[旧野﨑家住宅]
国指定重要文化財
江戸時代後期の実業家だった野﨑武左衛門(のざき ぶざえもん)は、没落した上層農民だった家を再興し、日本屈指の塩田地主となった人物です。
天保4年(1833年)には大庄屋になり、天保9年(1838年)から嘉永年間に御成門,長屋門を備えた大豪邸を建て、弘化4年(1847年)には苗字帯刀を許されました。
約3000坪の敷地内には天保4年(1833年)に建てられた主屋を中心に7棟の蔵(岡蔵,書類蔵,新蔵,大蔵,内蔵,味噌蔵,夜具蔵)、玄関棟,表書院(貴賓の応接室)、江戸末期に造られた枯山水の庭園が並んでいます。
建物延床面積は約1000坪にもなるそうです。
[御成門]
一間薬医門、切妻造、本瓦葺、左右塀付
[長屋門]
入母屋造、本瓦葺、桁行25.9m、梁間4.9m
この石垣が「鉢巻積み」だとDVDで説明されていた気がするのですが、
それがどのような積み方なのか調べ切れていません。
複数のカードで入館料割引特典があります。
JAFはそのうちの一つ。
ここで売られている塩を買えばよかったと激しく後悔。
特に壺入りの塩がツボでした。
主屋側から長屋門を眺む。
[内玄関]
左側の塀の向こう側が表玄関になっています。
明治24年(1891年)の自家発電当時の電灯。
内玄関から表玄関へ向かいます。
[表玄関]
玄関棟は嘉永5年(1852年)の建築。
内部には上がれませんのでズームで撮っております。
表玄関襖の引手。
表玄関正面には懸魚があります。
屋根に使用さている瓦の数が半端ない。
表玄関の向こう側には格の高い塀があり、
その向こう側が賓客を迎える空間となります。
手前に苔むした「さざれ石」がありました。
[表書院]
貴賓を応接する和室です。
表書院の襖引手。
表書院の照明器具は小ぶり。
表書院前にある大きな石は「お駕籠石」と呼ばれるもの。
「お駕籠石」の上に殿様の駕籠が置かれました。
サツキツツジって、サツキかツツシかどっちやねん!
と思ってパシャリ。
江戸時代から咲き続けているそうです。
表書院の奥の間。
縁の下にも漆喰が塗られていました。
水琴窟の音は離れていてもよく聞こえます。
アールデコっぽいモダンな外灯。
欄間がモダンな表書院は畳の敷き方が独特。
「祝儀敷き」という敷き方で、
畳の4つの角を綺麗に合わせるのは大変難しいそうです。
釘隠し。
床脇の天袋の絵柄が気になります。
何の絵だろう?
主屋には控えの間が複数あるように見受けられました。
水琴窟側から表書院の廊下を眺む。
畳敷きってところが高い格式を感じます。
遠方から長屋門越しに主屋を見ると、
崖の上にも塀が続いているのが見えます。
あれが敷地の境界なんでしょうね。
見学は「弐」に続く。
【野崎家塩業歴史館】
岡山県倉敷市児島味野1-11-19
(JR児島駅から徒歩約25分)
開館時間 9:00~16:30(17:00閉門)
休館日:月曜(祝祭日の場合は翌日)、12/25~1/1
http://www.nozakike.or.jp/