
「弐」のつづきは、約3000坪の敷地のうち、石垣からスタート。

高所恐怖症のワタクシはこの石垣の上に立つ自信がありませんが、
上から敷地内を見てみたいという欲求はあります。

[薪納屋]


意外と奥行きがあり、多くの薪を積めそうです。
割木納屋が別にあるので、近くに家族用の風呂があるのかもしれません。
扉は見当たりませんでしたが、風雨の時は閉めるんでしょうね。

かなり広い台所。
今までいろいろな建物を見てきましたが、一番広いです。

こちらは湯殿。従業員用かな。


五右衛門風呂です。
天井が予想より高く、閉塞感が緩和されています。

たぶん従業員用の洗面台。
モルタルで覆われていますが、不具合が起こったらどうするんだろう?


右側が台所。左の蔵は夜具蔵です。

台所棟の上にある明かり取り。
贅沢にもガラス張りなので内部はかなり明るいと思われます。

生活道具が置いてありました。
御飯の釜はこれだけじゃ足りないだろうな。

この全体に明るい天井照明は後付けなのかな?

先進的な台所用品を数多く取り入れていたっぽい。

燗を付けるのが早そうな酒燗器。このタイプは初めて見ました。

食器類は大変こだわっている気配がします。

日本陶器合名会社(現・ノリタケカンパニーリミテド)製品。
オールドノリタケ?

こちらは大正時代の香蘭社製品。
香蘭社"らしい色彩ですね。

やはり展示用に改修している気配のある天井部分。

入れるのはこの一角のみですが、展示は奥まで続いています。

様々な道具類が置かれた土間。
土間と言っても三和土ではなく石張りです。

こんな仰々しい道具もありました。
ワインのコルクを抜くのも一大イベントだったんでしょうね。

炊事場。
大きな竈はここにありました。

奥にも竈がありますね。

料理屋かなと思うほど充実した調理器具の数々。

明治時代の打ち振り子柱時計。
(10インチ八角合長掛け時計)
調べたところ国産品らしい。

台所内にはこのような部屋があります。
「料理人」という身分は明確に分けられていたのかな。


中には調理台と大皿など、値の張りそうな食器類が並んでいます。

ところ変わってここは「漬物納屋」。
かなりの広さがあります。

太平洋戦争時代の防空壕。
狭い。

こちらは味噌納屋の入り口に張られた説明書き。

味噌納屋にも窯がありました。


室(むろ)もある。

蔵の裏側。
手前が岡蔵。


木賊って竹みたいに繁殖するものなのか。

蔵は手前から岡蔵、新蔵、書類蔵、大蔵。
岡蔵と大蔵は資料館として使われています。

蔵の前に置かれた石。
溜石というそうです。


竹のそばに置くと根の成長が阻害されないかな?と考えてみたり。

こちらは大蔵。
塩の展示がされています。

野崎武左衛門が創業したナイカイ塩業が今も造っている塩の数々。
「瀬戸のほんじお」は西日本の主婦には認知度が高いと思われます。※販売は、味の素


「アジシオ」も同社が手掛けていたんですね。
なかなかに内容の濃い展示品で、見学に時間がかかりました。
民族博物館的要素があり、たいへん面白いです。
いつか室内を見学できる日が来たら、ぜひ再訪したいです。
オススメです。

【野崎家塩業歴史館】
岡山県倉敷市児島味野1-11-19
(JR児島駅から徒歩約25分)
開館時間 9:00~16:30(17:00閉門)
休館日:月曜(祝祭日の場合は翌日)、12/25~1/1
http://www.nozakike.or.jp/