
[東照宮拝殿]
県指定文化財
「春日岡山 転法輪院 惣宗官寺(かすがおかやま てんぼうりんいん そうしゅうかんじ)」は、天慶7年(944年)に藤原秀郷が春日岡(佐野城址)に創建したと伝えられています。
元和3年(1617年)、徳川家康の霊柩が久能山から日光へ遷送される途中、惣宗寺に一夜安置され、その縁で寺側から願い出て、文政11年(1828)に東照宮本殿が造営されました。
社殿は日光東照宮を模しており、精巧な彫刻に極彩色で彩られています。
江戸時代後期に建てられた社殿建築の遺構で歴史的背景や意匠にも優れていることから、昭和57年(1982年)8月27日、東照宮本殿 附建築図棟札及び保管箱、拝殿、透塀、唐門が栃木県有形文化財に指定されました。
ちなみに「東照宮」と呼ばれるものは全国に約500社もあるそうです。
現在はそのことよりも、青柳大師、川越大師と共に「関東の三大師」の一つに数えられる「佐野厄よけ大師」として、厄除けで有名な寺となっています。

[惣宗寺山門]
佐野市指定文化財
佐野城の移築門といわれているそうです。


扁額の最後の一字が読めない。


山門の内側には角大師の札が貼ってありました。


真横から見た山門。


分かり易く、葵紋が輝いています。


境内側から見た山門。


梁にはかなり太い木が使われていました。


山門の彫刻で破損しているらしきか所が。

[東照宮唐門]
栃木県有形文化財に指定されています。


立派な兎の毛通し。
近年改修されたようですね。


境内側から見た唐門。

[東照宮拝殿]
栃木県有形文化財に指定されています。


鋳物製の案内板。


拝殿の兎の毛通しは塗り替えていないのかしら。


拝殿の木鼻。


向かって左側の木鼻。

大変興味深い散水機と思われるもの。
拝殿方向に向かって設置されています。

現在は使われていませんが、手水鉢にも葵紋が。

麻布著色楊柳観音図(江戸時代)と
絹本著色慈慧大師像(南北朝時代)は
栃木県有形文化財に指定されています。

境内には田中正造の分骨されたお墓があります。
(当寺で本葬が行われ5箇所に分骨埋葬されたそうです)


平成18年の案内板にしては、古風な言い回しですね。
ってか、これだけ長い文面で句点が一つって・・・。


隙間の向こうにお墓があります。
正面から撮るのは控えてみました。

様々なものが自動販売機化されているようで。

御朱印は本堂の左側にある受付で頂けます。


御朱印は年間通じて書置きなのだそうです。
今回初めて当寺に参拝しましたが、随分と近代的なシステムだと感じました。
CMでしか知らなかったお寺でしたが、これでリアルなイメージが持てそうです。

【惣宗寺(そうしゅうじ)】
佐野厄よけ大師
正式名:春日岡山転法輪院惣宗官寺
栃木県佐野市金井上町2233
(JR両毛線佐野駅・東武佐野線佐野市駅)
宗派:天台宗
本尊:如意輪観音、元三大師
創建年:天慶7年(944年)
http://www.sanoyakuyokedaishi.or.jp/