅
主屋側から長屋門を眺む。


旧野﨑家住宅
[内玄関]
左側の塀の向こう側が表玄関になっています。


旧野﨑家住宅
明治24年(1891年)の自家発電当時の電灯。

旧野﨑家住宅
内玄関から表玄関へ向かいます。

旧野﨑家住宅
[表玄関]
玄関棟は嘉永5年(1852年)の建築。


旧野﨑家住宅
内部には上がれませんのでズームで撮っております。

旧野﨑家住宅
表玄関襖の引手。


旧野﨑家住宅
表玄関正面には懸魚があります。

旧野﨑家住宅
屋根に使用さている瓦の数が半端ない。

旧野﨑家住宅
表玄関の向こう側には格の高い塀があり、
その向こう側が賓客を迎える空間となります。


旧野﨑家住宅
手前に苔むした「さざれ石」がありました。

旧野﨑家住宅
[表書院]
貴賓を応接する和室です。


旧野﨑家住宅
表書院の襖引手。

旧野﨑家住宅
表書院の照明器具は小ぶり。

旧野﨑家住宅
表書院前にある大きな石は「お駕籠石」と呼ばれるもの。

旧野﨑家住宅
「お駕籠石」の上に殿様の駕籠が置かれました。

旧野﨑家住宅
サツキツツジって、サツキかツツシかどっちやねん!
と思ってパシャリ。
江戸時代から咲き続けているそうです。


旧野﨑家住宅
表書院の奥の間。

旧野﨑家住宅
縁の下にも漆喰が塗られていました。

旧野﨑家住宅
水琴窟の音は離れていてもよく聞こえます。

旧野﨑家住宅
アールデコっぽいモダンな外灯。

旧野﨑家住宅
欄間がモダンな表書院は畳の敷き方が独特。
「祝儀敷き」という敷き方で、
畳の4つの角を綺麗に合わせるのは大変難しいそうです。


旧野﨑家住宅
釘隠し。

旧野﨑家住宅
床脇の天袋の絵柄が気になります。
何の絵だろう?


旧野﨑家住宅
主屋には控えの間が複数あるように見受けられました。

旧野﨑家住宅
水琴窟側から表書院の廊下を眺む。
畳敷きってところが高い格式を感じます。


旧野﨑家住宅
遠方から長屋門越しに主屋を見ると、
崖の上にも塀が続いているのが見えます。
あれが敷地の境界なんでしょうね。

見学は「」に続く。



旧野﨑家住宅
【野崎家塩業歴史館】

岡山県倉敷市児島味野1-11-19
(JR児島駅から徒歩約25分)
開館時間 9:00~16:30(17:00閉門)
休館日:月曜(祝祭日の場合は翌日)、12/25~1/1
http://www.nozakike.or.jp/


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茨城県高萩市『穂積家住宅』は見応えのある江戸時代の豪農住宅です。

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高萩市にある「穂積家住宅」は1773年(安永2年)に建てられた豪農の住宅です。

穂積家は、1856年(安政3年)に郷士(ごうし)として苗字帯刀を許されています。

敷地は1,200坪ほどで、長屋門、主屋、蔵、池、庭園などがあり、

昭和55年に高萩市に寄贈され、平成元年に県指定有形文化財に登録されました。

祈祷札の記録では江戸時代中期・寛政元年(1789年)に主屋が建てられたとあります。

これは天明の大飢饉後の水戸藩による普請行為(お助け普請)推奨によるもので、

穂積家でもお助け普請をしたようです。

しかし高萩市が3億6600万円を投じて行った平成11~14年度の保存整備工事で

安永2年建立と書かれた墨書が発見され、

寛政元年より16年前の建築物だと認識されるようになりました。

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県の文化財に登録されているのは、
主屋1棟、長屋門1棟、前蔵1棟、衣裳蔵1棟、敷地4,172.72㎡、
附屋敷図屏風1雙となります。


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(クリックで拡大)

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豪農住宅ゆえ、正面入り口はここ一か所になります。
武家の住宅とは明確に違いますね。


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ここ! ここ! 芸が細かい! めっちゃ綺麗!
贅沢感あるわぁ。


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土間から梁を見上げる。

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現在、高萩茶寮の営業期間ですが、
貴重な襖紙に間近に接することができます。
(太っ腹です)


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土間から入って真っ先に目にする襖だと思うのですが、
和紙ではなく織物ですね。本葛布ではなさそうだけど。


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中の間と前座敷の襖も必見です。
引手を含めて凝ったものとなっています。


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波模様の襖紙(織物)と千鳥の引手。

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小さな目が付いていて、可愛らしい引手です。

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前座敷と奥座敷の欄間も豪勢なつくり。
筬欄間のアレンジ版って感じです。


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虎と小虎が描かれている上写真に使われている引手。
ここには松かさが描かれていますね。


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奥座敷の天袋にある引手。
金箔の和紙に合わせた豪華な引手です。
波と海鳥かな。


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奥座敷から見た欄間。
竿縁天井(さおぶちてんじょう)の天井板の色が渋くて素敵。


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廊下にある、結界を表すのであろう磨き丸太。
楓? 百日紅? 何の木だろう?


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結霜ガラス(けっそうがらす)の模様が面白い。

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裏側から見た主屋と衣装蔵。

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主屋の茅葺屋根を押える瓦。

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影盛はそれほど大きくはないようです。

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衣装蔵と主屋は廊下で繋がっています。

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衣装蔵の瓦。
輪違い部分も修繕されていて綺麗なビジュアルです。


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こちらは長屋門脇の前蔵。

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前蔵内部は見学できないようです。

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主屋の池側。左手が池です。

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夏なので木々が鬱蒼と生い茂っています。
蚊の気配かみちみち。


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主屋の外灯。
シンプルながらもモダンなデザイン。


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ガマの穂。
毎度、きりたんぽみたいだなぁと思います。

時間に限りがあり、じっくりとは見学できませんでしたが、

なかなか見応えのある建物でした。



高萩茶寮については→コチラ

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【穂積家住宅(ほづみけじゅうたく)】

茨城県高萩市上手綱2337-1
開館時間 9:00~16:00
休館日:月曜(祝日の場合は翌日)
入館料:無料

JR高萩駅から⑦バス乗り場「千代田行き」 10:32発(土日祝)
「川側」バス停下車(290円)
※ただし帰りのバスが無いためタクシー利用になります
(復路利用で1,450円でした)

いばらき路線バス路線図:http://www.bus-ibaraki.jp/busmap2/takahagi00.html
高萩駅発着バス時刻表:http://www.bus-ibaraki.jp/jikoku-joban/takahagi-s.html


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新潟県魚沼市『重要文化財 目黒邸』の新座敷(橡亭)。

目黒邸

 目黒邸には、明治34年(1901年)に建てられた「橡亭(ちょてい)」という離れがあります。こちらの建物も国の重要文化財です。どのような意向で建てられたのか、資料が探せず不明のまま。二階を公開する時期があれば、それに合わせて再訪し、質問してみたいもんです。
 囲いがあるため座敷には入れませんが、端正な造りの床の間が魅力的。銘木を多用していしるところからして、普請道楽だなぁという感想を抱けます。目が悪いので全てはレンズ越しで後から確認するしかないのですが、レンズ無くしてもこの離れへの気合の入れ方が感じられました。
 ってか、維持するのは大変そうだ。

目黒邸

目黒邸

目黒邸
この橡亭の床の間の向こう側に4畳の和室があるようですが、
見学はできません。


目黒邸
えらく贅沢な黒柿の床框。えらく贅沢です。どえらく。

目黒邸
十畳の橡亭の脇に、4.5畳の和室があります。

目黒邸
この部屋は、戸袋の引手も凝っていました。

目黒邸
4.5畳の和室の襖。

目黒邸
その引手。

目黒邸
土間には手水鉢がありましたが、ここでお茶を点てられるってことか。

目黒邸
橡亭から見える庭。雪囲いがあるのでチラリとしか見えません。

目黒邸
橡亭の二階に上がる階段。
非公開でした。

目黒邸
この先に何があるのか気になります。



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【重要文化財 目黒邸】

新潟県魚沼市須原890
開館時間 9:00~16:00
休館日:年末年始
目黒邸資料館入館料:200円
(JR只見線 越後須原駅から徒歩5分)
※JR只見線の駅にはコインロッカーがありません
https://www.city.uonuma.niigata.jp/megurotei/


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四万温泉『積善館』山荘一泊二日の旅。

積善館

四万温泉にある『積善館』は元禄7年創業の老舗旅館。

それなりの宿泊費にも関わらず、若者に人気のようで、

館内ではワタクシや母ぐらいの年齢の人は稀な気がします。

本館、山荘、佳松亭の3つの建物があり、

宿泊料金もそれぞれなのですが、

今回我々は国指定文化財の山荘に宿泊致しました。

いつまでもあると思うな文化財(建築物)。

これを心に秘めて宿取りをしているワタクシです。

積善館
佳松亭5階にある食事会場でチェックイン手続きをします。
こちらの欄間は実際に使われていたものなのだそうです。


積善館
有田焼の器で頂くウェルカムドリンクはお煎茶でした。

積善館
山荘の部屋の鍵。

積善館
明治23年創業の新橋にある堀商店の鍵でした。拘ってますねぇ。

積善館
炬燵のある和室。
ワタクシはここでごろごろしておりました。
炬燵欲しいわぁ。


積善館
椅子とテーブルのある和室。
母はこちらで寛いでいました。


積善館
部屋にあったお菓子と、入れてもらったお茶。

積善館
お菓子は、花豆がのった温泉饅頭でした。意外と美味しい。

積善館
欄間の向こうは寝室。

積善館
低いですけれど、ベッドになっています。
寝心地は良好。


積善館
積善館
部屋の襖の引き手は昔のままのようです。

積善館
窓の外には雪がチラついていました。

積善館
翌朝は一面の銀世界。
一晩で一気に降ったみたいです。

ホームページを見ると、定期的に改修工事をしているようで、

我々が泊まった部屋もとてもキレイでした。

文化財を維持するのは大変だと思うのですが、

こまめな改修は超寿命化への道ですし、素晴らしいことだなと思います。

これが出来るのも、人気旅館ゆえかもしれませんね。

文化財の雰囲気を損なうことなく、設備を近代化するという姿勢に脱帽です。

旅館という施設は時代に即して生きるものなのだなぁと思えました。



積善館
【積善館(せきぜんかん)】

群馬県吾妻郡中之条町大字四万4236-1
鉄道:JR吾妻線中之条駅から関越交通バスで約40分
高速バス:東京駅の八重洲側から直通バス(四万温泉号)あり


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四万温泉『積善館』は「千と千尋の神隠し」のモデルとも言われる国登録文化財に指定されている旅館です。

積善館

国民保養温泉地として第一号の指定を受けた四万温泉(しまおんせん)は、

群馬県吾妻郡中之条町にあります。

その中にある創業324年の『積善館(せきぜんかん)』は

国の登録文化財に指定されている山荘のほか、

県の重要文化財に指定されている本館がある老舗温泉宿。

「千と千尋の神隠し」のモデルになっているとも言われる場所です。

それゆえ、本館玄関前の写真を撮りに来る観光客や、

天井の高い大浴場「元禄の湯」に日帰りで入る若者がひっきりなしにやって来ます。

そんな建物に、母と一緒に泊まって参りました。

母からの誕生日プレゼントで、場所はワタクシが決めました。

千と千尋云々以前に、文化財のこの建物を観てみたかったんです。

積善館
本館に至る橋の前には真新し気な石の碑があります。

積善館

積善館
【積善館前新(せきぜんかんまえしん)】
登録有形文化財(建造物)
「元禄の湯」のある建物外観。
一階が「元禄の湯」です。


積善館
「元禄の湯」は日帰り温泉利用が可能です。

積善館
外観とは違い、内部は地下に掘れているため、天井が高くなっております。
蒸気の出口がどうなっているのかが謎です。


積善館
湯殿の入口で靴を脱いで入るとすぐに浴室があります。
浴室の一角で着替えるシステム。
内部にロッカーは無く、シャワーもない古いタイプの湯治場です。


積善館
内部は撮影禁止。
入浴中に写真を撮られたという苦情があったらしいです。


積善館
「元禄の湯」の文化財プレート。

積善館
女湯の奥・本館側「壱番舘」に待合室があり、ここにロッカーがあります。

積善館

積善館
積善館

積善館
本館の建物と軒を接して建っています。
左側が積善館の歴史資料館になっています。


積善館
歴史資料館内部。
自由に見学ができます。


積善館
竹節欄間のある帳場。

積善館
帳場の襖引手。鶴の意匠かなと思えますがどうでしょう。

積善館
上段の間には雛壇が飾ってありました。

積善館
上段の間の襖引手。

積善館
携帯の筆記具(筆)が展示してあります。

積善館
根付もありますが、これは達磨だろうか?

積善館
[積善館本館入口]
下駄箱がありますが今は使っていないようで土足のまま上がります。


積善館
玄関に掲げられた許可証。
国土交通省の前身である運輸省の文字があります。


積善館
本館2階から1階玄関を見下ろす。

積善館
本館2階は山荘への連絡口となっています。

積善館
[浪漫のトンネル]
千と千尋ファンに人気の撮影スポットみたいです。
奥のエレベータで向かう先に山荘があります。


積善館
迷路のような館内。
二度ほど来れば完全に把握できるのかもしれません。


積善館
ところどころ補修はしてありますが、使われていない場所も多そうです。

積善館
本館3階からスタートする館内歴史ツアーってのもありますが、
この日は実施されていませんでした。

積善館
廊下を中央にして両側に部屋が並んでいます。

積善館
しかし、この奥は使われていないようですね。

積善館
今は使われていない部屋がツアーの集合場所になっています。

積善館
2階に降りる階段。

積善館
本館3階から橋を望む。
雪の降りが増した気がします。


積善館
【積善館廊下橋(せきぜんかんろうかばし )】
「前新」及び「向新」を繋ぐ橋。
関係者以外立ち入り禁止。


積善館
【積善館の向新(せきぜんかんのむこうしん)】
有形文化財(建造物)
現在は、従業員宿舎となっているそうです。


積善館
文化財プレートはどこにあったんだろう?

積善館

積善館

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昼から降り始めた雪は時間を経るにつれ積もってまいりました。

チェックインは14時。

館内は山に向かって増築してあり、迷路のようです。

でも、そこが良い。

室内もお風呂も、個人的には大変気に入りました。

その話は、また後程。



積善館
【積善館(せきぜんかん)】

群馬県吾妻郡中之条町大字四万4236-1
鉄道:JR吾妻線中之条駅から関越交通バスで約40分
高速バス:東京駅の八重洲側から直通バス(四万温泉号)あり

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山梨県北杜市白州『山梨銘醸』の糀'sくらかふぇでコウジードリンクなるものを飲んできた。

山梨銘醸
寛延3年(1750年)創業




若かりし頃に、酒豪MとY姐さんと三人で来た覚えのある山梨銘醸。



十年以上前の出来事ですが、今も楽しかった思い出として記憶に残っています。



その山梨銘醸には、現在、糀を使ったものを供するカフェが出来ております。



糀のブームはなかなか衰えないですね。



ってか、既に定着しているのかも。



山梨銘醸
カフェは建物内の一室にあります。

山梨銘醸
そもそもこの建物は山梨県指定の有形文化財です。

山梨銘醸
土間を上がった右側の二部屋がカフェとして使われています。

山梨銘醸
建物は指定時間に案内もして貰えるようです。
昔は時間の縛りは無かった気がしますが。


山梨銘醸
見学の受付はショップにて。
前回来た時も拝見しましたが、
今の知識で見る建物はもっと面白く感じるかもなぁとも思いました。
しかしタイミングが合わずに今回は見学を見合わせ。


山梨銘醸
こちらが行在所(あんざいしょ)の門です。
現在は封鎖されています。


山梨銘醸
行在所の玄関。
かなり立派です。


山梨銘醸
店舗側から見た奥座敷。

山梨銘醸
この先は有料の見学ツアーでしか見られない部屋になります。
記憶からすれば、それほど部屋数は無かったと思う。


山梨銘醸
行在所の玄関から入って直ぐの座敷は、和洋折衷になっています。
照明器具が陶磁器のボウルを逆さまにしているようで面白い。


山梨銘醸
山梨銘醸
襖の引手も凝っていますね。




バスが来るまで少々時間があったもんで、



カフェで一休みすることにしました。



山梨銘醸
街にも人があまり居ませんが、
カフェにも人が居ませんでした。


山梨銘醸
[糀’sくらかふぇ]
山梨県北杜市白州町台ケ原2283 山梨銘醸1F
営業時間10:00~16:00
定休日:無休


山梨銘醸
糀糖ブリュレが気になりますな。

山梨銘醸
開口部が多いお座敷ですが、入口がイマイチ何処か分かりません。

山梨銘醸
どうやら、この写真右手にある受付カウンターで注文・支払いを済ませ、
その後、席に着くシステムのようです。
ってか、初めての人には分からないシステムですがな。
部屋はふたつあるので、どちらに座るのかもココで言っておきます。


山梨銘醸
ワタクシは奥の和室を選択しました。
造り付け収納が面白い部屋です。


山梨銘醸
糀ドリンクのジンジャーチャイと、糀糖ブリュレに致しました。
結構甘いです。




ちなみに、バスの時間を間違えると帰れなくなる可能性もあります。



韮崎までのバス乗車時間は約30分程度。



タクシー利用だと、日野春駅までの利用で2,300円~2,500円ぐらいします。



夏場のオンシーズンだと、違う交通手段がありそうな気もしますが、



どうなんでしょうねぇ。



バス停





山梨銘醸
【山梨銘醸】

山梨県北杜市白州町台ヶ原2283
直営店営業時間 [4月~9月] 9:30~17:00 [10月~3月] 9:30~16:30



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箱根湯本『萬翠楼福住』は国の重要文化財に指定されている箱根の老舗旅館なんです。【その弐】

萬翠楼福住
普請道楽が垣間見られる本間。



その壱】のつづき。


我々が泊まったのは、本間と次の間がそれぞれ8帖と、広縁がある部屋。


重要文化財の部屋に泊まることが目的だったため、


明治棟を選択しました。


床柱や欄間、天井板など、見どころ満載で、


文化財と思えども、とても落ち着く空間でした。


萬翠楼福住
お正月ゆえか、上生菓子が供されました。

萬翠楼福住
母が上の上生菓子を選んだので、ワタクシはコチラの羊羹タイプをば。

萬翠楼福住
作者が分かりませんが、立派な欄間。

萬翠楼福住
春夏秋冬に関する絵が両面併せて配置されています。

萬翠楼福住
銘を見てもだれかわからん。

萬翠楼福住
本間側の天井は格天井になっています。

萬翠楼福住
奥が次の間。

萬翠楼福住
次の間の床の間。
床柱は竹です。


萬翠楼福住
窓の欄干は木枠に金属の装飾が填め込まれています。
そして外壁の壁がめっちゃ厚い。


萬翠楼福住
本間の床の間には徳川慶喜直筆の掛け軸が掛かっています。

萬翠楼福住
中廻しには、葵の御紋が。

萬翠楼福住
書院の建具も凝った造り。
灯りで表情が変わります。


萬翠楼福住
地袋は規格外の大きさ。

萬翠楼福住
地袋の引手は七宝焼きでした。

萬翠楼福住
萬翠楼福住
襖の引手もよくよく見ると凝った造り。
下の引手は手に馴染み、扱い易かったです。


萬翠楼福住
昔使っていたと思われる呼び鈴。
今は電話があります。


萬翠楼福住
桧の内風呂(温泉)も付いています。
お湯の温度が調整できるためこれは大変気に入りました。
水を入れなければ、温度は44度ぐらいかなぁ。



これは全ての部屋を見てみたくなりますね。


勿論、泊まれたら泊まりたいけれど。


部屋によっては階段があったり、内風呂が無かったりするため、


部屋の選択は体力と体調を考える方がいいかもしれません。


次回は、萬翠楼側に泊まろうかなぁ。


萬翠楼福住
建物の裏側から見ると蔵のような立派な造りだと分かりますね。




【萬翠楼福住(ばんすいろうふくずみ)】
神奈川県足柄下郡箱根町湯本643
http://www.2923.co.jp/
旧館は旅館第一号の国指定重要文化財。



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福島県会津若松市『向瀧』は東山温泉にある国登録有形文化財に指定された素晴らしく癒される宿なんです。

向瀧



老舗温泉旅館『向瀧』は、全客室が国の登録有形文化財に指定されています。



つまりは、文化財の中で宿泊できるということ。



今回の旅の目的は、この旅館に泊まることでした。



で、これを遅ればせながら、母の日のプレゼントにした次第です。



向瀧
霧雨が降るため、屋根瓦が綺麗に見えます。

向瀧
三花懸魚(みつばなげぎょ)

向瀧
猪目懸魚っぽい。

向瀧
中庭を挟んで、別棟が見えます。

向瀧
雨が降っていたので中庭に出るのは止めておきました。

向瀧
傾斜した庭ゆえ、どこからでも綺麗に見えます。

向瀧
左手側が廊下。
この辺りはこの時期、夜になると蛍が飛びます。


向瀧
春夏秋冬楽しめそうな庭。

向瀧
よくよく見ると、引手も凝ってます
これは梅。


向瀧
龍。

向瀧
門の屋根に乗る留蓋は左右で違うみたい。

向瀧
留蓋(とめぶた)
なんだか、足が生えてそうな魚ですね。


向瀧
廊下の窓ガラスも古いものが填まっているようです。
(全て確認したわけではありませんが)


向瀧
ここからもこの日の夜、蛍が見えたらしいです。

向瀧
何処を切り取っても絵になる文化財の宿。

向瀧
各部屋でしつらえが違うそうですが、
元気にうちに階段を上がって上の方にある部屋にも泊まってみたいです。


向瀧
家族風呂。
ものごっつい気に入りました。


向瀧
それぞれの風呂には名前があり、天井にはその意匠の鏝絵的なものが付いています。

向瀧
すごーく気になった「会議室」の入り口。
浴室の脇に扉があるんです。

向瀧
川を渡った道路側からみた向瀧。

向瀧




全室制覇してみたいなぁ。



次は秋か冬に行くつもりです。




向瀧
【会津東山温泉 向瀧】

福島県会津若松市東山町大字湯本字川向200
チェックイン:15:00 チェックアウト:10:00
まちなか周遊バス「ハイカラさん」「あかべぇ」利用:会津若松市駅⇔東山温泉駅下車
※宿からの送迎なし



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新潟県新潟市『旧小澤家住宅』が外観からはわからんぐらいもの凄かった。【写真多用】

旧小澤家住宅




江戸時代後期から新潟町で活躍していた商家・小澤家の店舗兼住宅。



それが旧小澤家住宅です。



建造物7棟(主屋,新座敷,離れ座敷,道具蔵,家財蔵,蔵前及び渡り廊下,門及び東塀)と敷地は、



新潟市指定文化財になっています。



旧新潟町域に現存する町家としては最も古い建物の一つなんですって。



旧小澤家住宅
右手が入口(受付)。

旧小澤家住宅
旧小澤家住宅
旧小澤家住宅
引手もシンプルながらもそれぞれ異なっていて面白いです。

旧小澤家住宅
照明器具を上げ下げする滑車部分は陶器で出来ていました。
初めて見た。


旧小澤家住宅
これは奥の部屋にあった同器具。

旧小澤家住宅
奥へと続く土間右手側が座敷になります。

旧小澤家住宅
間取りを見ただけでもその広さが分かりますね。
二階が見学出来たのかは謎です。


旧小澤家住宅
旧小澤家住宅
台所だったと思われる奥。

旧小澤家住宅
自由に飲めるお茶がセットされていありました。

旧小澤家住宅
昔、こういうお高そうな石を飾っている友人宅に行ったなぁ。
価値がよく分からんかったけど。


旧小澤家住宅
先ほどの照明器具が掛かっている天井。
確かに高いので電球を替えるのには滑車が要るかも。


旧小澤家住宅
「つし階段」とよばれる階段。
二階は見学できませんでした。


旧小澤家住宅
今は倉庫になっているみたいですね。

旧小澤家住宅
藏も建物内にありました。

旧小澤家住宅
蔵の天井には焼けて炭化した部分が見られます。

旧小澤家住宅
明治13年の大火の痕跡みたいですね。

旧小澤家住宅
ここでも雛人形が飾られていました。

旧小澤家住宅
蔵以外でも奥座敷で雛人形が飾られていました。

旧小澤家住宅
奥座敷の照明器具。
なかなか高価そうですな。


旧小澤家住宅
座敷の欄間。

旧小澤家住宅
ガラスの填められた引き戸の上部にある障子の桟。

旧小澤家住宅
結構凝った作りになっています。

旧小澤家住宅
飾られていた雛人形には、ちょっと見慣れない官女の姿がありました。

旧小澤家住宅
高級な犬・チンの紐を引く官女。

旧小澤家住宅
こんな立派な雛飾りがあったら、毎日遊んじゃうだろうなぁ。
って、たぶん「触っちゃダメ」だと叱られるだろうけれど。


旧小澤家住宅
ちょっとユニークな雛飾りもありました。
なんかシンパシー感じるなぁ。


旧小澤家住宅
あ、昭和時代の人形だ。
なんていう名前だっけ?


旧小澤家住宅
ミニチュアの食器類。
こりゃぁ贅沢ですわぁ。


旧小澤家住宅
掛け軸も雛人形。

旧小澤家住宅
水屋のシンクはタイル張りです。
この貼り方がエッシャーの騙し絵っぽい。
好きかも。


旧小澤家住宅
微妙に色が違うので立体的に見えるんですよね。

旧小澤家住宅
窓の部分に耐震金物(ブレース)が見えます。

旧小澤家住宅
庭も凄いです。

旧小澤家住宅
赤い石は佐渡の赤石かな?

旧小澤家住宅
庭の石が贅沢です。多分、御影石もあると思う。

旧小澤家住宅
立派な松の木が庭の中央にありました。

旧小澤家住宅
でも、外観から見ると開口部に填められたガラスも凄い。

旧小澤家住宅
改修後の窓ガラスは現代のものですが・・・

旧小澤家住宅
昭和時代のものも見受けられます。

旧小澤家住宅
上下で填め込まれたガラスの模様が異なっていますね。

旧小澤家住宅
旧小澤家住宅
同じガラスの表と裏。

旧小澤家住宅
旧小澤家住宅
こちらも同じガラスの表と裏。

旧小澤家住宅
キク科の植物かな?

旧小澤家住宅
結霜(けっそう)ガラスは昭和初期に爆発的に流行しました。

旧小澤家住宅
大輪の菊のような模様のガラス。

旧小澤家住宅
障子の中央にもガラスが填まっています。
模様があるから内部が丸見えにならなくてイイですね。


旧小澤家住宅
外観は至ってシンプル。
改修してあるようですね。




なかなか面白い施設でした。



何が?と訊かれても具体的には答えられないけれど。



とにかく財のあるお宅は凄いです。



庭は自慢だったろうなぁ。



こういうところの御隠居生活って(ワタクシの妄想では)楽しそう・・・。





旧小澤家住宅
【旧小澤家住宅】
新潟市中央区上大川前通12番町2733番地
開館時間 9:30~17:00
休館日:月曜,祝日の翌日,年末年始
入館料:200円



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新潟県新潟市『旧齋藤家別邸』で雛人形展を観ながらお抹茶を頂いてきました。【写真多用】

旧齋藤家別邸
[北前船の贈り物 湊にいがた雛人形展]
2016年2月23日(火)〜3月21日(月)




齋藤家の四代齋藤喜十郎が大正7年(1918年)に別荘として建設した建物で、



庭は国の名勝に指定されています。



現在は新潟市が公有化して管理しています。



旧齋藤家別邸
入口からして贅沢な造り。
玄関を入って左手に受付があります。


旧齋藤家別邸
受付でお抹茶代500円を支払い、木札を受け取ってから先に管内を見学。

旧齋藤家別邸
広いので、いくらお雛様を飾ってあっても小さく見えます。

旧齋藤家別邸
襖の引手には竹模様が彫られ、銘が入っていました。

旧齋藤家別邸
玄関正面の板戸。
佐藤紫煙の板戸絵です。
鮮やかな色彩です。


旧齋藤家別邸
その板戸の裏側は組子になっていました。
凝ってますなぁ~。


旧齋藤家別邸
外廊下の天井は一部格天井になっています。

旧齋藤家別邸
一階の奥座敷。
ここの欄間の絵柄も竹なのかな?


旧齋藤家別邸
面白い床の間。
モダンですよね。
初めて見ました。


旧齋藤家別邸
模様が素晴らしい床柱。
これは銘木に違いないけど、何の木なんだろう?


旧齋藤家別邸
仕入れにも板戸絵が描かれていました。

旧齋藤家別邸
豪華な仏間。
左側は神棚だと思われます。


旧齋藤家別邸
旧齋藤家別邸
同室の引手。

旧齋藤家別邸
蔵では和菓子に関する企画展が行われていました。

旧齋藤家別邸
丸に剣片喰の家紋が入った扉の金具部分。

旧齋藤家別邸
新潟市内の和菓子屋さんについて紹介されているコーナー。

旧齋藤家別邸
木型も展示してありました。

旧齋藤家別邸
無駄に贅沢な二階トイレの天井材。
矢羽のようですね。


旧齋藤家別邸
二階階段踊り場の杉板戸。

旧齋藤家別邸
旧齋藤家別邸
二階座敷の欄間には人形が飾られていました。
百人一首の歌人達かな?


旧齋藤家別邸
出書院部分の犬が気になる。

旧齋藤家別邸
これも犬。
これって・・・練炭を入れる懐炉でしたっけ?


旧齋藤家別邸
飾ってあるお雛様の中ではお顔が好みでした。

旧齋藤家別邸
こちらも好み。

旧齋藤家別邸
お雛様の頭飾りって、何時代のものなんですかね?

旧齋藤家別邸
最近、土の郷土人形が気になっているワタクシ。
こういう人形にも惹かれます。


旧齋藤家別邸
二階の窓から見える国の名勝。

旧齋藤家別邸
二階の外廊下の天井。

旧齋藤家別邸
一階に戻ってお茶を頂きました。
歩き疲れていたので、とてもホッと致しましたし、次への活力も湧きました。


旧齋藤家別邸
旧齋藤家別邸

旧齋藤家別邸
さて、ここから庭に向かいます。
そもそもこの灯篭も豪華です。


旧齋藤家別邸
いや、外壁の腰壁も豪華なんだけど。

旧齋藤家別邸
入口を振り返ったところ。

旧齋藤家別邸
屋根には「丸に剣片喰家」の紋が見られます。

旧齋藤家別邸
灯篭の向こう側に井戸が見えます。

旧齋藤家別邸
雪対策で縛られたハラン。
こんなことをしても大丈夫なんですね。


旧齋藤家別邸
ぼちぼち日が陰って参りました。
至る所に見れる雪つり。


旧齋藤家別邸
ひたすら豪華な鬼瓦。

旧齋藤家別邸
外観も見ていて飽きません。

旧齋藤家別邸
奥の白いところが蔵。

旧齋藤家別邸
これは何の紋なんだろう?

旧齋藤家別邸
大きくて立派な灯篭が庭には散見されます。

旧齋藤家別邸
池を挟んで主屋を見たところ。

旧齋藤家別邸
庭の高台に登ると市内が見えます。

旧齋藤家別邸
庭にあるせせらぎ。

旧齋藤家別邸
高台の上にはもう一つ建物がありました。

旧齋藤家別邸
根上がり松がここにもありました。

旧齋藤家別邸
夏は涼しいに違いないと推察される高台の別棟。

旧齋藤家別邸
先の方に庭を眺望できる東屋がありました。

旧齋藤家別邸
庭の途中にあったこの灯篭は何の模様なんだろう?

旧齋藤家別邸
母が気になって居たらしい、苔上のモヤシのような芽。

旧齋藤家別邸

ワタクシはこういうのを見ると、全て毟り取りたい衝動に駆られます。




見学している間に、どんどん贅沢な空間に慣れてきます。



当たり前だと感じて来る不思議。



スゴイとは思うけれど、住む場所って感じではなく、



やっぱり別邸なんだなぁと感じた次第。



旧齋藤家別邸
この蔵が、さきほど庭から見えた蔵なんですかね?

旧齋藤家別邸
なまこ壁が立派ですな。

旧齋藤家別邸
ここは現在、休憩所として開放されているみたいです。
って、何もないんですけどね。




秋は紅葉が素晴らしいんだそうです。



雪が積もっていても素晴らしいんだろうなと思いますが。



あ、そうそう。



ここで頂いたお抹茶は、お雛様の展示をしている期間限定なのかもしれません。



美味しかったので、通り道に和菓子店があれば買おうかと思ったのですが、



遭遇することは叶いませんでした。



まあ、その方が記憶に残って良いのかも。





旧齋藤家別邸
【旧齋藤家別邸】

新潟県新潟市中央区西大畑町576
新潟駅前バスターミナル7番線発C20番台・浜浦町線「西大畑」下車徒歩6分
開館時間 9:30~17:00
休館日:月曜
入館料:300円



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栃木県真岡市『岡部記念館 金鈴荘』にある矢橋天籟の絵が良いのでもう一度観に行きたい。【建物写真多用】

金鈴荘
[金鈴荘(きんれいそう)]
建設時期:明治時代前期
木造2階建、寄棟桟瓦葺、土蔵造
栃木県指定有形文化財(建造物)


明治中期に岡部家の3代目で

岡部呉服店の2代目である岡部久四郎が建てたのが「金鈴荘」。

長年、建材を収集し、

出入りの大工や指物師などの職人を東京3年間で修業させ、

約10年の歳月を費やして建てています。

「床の間」の全てで紫檀・黒檀・鉄刀木(たがやさん)の唐銘木が使用されており、

室内を飾る書画骨董類は、栃木県に縁のある作者のものが殆ど。

【掛軸、額】
真岡出身の矢橋天籟(やばしてんらい)
黒磯出身の高久靄崖(たかくあいがい)

【襖絵山水画】
佐竹永陵(さたけえいりょう)

【天袋、地袋絵や金屏風等】
宇都宮藩家老の県六石(あがたりくせき)
藤田素堂(ふじたそどう)


など、文化財として価値あるものが数多く飾られています。

また、有島武郎の小説『或る女』の主人公・早月葉子のモデルといわれている

国木田独歩の最初の妻・佐々城信子が後年暮らした所です。

その後、昭和63年6月まで割烹料理店「金鈴荘」として利用され、

同年8月に真岡市が借り受け、平成13年1月に岡部呉服店から真岡市に寄付され、

現在は真岡市が管理しています。


金鈴荘
昭和27年までは岡部家の別荘として接待や呉服の展示会場として使用されていました。

金鈴荘
東日本大震災で罹災し、約2年間休館して復旧工事を行っていたそうです。

金鈴荘
平日はこの門が閉まっているみたいですね。

金鈴荘

金鈴荘
海鼠壁(なまこかべ)仕上。
しかも黒漆喰塗り。先の震災で外壁が剥落し、これは修復したものらしいです。
左官職人が鏝でこれを造るとなると、数年掛かるので、
型で造ったものを貼っているっぽい。


金鈴荘
中は蔵ではなく、部屋になっています。
防火のため土蔵造りなので、庭に面している箇所以外を漆喰の外壁が覆っています。


金鈴荘
石塀の内側に板塀があります。

金鈴荘
[磯山石の塀]
現在は生産されていないそうです。
同じ石材が敷石としても使われています。


金鈴荘
庭も見学可能ですが、先ずは玄関から内部へ。
見学は無料です。


金鈴荘
屋根の意匠も凝っていますね。
でも影盛りは控えめかも。


金鈴荘
[玄関]

金鈴荘
照明器具は昭和時代のものらしい。

金鈴荘
一階の回り廊下。

金鈴荘
窓ガラスは当時のものも残っているようです。
これだけのガラスを填めるとなると、かなりの金額になったでしょうねぇ。


金鈴荘
手前の格子っぽいものは、耐震改修で追加したもの。

金鈴荘
銘木の「紫檀」が使われており、説明もありました。

金鈴荘
同じく銘木の「黒檀」。
これは床柱。


金鈴荘
唐木の「鉄刀木」。
この「紫檀」「黒檀」「鉄刀木」の3つは、
普請道楽のお宅を見学すると
「ドヤっ」て感じに説明書きがされていたりします。
レアな銘木として真っ先に覚える呪文のようなものって気がします。


金鈴荘
掛け軸などが多くて、撮影できる箇所が少ないかも。
これは一階の一番奥の和室です。地袋と天袋襖の金箔の色が違う理由は、
料亭時代に上のみ使って、下は蔵に仕舞っていたかららしいです。


金鈴荘
この下の木材も「紫檀」らしいのですが・・・マジで!?

金鈴荘
襖紙も見事です。

金鈴荘
庭に面していない方の廊下。
天井が高いんですよ。


金鈴荘
ここが佐々城信子さんが使っていた和室。

金鈴荘
料亭時代に造られたトイレ。

金鈴荘
畳が敷かれているってことは、ここで身繕いをしたのでしょうかね。

金鈴荘
二階の襖の引手。

金鈴荘
一階の佐々城信子さんの部屋の引手だったと思う。

金鈴荘
二階の部屋の引手。
これが一番凝っていますね。


金鈴荘
使われていない階段。
かなり急で、幅も狭いです。


金鈴荘
唯一の板張りの部屋。
これも料亭時代に板張りにしたそうです。
芸妓さんが踊るためらしいですね。


金鈴荘
二階の回り廊下にはガラス戸が付けられていますが、
建築当初は雨さらしだったそうです。


金鈴荘
長い廊下をめぐる一本杉。
日光杉らしいです。


金鈴荘
庭から見るとこんな感じ。

金鈴荘
これほど長い杉ですが、太さはほぼ均一っぽいです。

金鈴荘
昔、店があった側の扉は、モロ、蔵の扉になっていて、
その内扉は片面だけガラス張りでした。


金鈴荘
ガラスは模様入りですが、割れたのか、違う模様のものが填まっていました。

金鈴荘

金鈴荘
庭から見た建物。

金鈴荘
よく見ると、一階と二階のガラスの大きさが違いますね。

金鈴荘
一階の方が古いってのは、板ガラスのサイズ的にもそうなんだろうと思います。

金鈴荘
二階は大きな板ガラス。

金鈴荘
縁の下にも磯山石らしきものが見えますね。

金鈴荘

金鈴荘
屋根瓦ってホント綺麗ですよねぇ。
最近、なんだか異様にこういうのを見るとトキメキます。


金鈴荘
三つ巴の家紋っぽいんですけど、中央にグシャグシャした何かが見えますよね。

金鈴荘
この角度から見てもカッコイイですね。
ちなみに右手側がトイレの部屋です。


金鈴荘
建物の裏側。
濠があり、石垣も磯山石で組んでいるみたいです。


金鈴荘
裏側から見ると非公開部分があることに気付きます。

金鈴荘
漆喰保護のために外壁をトタンで覆っているんですかね。

金鈴荘

金鈴荘
ここは台所なのかな?

金鈴荘
屋根を支えるためか補強がされているっぽい。

金鈴荘
その奥は昔からある厠でしょうか。

金鈴荘
二階の銅板の雨戸がカッコイイです。

金鈴荘
童謡『鯉のぼり』の歌にある“甍の波と雲の波”というフレーズは、
屋根瓦の波の形をうたったものですが、
晴天の日にこういう屋根を見ると、その歌を思い出します。


金鈴荘
太い樹が意外とないんですよねぇ。
何故だろう?


金鈴荘
磯山石の塀は真岡市登録文化財に登録(平成13年2月28日)されています。

金鈴荘
石に生えている植物を抜きたい欲求にかられるのはワタクシだけでしょうか?

金鈴荘
これ欲しいかも~と思った灯篭。


建物に興味のない方でも、2階の矢橋天籟の額は必見です。

『百鬼夜行図』というのがそれで、正直、お金持ちだったら欲しいです。

レプリカでもいいから欲しいなぁ。

また、あの絵を観るためだけに出かけようと思っているほどです。

あれは美術館にあるレベルの作品だと思うんだけどなぁ。



金鈴荘
【岡部記念館 金鈴荘】
栃木県真岡市荒町2096番地1
開館時間 10:00~16:00
休館日:火曜


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sava

昭和生まれの大阪育ち。数十年前から母の実家の神楽坂エリアに生息。食,日本酒,旅,富山県,文化財(建築物),読書等を好み、当ブログではそれらにオマケ情報も加味しています。それなりの年齢になり、老眼とか更年期とか諸々の不具合も出て参りました。そんな多様な話をチマチマと記す日々です。
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