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那須烏山市にある『島崎酒造』は、江戸時代の1849年(嘉永2年)創業。

「東力士(あずまりきし)」が有名な造り酒屋です。

お店のある場所から山を一つ越えたところに、同酒造の通称「どうくつ酒蔵」があります。

ここは第二次世界大戦末期に戦車を製造するために建造された地下工場跡で、

同酒造の会長がこの掘削に動員された記憶をたどって戦後に見つけ出し、

そこを1970年から地主から借り受け、清酒を熟成させる酒蔵として活用しています。

どうくつ酒蔵は、高さと幅が3.5mの三本の坑道と、

それらを繋ぐ五本の横坑で構成されています。

総延長は約600メートル。年間を通じて平均10℃に保たれ、

清酒の熟成には最適なのだとか。

2012年に「東京動力機械株式会社地下工場跡」として土木遺産に登録されています。

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洞窟は島崎酒造によって使用可能なように整備されています。

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(クリックで拡大)

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土木遺産のプレートは入口そばにありました。

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文字が小さくて読んでられない。

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認定書はコチラに。

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綺麗な瓶に入った古酒は、こうして飾るのも良いですね。

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洞窟床はコンクリートで整備されています。

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熟露枯のオーナーズボトルのストック棚。
5~20年ここで熟成されます。


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長期熟成酒はここで保管されています。

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けっこうゆったりしたスペースですね。

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洞窟内は戦時中に手掘りされたままの外観らしいです。

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まだまだスペースに余裕がありそうな洞窟内。

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ズームしてみると、洞窟先の開口部が見えます。

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表側から見るとこんな感じなんでしょうね。

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洞窟天井部には長い釘のようなものが突き刺したままになっていました。
カンテラなどをぶら下げたのかしら。


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手掘り感のある壁面。

どうくつ酒蔵は、京極夏彦原作で2007年12月22日公開した

堤真一さん主演の映画「魍魎の匣(もうりょうのはこ)」と、

山田諒介さん主演の「金田一少年の事件簿」(平成26年8月16日、23日放送)

などのロケ地になっています。

コンサートなどで貸し出すこともあるそうです。

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全国には戦時中の洞窟で
まだ知られていないものがあるのかもと思ってみたり。

土木遺産の洞窟内部を見学できるなんて、洞窟好きとしては嬉しすぎる。

矛盾しますが、洞窟は好きでも閉所は苦手なワタクシ。

ここは行き止まりになっていないので安心して入れました。

蝙蝠が飛ぶこともあるらしいので、夜は怖いだろうなぁ。


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【島崎酒造】

栃木県那須烏山市中央1-11-18
(JR烏山線 烏山駅から徒歩10分)
営業時間 9:00~18:00

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【島崎酒造のどうくつ酒蔵 】
栃木パスポート おもてなし施設⇒未確認
栃木県那須烏山市神長
(JR烏山線 滝駅から徒歩20分)
見学時間 10:00~16:00
(4~11月の土日祝以外は要予約)
見学無料
http://www.azumarikishi.co.jp/


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