[松代藩真田家の古塔]
宝篋印塔(ほうきょういんとう)
ストゥーパとは、とはサンスクリット語で「高く顕れる」という意。
仏教の世界観である涅槃の境地を象徴する仏塔のことです。
日本の「卒塔婆(そとば)」は、ストゥーパり音訳です。
日本において仏塔は、五重塔、三重塔、多宝塔などを含めて木材で建てられます。
それより小規模なものは石や金属で建てられています。
石で作られたものの代表は、五輪塔(ごりんとう)や宝篋印塔(ほうきょういんとう)。
それらはお墓ではなく、供養塔です。
「空・風・火・水・地」という文字が刻まれた五つの部位からなる仏塔です。
今回、善光寺で松代藩真田家の仏塔を目にして興味を覚えたのですが、
これらは宝篋印塔(ほうきょういんとう)だと思われます。
最上部の棒状の部分は相輪と呼ばれます。
正面に「空」という文字が刻まれていました。
(クリックで拡大)
相輪の下に「請花(うけばな)」、「九輪(宝輪)」、「伏鉢」
などと呼ばれる部分があります。
相輪の下には露盤と階段状の刻みがある笠があり、
笠の四隅に隅飾(すみかざり)あるいは「耳」と呼ばれる突起があります。
笠の下面も階段状に刻んであります。
笠の下の四角柱の部分は、塔身(とうしん)。
その下の部分は基礎と呼ばれます。
上部を階段状(2段)に刻んで上にある塔身を受けています。
1622年(元和8年)に上田藩より真田信之が入封し、
幕末まで真田家の所領として続いた松代藩。
その松代に以前より興味を抱いているのですが、
未だに足を運べてはいません。
文化財がたくさんあるんだよなぁ~。
今回はここで仏塔というものを認識したので、
これからは仏塔の見かたをマスターしてみようと思います。
奥が深そうなところが不安だけれど。