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興味あるものを 興味ある人に。

私は諦めを敵とする。 私の日々の努力は実にこの諦めと闘うことである。 (北条民雄)

大橋家住宅

岡山県倉敷市『倉敷 中島屋』は国指定重要文化財大橋家住宅長屋門にあるオーガニック食材にこだわったカフェ。

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国指定重要文化財『大橋家住宅』の長屋門に店を構える『倉敷中島屋』は、

大橋家の屋号「中島屋」を継承したお店なのだそうです。

なぜ“倉敷”と頭に付くのかは謎ですが。

『大橋家住宅』見学後、少し喉が渇いていたし、座りたいとも思ったため、

短時間立ち寄ることにしました。

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テーブルや椅子にもこだわりを感じる空間です。

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基本、お料理屋さんのようですが、
ドリンクメニューがあったためそれを注文。
母はオレンジジュースを飲んでいました。


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かなり珍しいことに、ワタクシは甘酒をセレクト。
夏バテ防止の観点です。


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甘くなく、すっきり・さっぱりと飲みやすい甘酒でした。
こりゃいいや。

期せずして、重要文化財内で飲食したってことですね。

「とりあえず入店」が良い感じの選択になり、なかなかに良かったです。

甘酒、美味しかったです。




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【倉敷 中島屋】

岡山県倉敷市阿知3-21-32
営業時間 [水木日】11:00~18:00,[金土]11:00~15:00,17:00~21:00
定休日:月曜、火曜
https://k-nakajimaya.jp/


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岡山県倉敷市『大橋家住宅』は国登録重要文化財です(弐)。

大橋家住宅

続いて、座敷に向かいます。

普請道楽とまではいかないものの、意匠性に富んだ設えは必見です。

線が創り出す清廉さと、緑が醸し出す癒し。

町屋は夏の涼しさを追求した造りなのかもと思わせる居心地の良さでした。

大橋家住宅
廊下が無い代わりに、坪庭がハレとケの空間を区切っています。

大橋家住宅
父の実家を思い出させる手水鉢。
子供だと手か届かないんてすよねぇ。


大橋家住宅
土壁の部屋がケの空間、
漆喰塗りの部屋がハレの空間ってところでしょうか。


大橋家住宅
[新座敷]
敷地の奥にある座敷です。


大橋家住宅
新座敷の床の間。
シンプルな造形でありながら優美に見えるのは、地袋の絵が優美だから。


大橋家住宅
蝶が舞う襖絵です。

大橋家住宅
大橋家住宅
蝶の絵が繊細で優美。

大橋家住宅
新座敷の納戸側(右側に納戸あり)。

大橋家住宅
納戸にある箱階段。
二階は非公開です。


大橋家住宅
新座敷の奥にあるのが内蔵。

大橋家住宅
[内蔵]
建築年:1796~1798頃
土蔵造、桁行8.1m、梁間5.0m、二階建、切妻造、本瓦葺。


大橋家住宅
内蔵と主屋の境目。

大橋家住宅
風が通り抜けるため、縁側に居ると涼しく感じます。

大橋家住宅
ゆえに、風で風鈴が鳴る鳴る。

大橋家住宅
格の高い大座敷。

大橋家住宅
彫刻欄間は凝り過ぎず、簡素過ぎず。

大橋家住宅
縁側に張り出した庇にはベンガラを塗っているっぽい。
左手には収納棚があります。


大橋家住宅
ボール紙で猫と鼠が貼られてありました。
これは今のご当主の遊び心ですかね。


大橋家住宅
謎の太鼓。

大橋家住宅
[小座敷]
大座敷下の間の横にあります。


大橋家住宅
書斎隣の二畳ほどの部屋。

大橋家住宅
[書斎]
正面左の扉から外に出られるようです。


大橋家住宅
生活を感じさせる道具類が展示してありました。

大橋家住宅
虫食いがモゾモゾする古書。
長唄の教書か?


大橋家住宅
虫が入り放題の開口部。
でもビジュアル的にはイイ感じ。


大橋家住宅
主屋側から長屋門を眺む。

大橋家住宅
長屋門の軒下の波型の意匠。
壁は昔はベンガラを入れていたのかしら。


大橋家住宅
長屋門と主屋の間にある井戸。
これだけ大きな整形された石を運ぶのも大変だったでしょうね。


大橋家住宅
ちょこちょことある中庭のおかげで、採光・採風が期待できます。
手前の大甕は防災用だと思われます。


大橋家住宅
大座敷を外から見上げてみる。
こうしてみると天井の造りって重要なんだと思えますね。
面積が広いと使用木材のランクが露呈し易いと言うか。


大橋家住宅
こういう手水鉢に水を溜める役割も下働きにはあったのかしら?

大橋家住宅
大座敷専用の雪隠(トイレ)はかなり豪華で焼き物です。
どこ焼きかはわかりませんが。
それに気を取られて、雪隠の個室側を見逃しました。


大橋家住宅
大座敷の中庭にある手水鉢は青銅製っぽい。
唐来物っぽいですね。


大橋家住宅
米蔵と主屋の間に大八車の車輪らしきものがありますね。
米俵を乗せて運んだのかな。


大橋家住宅
[米蔵]
土蔵造、桁行10.9m、梁間5.9m、二階建、切妻造、本瓦葺。


大橋家住宅
【平目地瓦張】
内部にまで瓦が張り巡らされているを目にしたのはこれが初めてです。


大橋家住宅
かなり豪華な刺繍が施された雛人形。

大橋家住宅
入口で販売されているお土産物は実物だったんですね。

大橋家住宅
大量に、そして無造作に置かれた古銭。
これが実際に使われる訳ですね。

文化財指定の豪邸といえば、引手も見どころの一つです。

ワタクシは引手で部屋の格が分かると考えております。

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大橋家住宅
大橋家住宅
大橋家住宅
大橋家住宅
大橋家住宅
大橋家住宅

見どころがたっぷりとあり、倉敷観光には欠かせない施設だと思えます。

オススメです。




大橋家住宅
【大橋家住宅】

岡山県倉敷市阿知3-21-31
開館時間 9:00~16:00
休館日:12月から2月の毎週金曜、年末年始(12月28日~1月3日)
http://ohashi-ke.com/


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岡山県倉敷市『大橋家住宅』は国登録重要文化財です(壱)。

大橋家住宅

国の重要文化財に指定されている『大橋家住宅』。
大橋家は、水田・塩田開発や金融業で財を成した一族で、天保の飢饉で金千両(約1億円)を献じて苗字帯刀を許されました。江戸時代末期、徳川家茂が第14代として将軍の任にあった文久元年(1861年)に、倉敷村の庄屋を務めています。

大橋家住宅

後に倉敷紡績を設立した3名の若者の一人、大橋澤三郎(1860年 - 1889年)を輩出。
大橋澤三郎は、小松原慶太郎、木村利太郎らと、大原美術館で有名な大原家などの出資を受けて倉敷紡績を設立しましたが、29歳の若さで他界しました。
ちなみにこの情報はパンフレットには明記されていないのでは信憑性については自信はございません。

大橋家住宅
大橋家住宅

倉敷中央通りにほど近い場所にある『大橋家住宅』は、寛政8年(1796年)~寛政11年(1799年)にかけて建てられました。

大橋家住宅

街道に面して長屋を建て、その内側に前庭を隔てて主屋を構えた建物が配置されています。
倉敷町屋の典型を示す代表的な建物として、昭和53年(1978年)1月21日に国の重要文化財の指定(主屋・長屋門・米蔵・内蔵の4棟)を受け、昭和57年(1982年)6月11日に敷地も追加指定されています。

通常の町屋では許されない長屋門を倉敷代官所の許可を得て建てられている点からも、大橋家住宅の格の高さが伺えます。

平成3年(1991年)~平成7年(1994年)までの間に建物の解体を含む保存修理工事が行われました。
その後、最も屋敷構えの整っていた嘉永4年(1851年)の姿に復元され、現在の姿となっています。

大橋家住宅
[主屋]
入母屋造、本瓦葺、厨子2階建て


大橋家住宅
[米蔵]

大橋家住宅
長屋門と主屋の間にある附屋根塀が戸の向こうに見えます。
ここから稲荷社や不浄門に抜けられます。


大橋家住宅
大戸が解放された主屋。

大橋家住宅
[札]
普請覚や棟札・墨書等の資料から、
寛政8年(1796年)から寛政11年(1799年)に建てられ、
文化4年(1807年)と嘉永4年(1851年)の二度、
大改築が行われたことが判明しています。


大橋家住宅
主屋土間。
商家なので玄関を造るのは控えているそうです。
町屋には玄関を作らないのが当時のしきたりでした。
賓客は庭を通って大座敷から上がります。


大橋家住宅
【倉敷格子】

大橋家住宅
蔀戸のようなもので開口部を閉めるのですね。

大橋家住宅
[ミセの間]
賊が刀を振り上げられないように天井が低くなっています。


大橋家住宅
ミセの間の隣の「中の間」。
荷車で運ばれてきた米俵を検査する場所でした。


大橋家住宅
ここでは米の受け渡しが行われていたっぽい。

大橋家住宅
道具類の収納は部屋の上部にあります。
床に物を置きっぱなしにしない工夫ですね。


大橋家住宅
[居間]
モダンな家具が配されていました。
和洋折衷なところが商家の気配を漂わせますね。


大橋家住宅
日にちも分かる時計。
三日月の針が日にちを指すのだろうと思われます。


大橋家住宅
かなり広い土間。
三和土を造るのは大変だったろうなぁ。


大橋家住宅
台所から主屋入り口を眺む。

大橋家住宅
出入口を除き、採光はこの部分のみ。

大橋家住宅
おくどさん(土公神:どこうしん)。
大量の米が炊けそうな大竈があります。


大橋家住宅
こちらにも竈があります。
調理はこちらなんでしょうね。


大橋家住宅
板の間と座敷で身分が明確化されている台所。

大橋家住宅
座敷には当主が座します。

大橋家住宅
食器類もイイ感じ。

大橋家住宅

大橋家住宅
流し台にまで贅を尽くすとは驚き。

大橋家住宅
台所から裏庭に出ます。
脇に井戸がありました。


大橋家住宅
現在は「レストラン八間蔵(はちけんぐら)」として利用されている米蔵。

大橋家住宅
昔はこの戸の先に離れ(奥座敷)があったそうですが、
今は駐車場になっています。


大橋家住宅
主屋と奥座敷を繋いでいた廊下。

大橋家住宅
平成7年まで残っていたとは。
一目見たかった。


大橋家住宅
附屋根塀。
実は置いてあるだけの塀だったんたと、倒壊したニュースで知りました。
参考:https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000132289.html


大橋家住宅
平成30年7月豪雨で崩れた土塀は現在も修復工事中です。

真備町の被害が記憶に鮮明な西日本豪雨災害ですが、ここでも被害があったとは知りませんでした。
西日本のニュースは、あまり東日本では知り難いと毎度感じます。逆も然りですが。
一般住宅とは違い、国の重要文化財であるため修復前に調査期間が設けられ、工事完了までには時間か掛かるでしょうね。

大橋家住宅

」につづく。



大橋家住宅
【大橋家住宅】

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sava!プロフィール

sava

昭和生まれの大阪育ち。数十年前から母の実家の神楽坂エリアに生息。食,日本酒,旅,富山県,文化財(建築物),読書等を好み、当ブログではそれらにオマケ情報も加味しています。それなりの年齢になり、老眼とか更年期とか諸々の不具合も出て参りました。そんな多様な話をチマチマと記す日々です。
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