ひまわり

小学生の姪っ子は電話魔。

めちゃくちゃ自分が話したいタイプ。

相手のコメントは特段求めていないらしい。

そんな彼女は幼虫系のウニョウニョした虫が嫌いで、

如何に嫌いかを熱く二夜連続で語られた。

今日の電話の開口一番が

「昨日の続きやねんけどなー」

ってところに、

続くのかよ、と脳内でツッコミを入れておく。

そして、なるべく合いの手を入れるだけに留める努力をする。

否定も肯定もしないが、提案はする。

そんな感じで、ふんふん聞いておいた。

現在彼女は学校でヒマワリを育てているのだけれど、

本当はホウセンカの方が良かったとぼやく。

じゃんけんで負けたのだそうな。

「ヒマワリっていいやん。種も取れるし」

何よりフラワーショップでは良いお値段。

そんな話をしていたら、

当番の日にクラスみんなの花に水やりをしていて、

黒い大きめの芋虫を発見したことを思い出したらしい。

誰々さんと、何々くんの鉢に居たと名前を言われるのだけれど、

残念ながら、ワタクシは登場人物の誰一人記憶できない。

「めっちゃ黒いねん。あれが私の鉢に付いたらどうしよう」

と仰るもんで、

「それってどの花の鉢で見たん?」

と訊いてみる。

少し悩んで彼女曰く、どうやらホウセンカに付いていたんだそうな。

「だったら、ホウセンカにしか付かない虫なんじゃない?」

と考察を述べてみた。

その傍らで検索もする。

「うん、どうやらホウセンカに付く虫みたいやわ」

ヒマワリにそんな黒い芋虫が付くとは聞いたことが無いし。

「そうなん? だったら安心したわ」

と言いつつ、ヒマワリに黒い虫は付かないか問われたので、

「うーん、黒い虫は付かないかな。黒くない虫は付くと思うけど」

と答えておいた。

「だったらいいわ」と姪っ子。

って、いいのかよ。

その後も何かをする度に電話を切り、

しばらくしたら再び電話がかかって来て続きを話され、

そんなことを数回繰り返したら、

ワタクシの就寝タイムは過ぎていた。

我ながら、出血大サービスやん、と思った。

それはそうと、今更ながら認識したのだけれど、

スマホだと身内は改めて名乗らないものなんですね。

番号登録されていて相手方に表示されるからですが、

スマホに慣れた子供たちが固定電話を使う時も、

もしかしたら名乗ならくなるんじゃないかしら? と思ってみたり。

最近の若い人たちは会社の電話に出ることを極端に嫌うので、

年々そうなっていくんだろうなぁとも思えます。

昭和は遠くなったし、

祖母にとっての昭和もこんな感覚だったんだろうなぁと

想像してみたり。

とりあえずは姪の電話が三夜連続にならないことを

実は密かに願っていたりいなかったり。

今まであまり絡みが無かった分、

彼女にとってワタクシは「新鮮に感じる外の人」、

なんだろうなぁ。




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