
大正15年(1926年)に建築家・大川勇氏の設計で建てられた、埼玉県初の鉄筋コンクリート(RC)造校舎と言われる草加小学校の西校舎。
建物が造形の模範になっていると評価され、草加市初の国登録有形文化財(建造物)になった建物です。
草加小学校校舎としての利用は昭和54(1979)年度をもって終了し、3年後の昭和58年(1983年)11月1日より草加市の文化財を保護するための施設『草加市立歴史民俗資料館』として再利用されています。
今回はこの建物を見学すべく草加市までやって参りました。

校舎入口へは靴を脱いで入ります。
って学校は今でもそうでしたね。
よくよく考えたら日本独特の習慣なんだろうなぁ。


小ぢんまりした校舎ですが、屋上に運動場があったそうです。

建物はこのような配置になっています。

階段が吹き抜けになっているため、窓もかなり大きく取られています。
ゆえに明るい。

階段壁面にある孔。
何のために空けられているんだろう?

何かのイベントで使われたのかパイプ椅子が並んでいます。
ビジュアル的には邪魔かな。

手作り感溢れる展示内容だと感じるのは、手書きの説明が多いからかも。

躯体がしっかりしていれば、建物は長持ちするんですね。

洪水云々という文字を発見。
草加市は河川に囲まれた窪地で水を貯め易く、
洪水の起きやすい土地なのだそうです。

校舎が少し高床っぽくなっているのは洪水対策なのかも。

文化財プレートは正面の分かり易い場所に設置されていました。
木造の多い大正期の校舎にあって、RC造・モルタル仕上げの近代的な雰囲気はとても目立つ存在だったろうと思われます。
この教室数で済むってことは、当時は子供の数が少なかったんてすね。
わざわざ見に行く・・・というほどではない気もしますが、松尾芭蕉の足跡を辿りつつ散歩するなら、土地のことを知るために立ち寄ってもいいかも。

【草加市立歴史民俗資料館(旧草加小学校西校舎)】
埼玉県草加市住吉1-11-29
(東武スカイツリーライン草加駅から徒歩10分)
開館時間 9:00~16:30
休館日:月曜(祝日の場合は翌平日)、年末年始