JR静岡駅の西北にある賤機山の上には、
築造時期は6世紀後半とみられる古墳があります。
名前は『賤機山古墳(しずはたやまこふん)』。
直径は約32m、高さ約7mの円墳(横穴式石室)です。
自然的な崩壊や人為的な破壊で原形が崩れていましたが、
平成5年度から平成8年度までの間に行われた保存修復工事により、
現在の姿に整えられたそうです。

この門扉の模様には意味があるらしいです。


説明書きが門柱に貼ってありました。


この模様が、上の門扉の模様になっているようです。

出土遺物は静岡浅間神社境内にある
静岡市文化財資料館に常時展示されています。

中に入ることはできませんが、
玄室(げんしつ)はライトアップされており
門の隙間から見ることが出来ます。


[家形石棺(いえがたせっかん)]
伊豆産の凝灰岩をくり抜いて造られています。
石棺の長さは約2.9m、幅約1m。


現在のところ(発掘されている中では)
静岡県内最大規模の横穴式石室だそうです。

入り口手前には模型が展示してありました。
野ざらしです。
この古墳を見たことで初めて知ったのですが、
ここの説明に書かれているのは「大刀」であり、「太刀」ではありません。
違いは何なんだろうと疑問に思って調べてみると、
平安中期ごろまでの直刀(ちょくとう)を「大刀」と表し、
それ以降の反り刀は「太刀」と書いて区別するのだそうです。
「刀(かたな)」と「太刀/大刀(たち)」の違いは帯刀する際の刃の向きにあり、
刃を上に向けて帯にさすのは「刀(かたな)」、
刃を下に向けて腰につり下げるものを「太刀/大刀(たち)」というらしいです。
まあ、例外もあるんだろうとは思いますけれど。
『賤機山古墳』を見たことで、ほんの少しだけ知識が増えた気がする
今のワタクシです。
そんな『賤機山古墳』は、国の史跡に登録されております。

大歳御祖神社の本殿裏にあり、
階段を降りてくると大歳御祖神社拝殿脇に出ます。

【賤機山古墳(しずはたやまこふん)】
静岡県静岡市葵区宮ヶ崎町102番地
国の史跡