創建は崇神天皇10年(B.C.87)と伝わる『秩父神社』。
つまりは紀元前の創建で、鎮座2100年越えの神社ということになります。
主祭神である八意思兼命(やごころおもいかねのみこと)は、天照大御神の岩戸隠れの際、天の安原に集まった八百万の神に天照大御神を岩戸の外に出すための知恵を授けた神です。
ゆえに「知恵の神」とされています。
神社のご利益は、家運隆昌、出世開運、技術向上、学問向上、受験合格。
また木工職人の守護神ともされています。
それゆえか、拝殿・本殿には多くの彫刻で飾られており、中には左甚五郎作とされる有名なものもあります。

[秩父神社 大鳥居]


[手水舎]
多くの亀の彫刻があります。

文化財に指定されていないのが不思議なほど立派な手水舎です。

彫刻が細かすぎてどこを写真で切り取れば良いのかワカラン。

[神門]
既に境内改修整備事業の改修済みです。

[秩父神社社殿]
県指定有形文化財(建造物)
※付(つけたり) 天正20年の棟札1枚・神輿1基
天正20年(1592年)に徳川家康が成瀬吉右衛門に建造させたものです。

現在の埼玉県秩父地方を中心とした地域は知々夫国と呼ばれていました。

唐破風下の彫刻群。どこを見れば良いのか迷うぐらいです。

劣化しているため形状がよく分からない彫刻。
修復後に改めて見てみたいです。

「子宝 子育ての虎」
拝殿正面左側にある左甚五郎作の彫刻。
祭神を守護する神使として彫ったものと伝えられているそうです。
母親だけ豹柄なのは、昔は虎のメスは豹だと考えられていたからなんだとか。

彫刻の下にはこんな文言がありました。

御鎮座2100年奉祝事業 本殿改修事業による保存工事中のため、
左甚五郎作の「つなぎの龍」など、見られない彫刻があります。

秩父といえば、イチローズモルト。
樽があります。

唐破風造りの向拝にもびっしりと彫刻が飾られています。


唐獅子や麒麟などの彫刻は色褪せており、
確かに改修が必要かもと思わせられます。

本殿を囲う塀にも彫刻が施されています。

足場と養生の隙間から改修中の彫刻をカメラで覗いてみる。

[天神地祇社]
全国の一之宮を中心として計75座の神々が祀られています。
祭神である八意思兼命が多くの神々の意見を纏めたことに由来するそうです。

丁度、宮司さんたちのお勤め時間だったようです。装束が綺麗ですね。

額が並べてある一角も興味深いです。

特にこの絵の人物が誰なのか気になりました。イケメンですね。

本殿北側には「北辰の梟」の彫刻があります。
※同記事最上段写真参照

「お元気三猿」
日光が「見ざる・言わざる・聞かざる」なのに対し、
秩父神社は「よく見て・よく聞いて・よく話す」。
お元気三猿という名称が付いています。
大人の猿は健康長寿を表しています。
左甚五郎作

拝殿(右手)と本殿(左手)。
これらの彫刻の色が4年後は鮮やかになっているんでしょうね。


あれ? じゅうぶん鮮やかかも。


毎度思うのですが、絵があらわすストーリーが分かりません。

この彩色が細かくて惹かれました。どなた様なのか?

麒麟の造形が凄い。
足があるのは珍しい気がする。

手挟にある牡丹の花。
筋が細かく描かれていて素晴らしいです。

前述の「子宝 子育ての虎」ですが、
左の子虎のポーズが気になって仕方がない。
秩父神社の行事と神楽は「秩父祭の屋台行事と神楽(山・鉾・屋台行事)」として、国の重要無形民俗文化財とユネスコ無形文化遺産に指定されております。
見てみたい気もするのだけれど、混むらしいので多分実現は難しいかも。
神輿は室町時代のもので、埼玉県最古のものなんですって。
そして、「荒川の河岸段丘上に広がる秩父市街地の中心部に鎮座している」そうです。
次回は河岸段丘に焦点を当てて散策したいと思います。

白とピンクの「まゆみくじ」。
まゆの中に、おみくじが入っています。

御朱印は一種類(500円)です。

[秩父宮妃御手植銀杏]
秩父宮勢津子妃殿下がお手植えになられた銀杏。

乳房のような形に育ったことから「乳銀杏」と呼ばれています。


神降石(じんこうせき)という名前がある、神様が降り立つ場所。
境内で最も気になった場所だったので、帰宅後に調べたら
パワースポットだったようです。
木々の木漏れ日から光が差す位置を撫でると良いのだとか。
先に知っていれば・・・

【秩父神社(ちちぶじんじゃ)】
埼玉県秩父市番場町1-1
(秩父鉄道秩父本線 秩父駅から徒歩3分)
主祭神:八意思兼命(やごころおもいかねのみこと)
知知夫彦命(ちちぶひこのみこと)
天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)
秩父宮雍仁親王
創建:伝・崇神天皇10年
http://www.chichibu-jinja.or.jp/

