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興味あるものを 興味ある人に。

私は諦めを敵とする。 私の日々の努力は実にこの諦めと闘うことである。 (北条民雄)

夢窓疎石

神奈川県鎌倉市『建長寺』の庭園は夢窓疎石の作なんですって。

建長寺


夢で見て以来、訪れたいなぁと思ってたのが建長寺。

本日は鎌倉在住の方に案内して頂き、

北鎌倉の寺院巡りをして参りました。

午前中は小雨が降っていましたが、午後から快晴。

雨傘が日傘に変わる一日でした。


建長寺
[山門(三門)]
国指定重要文化財。
安永4年(1775年)上棟。
重要文化財登録名称は「建長寺山門」。


建長寺

建長寺
三手先(みてさき)の斗栱。

建長寺
三間一戸の二重門になっています。

建長寺
下層はすべて吹き放しになっています。

建長寺
「賓頭盧尊者」は釈迦の弟子の1人らしいてず。

建長寺
撫でると除病の功徳があるとされるそうな。
色が変わっている部分が皆の身体の悩みなんですねぇ。
ワタクシは右肩を撫でておきました。


建長寺
ビャクシン(白槙、和名:イブキ)の古木。

建長寺
[梵鐘]
国宝


建長寺

建長寺
正岡子規の句はオリジナルではなかったのですね。

建長寺
関東の筆頭鋳物師の物部重光により鋳造。
鎌倉三名鐘の一つなんですって。
(他は円覚寺、常楽寺のもの)


建長寺
[仏殿]
国指定重要文化財
港区芝の増上寺にあった徳川秀忠夫人崇源院の霊屋(たまや)を
建て替えに際し譲渡され、移築。


建長寺

建長寺
禅宗の仏殿ではなく、霊廟建築。
堂内には本尊の地蔵菩薩坐像(室町時代)などが安置されている。


建長寺
この斗栱は五手先・・かな。

建長寺
彫刻が施された数少ない組物。
奥に鳥の巣があるようで、鳥が出入りしていました。


建長寺
この部分だけ色彩が残っています。

建長寺
格天井には鳳凰が描かれているようですが、
かなり風化しています。


建長寺
壁面の天女も同様。

建長寺
壁に貼られていたであろう金箔も剥がれていました。

建長寺
裏から見た仏殿。

建長寺
[法堂]
国指定重要文化財
文化11年(1814年)上棟。


建長寺

建長寺
鎌倉に住んでいた日本画家・小泉淳作の「雲龍図」。

建長寺
鎌倉最大級の木造建築。

建長寺
本尊の千手観音坐像が安置されています。

建長寺
[唐門]
国指定重要文化財


建長寺
仏殿と同じく、増上寺の徳川秀忠夫人崇源院霊屋から移築したもの。

建長寺

建長寺
[大庫裡]

建長寺
[方丈]
京都の般舟三昧院から移築したもの。


建長寺
[庭園と得月楼]
庭園は夢窓疎石の作といわれています。


建長寺
鶺鴒らしき鳥が何かを啄ばんでいました。

建長寺
落雷か何かで伐採されたらしい大木の根。
かなり立派な樹だったんでしょうね。


足利尊氏は「禅宗の五山」の第一位に南禅寺と建長寺、

第二位に円覚寺と天竜寺、第三位に鎌倉の寿福寺、

第四位に京都の建仁寺、第五位に京都の東福寺、

次席に浄智寺を選定しましたが、

現在は別格上位に南禅寺、第一位に天龍寺と建長寺、

第二位に相国寺と円覚寺、第三位に建仁寺と寿福寺、

第四位に東福寺と浄智寺、第五位に万寿寺と浄妙寺とされています。

どのみち建長寺は五山の第一位なんですね。

その建長寺の夢を何故見たのかは謎ですが、

足を運ぶことが出来て、とてもスッキリしました。

気分的にスッキリしただけで、特に何もなかったんですけどね。

ずいぶんとスッキリ整備された境内で、

観光客の多さも気にならないほどの規模には驚きました。


image

image
[右]建長寺の御朱印
[左]長寿寺の御朱印



建長寺
【建長寺(けんちょうじ)】

神奈川県鎌倉市山ノ内8
(北鎌倉駅から徒歩約16分)
拝観時間 8:30~16:30
拝観料:大人(高校生以上)500円
山号:巨福山(こふくさん)
宗派:臨済宗建長寺派
本尊:地蔵菩薩


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山梨県山梨市『清白寺(せいはくじ)』の仏殿は葡萄畑の中にひっそりと建つ国宝です。

清白寺



どんどん晴れて雲が消えて行く山梨市。


汗がだくだくと吹き出す気温になりました。


さて、養老酒造のカフェで食事を終えた我々は、


先のタクシーのおっちゃんが国宝だと話してくれた「清白寺」に向かうことにしました。


山梨県の国宝建造物って、大善寺だけかと思ってたよ。


貰っておいた名刺に書かれた電話番号を押し、迎えを頼むと、


予告通り、ものの分程度で来てくれました。


本当にこのおっちゃんは良い人で、


迎えで呼んだのにその費用を一度も上乗せしませんでした。


清白寺に向かう道中も様々な案内をしてくれて、


とても有用な情報を貰えました。


清白寺
葡萄畑に突如現れる細い参道。
ここをグイグイとタクシーは進みます。
車一台分の幅しかないため、
対向車が来るとどちらかが延々バックしなければならん思われます。


image
細い参道の両側は葡萄畑です。

image
山梨は巨峰のシーズンが到来していました。

清白寺
梅参道として親しまれる参道の両側は梅の古木が50本ほどがあり、
その頃に訪れるのがbestっぽい。


清白寺
総門に到着するも、タクシーはその右脇をすり抜けて進みます。

清白寺
夢窓疎石(むそうそせき)開山と伝わる古刹だったっぽい。
夢窓疎石といえば、京都の苔寺(西芳寺)が有名ですよね。
(この石像が夢窓疎石に関連するかは不明)


清白寺
[総門]

清白寺
[仏殿]
国宝
応永22年(1415年)建立。


清白寺

清白寺
入母屋造、檜皮葺小形の方三間裳階(もこし)付形式で、
大規模仏殿に用いられる意匠をそのまま小型化した建築である
・・・と評されるそうな。
この日は門が開いていました。


清白寺
造形が綺麗です。

清白寺
無双窓になっているのかしら?

清白寺
横から見た仏殿の懸魚。

清白寺
横から見た仏殿。

清白寺
手水舎は水道の蛇口をひねるタイプでした。
この天気で、出初めの水が熱い。


清白寺
昔、ここに雷が落ちたそうで、木の間に避雷針が立っていました。
そういえば山梨市内では避雷針をよく見るけど、落雷が多いのかしら。


清白寺
焦げていないので落雷では無さそうですが、
裂け跡が生々しい木がありました。


image

清白寺
[庫裏]
重要文化財
元禄2~6年(1689年~1693年)の再建と考えられるそうな。


清白寺
庫裏の懸魚。
檜皮葺の屋根は趣があります。


清白寺
入口に掲げられているのは文化財プレートではなく、警備会社のプレート。
違和感ありまくりです。
でもこれが盗難などの牽制になるんだろうな。


清白寺
真っ白な漆喰の外壁。
修繕されたばかりなんでしょうか。
蟇股(板蟇)にも紋が見られます。


清白寺
東南アジアテイストの板木(ばんぎ)。

清白寺
打ち鳴らすと誰かが出て来てくれたのかもしれん
・・・と今更ながらに思ってみたり。


清白寺
屋根の造形が美しいです。
葺き替えは大変だろうなぁ。


清白寺
この庫裏の脇を通って裏側にまわります。

清白寺
庫裏の裏側。
庫裏と竹藪の間に蓮が咲く池があるのです。


清白寺
この時期に花が咲くのか。

蓮
昼を過ぎていたので開花している姿は見られませんでした。

蓮
もうぼちぼち花の見頃は終わりなのかも。

蓮
散りかけの花がありました。

蓮
種になっているものも。
(トライポフォビアの方は凝視注意)


蓮
蓮の実って飛び出すものなんですね。
知りませんでした。


image
竹藪を抜けると墓地に辿り着きます。

清白寺
庫裏の向かい側にぽつんと放置された頭部のない石像。
頭部の代わりに石が乗せられていました。


清白寺
本堂と繋がっているようにも思える建物の玄関。
身分の高い人が滞在する部屋があるのかもしれませんね。
唐破風屋根と式台付玄関が立派です。


清白寺
天井は格天井になっています。
写真では分かり難いですが、天井が弛んでいました。


清白寺
[本堂]
山梨市指定有形文化財。
元禄6年〜正徳3年(1693年〜1713年)建立。
内部は3行列6室の間取りを持つ「方丈型本堂」と呼ばれるもの。


image
葡萄だけではなく、柿も成っていました。

清白寺
来た参道を徒歩で戻ります。

image
色付いていないのか、このままで熟しているのかいまいちワカラン葡萄。

image
車道にでました。
こちらは最近整備された道路なのだそうです。



見応えはあるものの、人の気配は無し。


ゆえに、御朱印も頂けません。


貰った方はいらっしゃるようなんですけどね。


あまりにもひっそりとしたお寺で、


車道に小さな国宝の文字があっても、見逃す観光客は多そうです。


内部が見られない&参拝ができないので、


あという間に、再度おっちゃんのタクシーを呼ぶことになりました。


「早いね~」


と笑われた。


ここからタクシーで、もう一つの国宝「大善寺」に向かいます。



清白寺
【清白寺(せいはくじ)】

山梨県山梨市三ケ所620
山号:海涌山
宗派:臨済宗妙心寺派
本尊:釈迦如来像
創建年:正慶2年(1333年)
開基:足利尊氏
正式名:海涌山 清白禅寺
札所等:甲斐百八霊場14番



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sava!プロフィール

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昭和生まれの大阪育ち。数十年前から母の実家の神楽坂エリアに生息。食,日本酒,旅,富山県,文化財(建築物),読書等を好み、当ブログではそれらにオマケ情報も加味しています。それなりの年齢になり、老眼とか更年期とか諸々の不具合も出て参りました。そんな多様な話をチマチマと記す日々です。
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