
壱のつづき。
旧開智学校校舎は
廃仏毀釈で廃寺となった旧松本藩の菩提寺・全久院の跡地に竣工し、
昭和38年3月までの約90年間使われていました。
この度、国宝に指定された理由は、
「近代教育の黎明を象徴する最初期の擬洋風学校建築として深い文化史的意義を有している」
というもので、「当時の他の学校と比べてもかなり先進的」なのだそうです。

漆喰塗りの外壁に青空が映えます。

漆喰が剥落する可能性が否めないらしい。

唐破風下の天使ですが・・・


シールとして売店で売られています。記念撮影もできます。


天使の顔が日本風なんですよね。ヘアスタイルも。

露台の手すりには華やかな瑞雲彫刻が。
また階下の車寄せ玄関には龍の彫刻があります。


玄関は中華風。
そして校舎内にも龍の彫刻があります。

唐破風部分を横から見るとこんな感じ。


フランス製の着色ガラス(ギヤマン)が使われた窓。
唐破風部分の露台にある窓を内側から見たところだと思われます。

内側は講堂になるんですね、あの露台は。
ってことは、露台に出るには窓を跨いで出る訳か。

講堂の照明も凝っていて、折り上げ構造になっています。
ここにも瑞雲と龍の彫刻。


照明器具も凝っています。

他の部屋の照明器具も良い感じ。


ってか、この引き戸の向こう側は何なんだろう?

八角形の塔屋にも色ガラスが使われています。


裏側から見た塔屋。


風見には東西南北の文字が。

大棟も凝っていて、漆喰で鏝絵があしらわれています。

[建物側面(北西側)]


側面にも出入口があります。
正面とは違い、シンプル。


側面の瓦。

[建物裏側(北側)]


裏側の出入り口にも兎の毛通しがあり、
扉には彫刻が飾られていました。
松本市内には松本城があり、そちらは観光客に大人気ですが、
この旧開智学校も、国宝になると知られたGWには
観光客が二倍になったそうです。
この日は土曜日にしては、えらく空いていましたけれど。
夏休みはお子さん連れで賑わうんだろうなぁ。
ここを見学したら、久々に旧閑谷学校を観たくなりました。
10月に計画しようかしら。

400円から200円にディスカウントされていたクリアファイル。
「国宝」に変わるので在庫一掃ってことなんでしょうね。

【旧開智学校(きゅうかいちがっこう)】
長野県松本市開智2-4-12
(タウンスニーカー北コース「旧開智学校」下車徒歩1分 運賃は200円)
開館時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:3月~11月の第3月曜、12月~2月の月曜、12月29日~1月3日