sava!

興味あるものを 興味ある人に。

私は諦めを敵とする。 私の日々の努力は実にこの諦めと闘うことである。 (北条民雄)

小千谷市

新潟県小千谷市『吉雪(きっせつ)』で鮭などをいろいろ購入。

吉雪


小千谷市に行くと決めてからWEBで地図を見ていたら、

『吉雪』というお店を発見しました。

店舗があるのかは分からなかったのですが、ネットショップは存在する。

そしてその品揃えを見たら、新潟県と云えば鮭!という内容だったので、

興味を魅かれ、店舗が存在しないことも覚悟の上で立ち寄ることに致しました。

行ってみると、幟が立っているし、駐車場もある。

敷地内を見たら、小さな店舗があり、迷わず入店致しました。

ちなみに店名は「よしゆき」ではなく、「きっせつ」と読みます。


吉雪
ラッキーなことに春のイベント開催中で、
割安な商品が沢山ありました。
これらを5時間かけてお持ち帰り。


吉雪
3,000円以上の購入で保冷バッグが貰えまして、
安心して持ち帰ることができました。


鮭は冷凍保存できるので、帰宅後に冷凍庫へ。

冷凍保存しないものはチルド室に入れ、近日中に食べる予定です。

鮭のハンバーグをひとつ購入したのですが、

ハンバーグ好きとしては食べるのが楽しみ。

美味しかったら、お取り寄せしようと思います。



吉雪
【吉雪(きっせつ)】

新潟県小千谷市東栄3-1-5
営業時間 9:30~18:00
定休日:水曜
http://www.kissetsu.com/


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新潟県小千谷市『小千谷市総合産業会館サンプラザ』で国の重要無形文化財である小千谷縮のカケラを購入。

小千谷市


青春18きっぷ利用ゆえ、東京からの移動に5時間かかり、

小千谷市での滞在時間には限りがあります。

それでも小千谷市の伝統工芸品である小千谷縮を見たいと思い、

小千谷市総合産業会館サンプラザにやって参りました。

小千谷縮(おぢやちぢみ)とは、

撚りが強い緯糸で織った布を湯もみする事で「しぼ」を出した麻織物で、

国の重要無形文化財に指定、ユネスコの無形文化遺産に登録されています。

今回はカケラしか購入しませんでしたが、

小千谷縮を間近で見ることができ、それなりに満足致しました。


小千谷市
小千谷市総合産業会館サンプラザ1階「織之座」

小千谷市
体験メニューもありましたが今回はスルーし、
同館2階にあるショップ「匠之座」に移動。


image
シンプルな模様より、こういう柄物の方が高価な縮なのだとか。
はじめは無地に近いものを選んでいましたが、
価格の差を聞いて変更するワタクシ。
ちなみにこちらはコップ敷です。


image
裏は無地。
縮は普通に洗えるので使い勝手が良さそうですね。


image
器を載せてみました。
夏に向かうこれからの季節に重宝しそうです。


やはり伝統工芸品はお高いですね。

服やストールなどもありましたが、

欲しいと思うものは数万円もして購入を躊躇いました。

っつーか、そもそも服は入りそうになかったんですけどね。

小千谷縮が有名ですが、小千谷紬もありました。

ワタクシには、いまいち見分けが付かなかったのですが、

紬ゆえ絹糸ですし、触れば違いが分かったのかもしれませんね。

それはそうと、縮のストールを買っておけば、

これからの季節に重宝したと思うのですが、

好みの商品がシブ過ぎて(しかも高い)、

使いこなせる自信が無くて断念致しました。

しかし帰宅後、買っておけばよかったのではないかと

再度悩んでいるところです。

気軽に洗える伝統工芸品って、やっぱり良いよなぁ。



小千谷市
【総合産業会館サンプラザ】

新潟県小千谷市城内1-8-25
営業時間 9:00~18:00
定休日:年末年始(12月29日~1月3日)

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【魚注意】新潟県小千谷市『錦鯉の里』で錦鯉に熱狂的に迎えられる。

錦鯉の里


小千谷市は錦鯉の養殖が盛んな場所で、

それを間近に観賞できる『錦鯉の里』があります。

観賞池では錦鯉にえさ(100円)を与えることもできます。

昨年5月5日に、錦鯉が新潟県の観賞魚に指定れたそうです。

指定日を「こどもの日」にしたってことは、

そこも鯉にこだわりたかったんですかね。

何はともあれ、そこまで力を注ぐ本気の錦鯉を観たいと思い、

『錦鯉の里』に足を運んで参りました。


錦鯉の里
今の時期、庭には一匹も鯉は泳いでいないっぽい。

錦鯉の里
意外とお高い入館料。

錦鯉の里
今の時期、錦鯉を鑑賞できるのはこのスペースだけです。

錦鯉の里
生簀を覗くと鯉が寄ってきました。
ここでは5万円払えばここの錦鯉のオーナーになれる制度があるようです。
ここに来て、あの錦鯉はオレのだ、とか言って楽しむのかもしれませんね。


錦鯉の里
せっかくなので、鯉の餌を購入しました。1コーン100円。
コーンは容器になっていますが、
中身が無くなったら砕いて、これも餌にします。


錦鯉の里
めっちゃ寄って来た。
さながらライブ会場の熱狂的ファンに迎えられているよう。

錦鯉の里
キャーッ!! こっち向いて(餌くれ)~的な。

錦鯉の里
押し合いへし合い、えらいビジュアルになってきた。

錦鯉の里
客席にダイブするファン(錦鯉)も出始める。

錦鯉の里
意外と遠くまで撒けない餌。真下にポロポロ落ちる餌もあります。
それを理解していて真下で待ち構えるちゃっかり者の錦鯉も居る。


錦鯉の里
お高い錦鯉とは思えんビジュアルに、ちょっと引き気味のワタクシ。

錦鯉の里
それなりに餌を貰っているであろうに、かなり貪欲な錦鯉たち。

錦鯉の里
餌を巻き終えて少し離れたら、錦鯉たちも解散していきました。

錦鯉の里
入り口脇の鯉のオブジェがついたものは、公衆電話でした。
なぜここに公衆電話が!?


滞在時間は僅かでしたが、

鯉に餌をやったことで、ちょっとした達成感を得られました。

誰でも人気者(ただし錦鯉)になれる場所。

冬以外の時期は外の池に分散している錦鯉を

集約しているのがこの時期の館内の生簀なのでしょうから、

勢ぞろいした錦鯉たちに熱狂的に迎えられるのは

この時期だけのことなのかもしれません。

オススメかと訊かれると唸って悩むところですが、

お高そうな錦鯉を確実に観られる場所としては

ちょっと面白いスポットなのではないでしょうか。




錦鯉の里
【錦鯉の里】

新潟県小千谷市城内1-8-22
開館時間[3月~11月] 9:00~18:00
休館日:年末年始、臨時休館あり
入館料:510円
http://nishikigoinosato.jp/


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新潟県小千谷市『魚沼神社』には国登録重要文化財の阿弥陀堂があります。

魚沼神社


創建は約2000年前の崇神天皇の時代らしい魚沼神社。

境内には、国の重要文化財の阿弥陀堂があり、

この建物は室町時代後期のものだとされています。

今回は、この阿弥陀堂を見るべく、魚沼神社まで足を運んで参りました。

小千谷市にあるこの魚沼神社は、彌彦神社と祭神が同じであり、

越後国一宮である弥彦村の彌彦神社に対し「二の宮」と呼ばれていました。

「魚沼神社」という名前になったのは幕末頃なのだそうです。


魚沼神社
魚沼神社の入り口。
中越地震の爪あとではないかと思われる箇所が多々ありました。


魚沼神社
鳥居正面にある手水舎。

魚沼神社
手水鉢に水はありません。

魚沼神社
真新しい石灯籠と、小ぶりな随身門。

魚沼神社
魚沼神社
門の左右には木造の随身像が鎮座しています。

魚沼神社
境内内部から見た随身門とその隣(向かって左)にある神楽殿。

魚沼神社
[魚沼神社 拝殿]
拝殿は安政年間(江戸時代)の建築とされています。

魚沼神社
拝殿に掲げられた「彌彦大明神」の扁額。

魚沼神社
主祭神は弥彦神社と同じく天香語山命(あまのかごやまのみこと)で、
越後開拓の祖神とされる神様です。


魚沼神社
拝殿とその奥にある本殿。

魚沼神社
猪目懸魚と思われる懸魚。

魚沼神社
[本殿]
雪囲いに覆われて彫刻などを見ることはできません。


魚沼神社
こちらは蕪懸魚でした。

魚沼神社
1563年(永禄6年)の建築。
永禄6年といえば、湯所口の戦いの頃。


魚沼神社
桁行三間、梁間三間、一重宝形造茅葺き。
先の中越地震で複数の支柱に被害があったそうです。
以前の写真を見ると
周囲に柵が設けられて近寄れなかったようなのですが、
工事をしたためか柵は取り外されていました。


魚沼神社
残雪はそれほどでもなかろうと足を踏み入れたら、
ズボッと填まりました。
意外と深かったため雪解けしている場所まで移動して迂回。


魚沼神社
魚沼神社の阿弥陀堂は、別当寺院である慈眼寺が管理していました。
内部には阿弥陀如来像が安置されていましたが、
明治時代の神仏分離令で神輿庫として申請し、破却を免れたそうです。


魚沼神社
茅葺の屋根の上には分厚い苔が生していました。

魚沼神社
小千谷市はかなりの豪雪地帯なのですが、
雪の重みにしっかりと耐えられる屋根になっているんですね
茅は結構最近に葺き替えられたのではないかしら?


魚沼神社
木鼻はシンプルながらも優美な造形です。

魚沼神社
組物も丁寧でどっしりとした安定感がありますね。

魚沼神社
豪雪地ならではの高床式ゆえか、石段も高い気がします。

魚沼神社
[神楽殿]
雪囲いがしてあって全容はわかりません。


魚沼神社
中越地震で崩れたままだと思われる石橋。

魚沼神社
拝殿脇には御神木っぽい大杉が立っていました。

魚沼神社
こちらの御神木の樹齢は300年以上になるそうです。

魚沼神社
大杉の隣には日露戦争戦役記念碑が建っていました。
出征した方々の武勲を伝えるために建てられたものかもしれません。


魚沼神社
ご神木の杉にはこんなものが・・・


中越地震において小千谷市では震度6強を記録し、その被害は甚大でした。

あれから14年経過していますが、

市内を歩いていると地震の爪あとの多さに驚かされます。

国の文化財に指定されているものについては補助が出るでしょうが、

それ以外の建造物を修復するにはかなりの労力を伴うと推察されます。

今回ワタクシがこれらの文化財を見ることができたのは、

修復に携わった多くの方の尽力があるからで、

そのことに深く感謝する次第です。



魚沼神社
【魚沼神社(うおぬまじんじゃ)】

新潟県小千谷市土川2丁目699-1
主祭神:天香語山命
創建:伝崇神天皇朝


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新潟県小千谷市『Tochu Cafe(東忠カフェ)』という国登録有形文化財の一角で珈琲ブレイク。

東忠

居食亭 東忠』にて食事のあと館内を見学させて頂き、

最後にカフェを利用致しました。

このカフェも利用しておきたかった場所のひとつです。

良いですよねぇ、文化財カフェ。

この時代に合った文化財建築物の活用方法だと個人的には思います。

若い方に文化財に慣れ親しんで貰うきっかけにもなるのではないでしょうか。

なんて、偉そうなことを言ってみたり。


東忠
吹き抜けの三階部分から見たカフェ入口。
カフェは二階にあります。


東忠
元は居住スペースだったんですって。
客室のすぐ脇という凄いところに居住スペースがあり、
その点に大変驚きました。


東忠
カフェは和モダンな内装になっていて、大変落ち着きます。
ちなみに玄関で下足しておりますので、
このスペースも土足ではございません。


_IMG_5816
カフェスペースの奥の部屋。
人数がちょっと多くても利用できますね。


東忠
アンティークな照明器具は当時のまま。
当時ってのがどの時代かは、それぞれの器具で異なりそうです。


東忠
本日のケーキセット(800円・税込)を選択しました。
ケーキはいろいろ選べますので、大変悩みました。


東忠
苺のシュークリーム。
苺はたぶん越後姫だと思われます。
ぼちぼち苺が終わる季節のため、こちらを選択しました。
シューが残念でしたが、他のケーキも美味しそうでしたので、
この日の選択を間違っただけだと思われます。


東忠
珈琲はとても美味しかったです。
満腹でなければお代りしたかったほど。


東忠
二杯目のドリンクにはこんなサービスがあるようです。


とても落ち着く空間で、大変気に入りました。

カフェ利用だけでも訪れる価値ありで、オススメです。

珈琲豆は、こだわっているんじゃないかなぁ。



東忠
【Tochu Cafe(東忠カフェ)】

新潟県小千谷市元町11-11
JR上越線 小千谷駅より徒歩約20分(小千谷駅から1,308m)
営業時間 11:00~15:00かな?
http://tochu-ojiya.com/

国登録有形文化財(建造物):本館、別館、上の蔵


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新潟県小千谷市『居食亭 東忠』は江戸時代から続いた老舗割烹をリニューアルした国の登録有形文化財です。【写真多用】

東忠


江戸時代創業の老舗料理屋『居食亭 東忠』(旧名称:割烹東忠)。

北越戊辰戦争の一場面に登場した歴史の舞台であり、

国登録有形文化財でもあります。

今回の旅は、コチラでの食事がメインだったので、

ワタクシ的にはかなり緩いスケジュールとなっておりまして、

館内を案内してくださるという素晴らしいご厚意に甘えさせて頂きました。

本当にありがとうございます。

建物は川畔の傾斜地に建つ木造3階建。

江戸末期建築の2階建に、昭和時代に3階(大広間)が増築されています。

北越戦争「小千谷談判」の舞台になった慈眼寺が近くにあり、

(慈眼寺には岩村精一郎が駐屯していた)

同地での談判が決裂した後、

河井継之助(長岡藩家老)はこの東忠で食事をしたそうです。

そのお座敷も見せて頂きました。

東忠
河岸段丘ならではの崖に沿った坂道は、私道なのだそうです。

東忠
坂の上から降りてくると最初見えるのが下見板張りの外壁を持つこの玄関。
こちらは従業員用の棟になっているそうです。


東忠
玄関より坂を下ると、そこは蔵でした。
こちらの蔵も国登録有形文化財となっております。
文化財登録名:割烹東忠上の蔵(かっぽうとうちゅううえのくら)


東忠
戦前は1階が撞球室だったそうです。
(ゆえに窓が洋風)
それはそうと、蔵の二階端にドアが見えますね。

東忠
蔵から坂下に向かって続く建物。
その右手に待機スペースがあります。


東忠
今は休み処とされている建物向かい側のスペース。
以前は何かしらの建物が建っていたかもしれませんね。


東忠
蔵の下にある通気口。
雪深いエリアなので湿気は多そうです。


東忠
通気口の蓋も残ってます。

東忠
東忠の離れ。
今は倉庫代わりに使っているそうです。


東忠
下見板張りの外壁の奥に漆喰塗りの壁があるってことは、
奥は蔵なんでしょうね。


東忠
坂の下から見上げてみたら、やはり蔵になっていました。
ここは文化財の指定からは外れているようです。


東忠
文化財登録名:割烹東忠本館(かっぽうとうちゅうほんかん)
木造3階建、鋼板葺、建築面積200㎡


東忠
客用入口はここ以外にもう一か所下にあります。

東忠
昔の看板(旧名称)の取り外されずに残っていました。

東忠
車で来る場合は下の湯殿川添いの車道から上がってくるようで、
カフェの看板は下側に向かって立てかけられていました。


東忠
入口の文化財プレート。

東忠
ワタクシには読めないけど、たぶん店名が書かれた看板。
何の木を使っているんだろう?


東忠
入口は吹き抜けになっていて、間口は狭いけれど広く感じる空間です。

東忠
この欅の茶箪笥など、一目で物が良さそうってわかるものが飾ってあります。
ってか、手前の囲炉裏の自在鉤は龍の模様が施されているのかしら。
今気づきました。


東忠
福助さんが乗ったタンスも良いですね。
ってか、この福助さんも良くて、
骨董屋で売っていたら買うのを一考したと思えるものでした。


東忠
レジがある横のお座敷は待合室になっているようです。

東忠
ここの障子を開けると、ガラス戸があり、
その向こうには雪囲いがありました。
その先には庭があります。


東忠
庭に面した、一階奥にある茶室。
綺麗に整備されていますが、
使いたいという予約はまだ入っていないそうです。


東忠
茶室の天井。竹に目が魅かれて撮ってみました。
天井の造りが繊細で優美ですよね。


東忠
二階に上がって来ました。
左手に玄関の吹き抜けがあり、
玄関正面に大きな神棚があります。
三つの神様の右側はお稲荷さんでした。


東忠
梅の間に続く廊下にはわざわざ結界のような欄間が施されています。
天井は竿縁天井で、使っている木材も銘木のようです。


東忠
二階の「梅の間」に続く廊下には、
その部屋に関する河井継之助について書かれた書籍がありました。


東忠
[梅の間]
本日の目的であった部屋です。


東忠

東忠
想像していたよりも小ぢんまりした部屋で驚きました。
まあ、食事をするタイミングを考えれば当然の広さなのかもしれませんけど。
上座に河井継之助が座って食事をしたそうです。


東忠
窓からは庭が見下ろせます。

東忠
文化財登録名:割烹東忠別館(かっぽうとうちゅうべっかん)
昭和前期の建築。
(崖側の建物がそれです)


東忠
別館1階は気軽にランチができる食事処として利用されています。

東忠
[中広間]
それなりに広い和室ですが、
庭には面していないため、ひっそりと落ち着いた雰囲気。
書院脇の開口部の配置が面白いですね。


東忠
「梅の間」の横に位置する部屋だった気がします。
(昭和時代に増設された別館部分)
右の壁の床の間が超簡略化されているのが面白いですね。


東忠
2階にある喫煙スペース。
文化財でこのスペースを設けているのはレアなのではないかしら。
ワタクシは喫煙しませんが、素晴らしい気遣いだと思いました。

東忠
二階窓から見下ろした庭。
雪下ろしをした雪は、庭の無声に見える湯殿川に流すのだそうです。
(湯殿川の先に信濃川があります)
手作業だからこそできることで、
除雪車の雪は川に流すことは禁止されているんですって。


東忠
二階と三階を繋ぐ階段。
吹き抜けゆえか、坂道に立つゆえか、天井がかなり高いです。
木造でこの高さが出せて、しかも豪雪に耐えられるって、
どんなスゴイ技術なんだよ、と驚愕致しました。


東忠
3階へ向かう階段。
この先に大広間があります。


東忠
部屋が規則正しく並んではおらず、
他部屋の客と鉢合わせしないような工夫がしてあります。


東忠
20畳ある中広間。
壁の色が独特、というかここだけの色になっています。


東忠
狆くぐりには桜が使われています。

東忠
掛け軸は桜の絵が使われていました。
お軸を管理するだけでも楽しそうだなと思ったら、
実際はとても大変なのだそうです。
ですよね、季節ごとに各部屋のものを変えないといけませんものね。

東忠
昭和時代初期に増築された3階の大広間。
以前はここで披露宴などもされたそうです。
階段が多いので花嫁さんは大変だったとか。


東忠
ここの畳の芯は本物のようで、足に優しい感じがします。
維持するのが大変だろうなぁと思います。
畳表だけでも維持費がどれだけ掛かるか。
ここに手を入れて継続させようと思った今の経営者さんは
本当にスゴイ人だと思いました[注1]。


東忠
ものすごくしっかりした造りの階段。
急階段ではありますが、昇降し易い気がします。
階段の手すりも何気に意匠性があるんですよね。


東忠
二階から一階を見下ろしてみる。

東忠
改めて外観を確認すると、
坂下が三階、坂上が二階建てになっているのが分かります。
ゆえに館内に居ると、
坂上側の部屋が何階に位置するのか分からなくなるんですよね。
もう一度伺えば、配置がよく理解できそうな気がします。


東忠
矢切りは格子がはめ込まれていましたが、
これはどういう効果があるんだろう?と気になりました。


東忠
車道に面する側の外観。


案内してくださった方には大変お世話になりました。

昨年のオープンから年度末のこの日まで、

いろいろとご苦労がおありだったのだろうなぁと推察されます。

ここには書かなかった話もいろいろ聞けて、とても参考になりました。

ありがとうございます。

今回、ここを目的とした小千谷市日帰り旅を計画しましたが、

お陰様で、とても印象の良い、思い出深い旅となりました。

本来であれば普通にランチを摂って帰るという

なんとも素っ気ない時間を過ごして終わったと思うのですが、

館内を拝見でき、とても勉強になりましたし、再訪したいと思えました。

そして必ず再訪しようと思います。

車が無くても、小千谷駅から歩けなくはない距離ですし、

歩きたくなければバス利用も可能です(最寄りバス停まで170円でした)

昨年の今頃は入ることすら叶わなかった文化財。

気軽に入ることができるようになり、内部を見学したいという野望が叶い、

大変幸せな一日でした。

これから小千谷市を旅する方々にぜひともオススメしたい場所です。



【注1】現在は、財団法人 小千谷市産業開発センターが建物を取得。飲食業者に貸し出ししているそうです。

東忠
【居食亭 東忠(とうちゅう)】

新潟県小千谷市元町11-11
JR上越線 小千谷駅より徒歩約20分(小千谷駅から1,308m)
営業時間[昼の部]11:00~15:00,[夜の部]17:00~23:00
http://tochu-ojiya.com/

国登録有形文化財(建造物):本館、別館、上の蔵


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新潟県小千谷市『居食亭 東忠』という国の登録有形文化財でのんびりとランチをいただく。

東忠


小千谷市にある『居食亭 東忠』は、江戸時代創業の老舗料理屋です。

北越戦争の一場面に登場した歴史的建造物で、国登録有形文化財でもあります。

建物見たさに調べてみたら、経営不振のため事業を停止していたものの、

昨年5月1日から経営者を変えて再営業していました。

以前は一見さんお断りの格式高い割烹料理屋だったのですが、

今は一般の人にも入り易い気軽なお店となっております。

ここを訪れることを小千谷の旅の最大の目的としていたため、

建物の歴史と内容については後ほど述べるとして、

まずは腹ごしらえをすることに致します。


東忠
三階建てで階段が多く、入り組んだように見える館内にあって、
こちらの食事処は一階にあり、庭が見える椅子席となっています。


東忠
名物である蕎麦が入っているので、注意深くメニューを読んでおく。

東忠
[継之介梅の間御前 1,200円(税込)]
河井継之助の使った部屋の名前が付いたセットを選択しました。


東忠
継之助が好んで食べたという大根の味噌漬けが乗った御飯。
この大根の味噌漬けは確かに美味しい。
継之助のように握りめしにしてもガツガツ食べられると思います。


東忠
煮物には身欠き鰊が入っていました。
なんだか北陸って感じ。


東忠
冷めているし揚げ物の中身がよく分からなかったですが、
手前のタルタルソースは好みです。

東忠
サラダにはお刺身が乗っているという。

東忠
茶碗蒸しは流石に熱々でした。
とろっとろ食感。


東忠
お味噌汁の具は、なめこでした。

東忠
小千谷市といえば、高の井酒造と新潟銘醸。
双方が「小千谷談判」というお酒を出しているんですね。
300mlで1,800円はお高い。記念酒だからかな。


東忠
食後の水菓子は甘い瓜でした。
何メロンかはワタクシには分かりません。


料理長は栃尾出身で、つきぢ田村でも修業された方だそうです。

うん、そんな感じがしますね。

低価格ランチですし、作り置きも多いのか冷めているものもありますが、

内容的にはコスパが良いのではなかろうか。夜が気になります。

ちなみにこの庭を造ったのは、高の井酒造さんの庭も手掛けた庭師さんだそうです。

5月にもなれば庭の雪も解け、

夜はライトアップした庭を見つつ食事ができるそうです。

6月の雨季の庭も、秋の紅葉の庭もオススメとのこと。

高の井酒造さんの庭は非公開だと思うので、

雪解けで、庭の池が見える頃に再訪したいと思います。



東忠
【居食亭 東忠(とうちゅう)】

新潟県小千谷市元町11-11
JR上越線 小千谷駅より徒歩約20分(小千谷駅から1,308m)
営業時間[昼の部]11:00~15:00,[夜の部]17:00~23:00
http://tochu-ojiya.com/

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新潟県小千谷市『慈眼寺(じげんじ)』は戊辰戦争の局面の一つである北越戦争にかかわる歴史的な場所です。【写真多用】

慈眼寺


『慈眼寺』は、1868年(慶応4年)の旧暦5月2日、長岡藩家老の河井継之助(42歳)

新政府軍監の岩村精一郎(のちの岩村高俊・当時23歳)が会談したことで知られています。

河井継之助の訴える中立和平を、岩村精一郎(高俊)が一蹴したことにより会談は決裂。

北越戦争(戊辰戦争の局面の一つ)に突入したという歴史的な場所です。

どうしてもその場所が見たくて、本日は小千谷市まで行って参りました。

青春18きっぷ利用で片道約5時間。

早朝初、夜帰宅という、個人的にはなかなかハードな日帰り旅となりました。

今回の旅で一番初めに訪れたのが『慈眼寺』。

小千谷に来たなら、ぜひとも足を運ばねばならんと思う歴史の舞台となった地です。

2004年(平成16年)10月の新潟県中越地震で、

会見の間を含む本堂が被害を受けましたが、

現在は再建され、当時の雰囲気を感じることができます。


慈眼寺
山門前に立派な案内板が立っていました。

慈眼寺
司馬遼太郎の『峠』をまだ読んでいないワタクシ。
北越戦争について、一通り回れる場所を辿り、
自分の感想を持ったのちに、読んでみたいと思います。
(そうじゃないと継之助贔屓になりそう)


慈眼寺
山門の前には残雪が山とあり、
通行できなくなっておりました。


慈眼寺
[慈眼寺山門]
(中越地震後の平成18年改修)
最終的に、内側から回り込んで山門を眺めることができました。
ただし、いろいろ見えてない。

※明治25年建築なので「小千谷会談」の頃とは異なる山門です


慈眼寺
唐破風の付いた山門で、
たぶん白い覆いの向こうは彫刻で飾られていると推察されます。
観られなくて残念。


慈眼寺
残雪がすごく、正面突破は不可能。

慈眼寺
国登録有形文化財(建造物)
文化財プレートは山門正面右側にありました。
まだ真新しい感じですね。
登録年月日:2015年11月17日


慈眼寺
組物は三手先(みてさき)。
段々になっている造形が綺麗です。


慈眼寺
木鼻の獅子の彫刻も良いのですが、板支輪を飾る彫刻がスゴイ。

慈眼寺
山門には仁王・・・らしき木造が立っていました。
これは阿形。
左手には何かを持っていたのかな?


慈眼寺
こらは吽形。
吽形のポーズがものごっつい気になります。
「ハイ!」という声が聞こえてきそう。
って吽形だから口を開けていないんですけど。


慈眼寺
境内側から見た山門。
境内の雪はそれなりに溶けています。
隣接して幼稚園があるので境内に遊具が置いてあります。


慈眼寺
[船岡観音堂]
以前は小千谷市西中という場所にあったそうです。
弘法大師空海が自ら彫刻した聖観世音御菩薩像を安置したのが始まり。


慈眼寺
雪囲いに覆われているため、堂内は大変暗く、
観音様はぼんやりとしか見えませんでした。
でも、空海作とのことなので、
一見の価値はきっとあるのだと思います。


慈眼寺
木鼻の獅子・・・獅子?
阿形。


慈眼寺
木鼻の獅子・吽形。
獅子?でいいのかな?
体毛を感じられない獅子ではあります。


慈眼寺
木鼻の象? 獏?
阿形。


慈眼寺
吽形。
鼻の裏が赤く塗ってあるので口に見える。
ってことは、獏なのかも?


慈眼寺
蟇股の虎らしき彫刻。
雪囲いで遠方から見られないため推察の域を出ません。


慈眼寺
お堂を覆う雪囲い。

慈眼寺
その外側に今も残る雪。

慈眼寺
提灯があるってことは、夕方になると電気で灯るってことでしょうね。
雪囲いされてると暗いですもんね。


慈眼寺
組物の突き出た尾棰(おだるき・尾垂木)は、
少々湾曲になっているように見えます。
だから柔らかい印象になるのかしら。


慈眼寺
観音堂から見る本堂。
本日の目的地です。


慈眼寺
境内には案内板が・・・雪の重みか、わざとそうしているのか、
ずり下がっていました。
ゆえに、しゃがまないと文字が読めない。


慈眼寺
本堂に向かいましたが、どなたもお見えらならず。
見学には事前予約が必要らしいのですが、しておらず。
隣の社務所に声掛けさせていただき、
見学をさせていただくことができました。


慈眼寺
[慈眼寺本堂]
向かい側に幼稚園があるため、プールらしきものが本堂前にあります。


慈眼寺
中越地震の影響で茅葺きをステンレスで覆っている状態らしく、
これを取り除いて銅板葺きにするための寄進を募っています。


慈眼寺
覆われていてよく見えませんが、木鼻も手挟みも立派ですね。

慈眼寺
本堂の唐破風下の彫刻。

慈眼寺
慈眼寺
木鼻の獅子は耳が結構大きく見えますね。
ダンボを思い出しました。
(もしくはグレムリン)


慈眼寺
慈眼寺
龍と鳳凰の彫刻が見事です。繊細ですごくカッコイイ。

慈眼寺
本堂の玄関に掛かる扁額には
山号である「船岡山(ふなおかさん)」の文字があります。
「岡」の部分がワタクシには読めないけど。天井は格天井。
白くはめ込まれているのは照明器具でしょうか。


慈眼寺
[岩村・河井会談の処(岩村軍監、河井総督会見談判所)]
今回の目的地です。
この上段の間で「小千谷談判」が行われました。
奥の間に岩村精一郎が座し、
家老ではあるものの礼を尽くすために手前の間に河井継之助が控えて
中立和平の嘆願を行ったそうです。
同場所は、小千谷市指定文化財とされています。


慈眼寺
当時と今では設え(しつらえ)が違うと思いますが、
談判の様子をいろいろ妄想しつつ、見学させて頂きました。
見学料は特に決まっておらず、心付け程度。
この日は法事が入っているようで、
その時間までごゆっくりと言われたものの、
ご迷惑にならないように早々に退室致しました。


慈眼寺
書院の欄間を見ると、この上の部分は銘木なんじゃないの?
と思えました。まさかの黒柿か?


慈眼寺
沢山の書が飾られていました。
(書の造詣が浅いので、ほとんど読めなかったけど)


慈眼寺
欄間が漆塗りに金彩の龍です。
この間に使っている木材がお高そう~



慈眼寺
パンフレットを頂きましたが、
一部100円で配布しているものだっだようです。


岩村精一郎(高俊)のイメージはこの小千谷談判で固定されちゃっているワタクシ。

のちにドナルド・キーンが「無能で横柄」と評し、

長州人からは「軽率で無思慮」と評される人物ですが、

後に男爵になってるんですねー。

後年、

河井継之助の人となりを知っていれば慈眼寺での談判のやり方は違った

と悔やんだそうですけど、

自分でも究極の失敗だという認識があったのかもしれませんね。

あれだけ横柄な若造だと言われつつもいろいろな局面で使われたということは、

汚れ役として便利だと、大久保利通ら明治政府上層部から思われていたのかも。

大久保利通って腹黒そうだし(個人の感想です)。

慈眼寺
[肖像画]
左がで河井継之助、右が岩村精一郎(高俊)。


新政府軍にとって初めての敗戦を齎し、英雄とされる河井継之助

長岡市にはその記念館があります。

次回はそちらを見に行こうと思います。

長岡市には山本五十六記念館もありますしな。



慈眼寺
【慈眼寺(じげんじ)】

新潟県小千谷市平成2-3-35
拝観時間 9:00~17:00
宗派:真言宗智山派
本尊:聖観世音菩薩
http://ojiya-jigenji.net/


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新潟県小千谷市は河岸段丘の街。

小千谷市


PCで、小千谷市を「おじやし」で変換しようとしたらできませんでした。

正しくは「おぢやし」なんですね。

ってことを今回の旅で知った次第です。

小千谷市は新潟県の長岡市、魚沼市、十日町市に隣接する豪雪地帯です。

特産品は、

小千谷縮、魚沼コシヒカリ、タカミメロン(貴美メロン)、小千谷すいか、新潟銘醸(長者盛、越の寒中梅)、高の井酒造(たかの井、越の初梅)、山崎醸造(新潟県内ではトップシェアの味噌・醤油メーカー)、錦鯉の養殖、小千谷仏壇、越後製菓の工場所在地、へぎそば(つなぎに布海苔を使用した蕎麦)


など。

今回の旅は、“小千谷市の文化財で歴史を知る”をコンセプトにしましたが、

その合間に、ワタクシが歩いた限られた小千谷の街で見たものをチラリとご紹介します。


小千谷駅
[小千谷駅]
駅にはコンビニも、コインロッカーもありません。
ホームには自販機もない。
そして錦鯉の形を模した地下通路の出入り口があります。
街中、めっちゃ錦鯉押しです。


image
今回は目的地としなかったし、お土産にもしなかった
山崎醸造と高の井酒造の看板がデデンと立っていました。
ちなみに“へぎそば”圏なのでそば処がかなりあります。


小千谷市
歩いていて気になった小千谷警察署の案内板。

小千谷市
マスコットが米ですよ!米!
このセンスがツボでした。
さすが魚沼コシヒカリ圏!


小千谷市
小千谷縮の産地ゆえか、
糸まき車が500円という価格で普通に売られていました。


小千谷市
謎の自販機を発見。

小千谷市
小千谷縮、小千谷紬の自販機・・・なのか?
販売しているのか展示しているだけなのかは不明です。


魚沼神社
さすがの豪雪地帯。
雪なんてないだろうと思ったら、残ってました。


けやきぱーく
野菜の気配につられてプレハブのお店に入ってみる。

image
蕗の薹がめっちゃあったけれど、
天婦羅以外の食べ方が思い浮かばず購入しませんでした。


雪下にんじん
で、甘いということで有名な雪下人参を購入。
これで130円(税込)!


小千谷市
信濃川に掛かる橋。
かなり大きいです。
下には雪解けの濁流がゴウゴウと流れていました。


小千谷市
消雪パイプを発見。
でも歩道側だけでした。
車道はどうやって雪を解かすんだろう?


小千谷市
謎の用水路を発見。
なぜ二つに分かれているのか、考えても分かりませんでした。


小千谷市
小千谷市には闘牛場があって、それも観光資源となっているようです。


河岸段丘の街です、といいつつ、それが明確にわかる写真を撮れませんでした。

でも、坂道が異様に多く、しかも急坂なんです。

高齢者が多い街で、若者をほとんど見ないのですが、

そうした高齢者たちが普通に坂道を杖をついて登っていて、

慣れってすごいなぁと見惚れたワタクシです。

さて、今回のテーマは北越戦争になったトドメとも言える小千谷談判。

大変興味深く、有意義な旅となったのでした。

その話しは、また後ほど。



【上野駅から小千谷駅への行きかた】
上野駅から高崎線で高崎駅へ。
その後、上越線で水上駅に行き、長岡行に乗り換えて小千谷駅へ。
片道約5時間・普通切符で4,430円かかります。
上越線の本数が少ないので要注意。


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sava!プロフィール

sava

昭和生まれの大阪育ち。数十年前から母の実家の神楽坂エリアに生息。食,日本酒,旅,富山県,文化財(建築物),読書等を好み、当ブログではそれらにオマケ情報も加味しています。それなりの年齢になり、老眼とか更年期とか諸々の不具合も出て参りました。そんな多様な話をチマチマと記す日々です。
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