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昨年11月にオープンした『市谷の杜 本と活字館』は、

大日本印刷(DNP) 市谷工場の事務所棟だった「時計台」を

大正15年(1926年)竣工当時の姿に復元しています。

工事中に見た時は何になるんだろう? と思っていましたが、

DNPらしい文化施設として生まれ変わったようです。

館内では、文字(秀英体)のデザイン、活字の鋳造から、印刷、製本までのプロセスを展示しており、印刷機が稼働する様子や活版職人が作業する姿も動態展示の形で公開します。また、参加型ワークショップやイベントなど、ご来館の皆様に、活版印刷をはじめとした印刷・製本・紙加工を体験していただく機会もご提供します。

建物は

「三河島汚水処分場喞筒場を生み出した土居松市と宮内初太郎の作品」

だそうです。



さぞかししっかりした鉄筋コンクリート構造なんだろうと思い、

それ見たさに予約を入れて散歩がてら行って参りました。

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2018年11月初旬 工事中の同施設

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現在はこうなっております。

建物は当初の位置から北西へ約10m曳家工法で移動したそうです。

久々に歩いたらこの辺りの景観が激変していて、

以前はどうだったのか全く覚えていませんが、

建物の一部は関東大震災と空襲に耐えたものだそうです。

ワタクシ、東京に残る数少ない大正時代の建物を見ていたんですね。

(昭和初期の建物だと思ってました)

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復元しているだろうところもあれば、
今風に改修されているところもあり。

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とてもコンパクトな文化施設です。

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一階で見学できるのはこの部分。

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活字が揃ったここには入れません。

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大昔に祖父の家で見たのと似たようなものがここには揃っていました。

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ワタクシはどちらかと言えば校正紙の方に懐かしさを感じる。

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ルビなんて小さすぎて眼鏡でも肉眼でも見えやしない。

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当時はタイル張りだったんですねぇ。
なんて贅沢な施設なんだ。

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最も興味深かったのがこちらのセット。
左上の本は400ページ近くあるガイドブックなのですが、
活版印刷で作った現代のものなんです!
版がそれだけあるってことは、活字もそれだけあるってことで、
多用する字は追加で作ったので精度はバラバラみたい。
しかも著者意向で強めに押して印刷しているため
文字が潰れ気味の箇所もあって。
それが「味」になって若い女性にウケているんだとか。

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天井の梁を見ても頑丈そうな建物ですね。

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階段はとてもシンプル。

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窓からDNPの森の紅葉が見えます。

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喫茶コーナーで激安珈琲を購入し、

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地下一階のコーナーや、

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二階で飲むことができます。
二階の椅子は活字を模したもの。
秀英はDNPの初期の会社名(秀英舎)です。

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カップのスリーブに印刷に係わる言葉の説明が書かれています。

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ガラス張り部分が地下一階、地上は二階建てになっています。

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こういうところも活字がモチーフになっていて面白い。

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新旧のDNPって感じ。

DNP周辺はまだまだ開発中でして、

そのまま森になる場所もあるんだそうです。

10年後には昔を思い出せない景観になるんでしょうね。

珈琲が安いので、ここまで散歩することがあれば、

入館予約を入れて、ここでコーヒーブレイクしたいかも。



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【市谷の杜 本と活字館】

東京都新宿区市谷加賀町1-1-1
開館時間 11:30~20:00、[土日祝]10:00~18:00
休館日:月曜、火曜(祝日の場合は開館)
※完全予約制
入場無料
・喫茶ラストオーダーは閉館の30分前
https://ichigaya-letterpress.jp/
https://www.instagram.com/ichigaya_letterpress/


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