故事に「渡り鵯戻り鶫」という言葉があります。
鵯(ひよどり)がやってくるかと思うと、鶫(つぐみ)は戻っていく。
世の中にはさまざまな動きがある、という意味。
春と秋に渡りをする鵯(ひよどり)と、冬に渡りをする鶫(つぐみ)。
渡りをする鳥は沢山いるだろうに、この二種に限定されている理由は、
日本全国どこででも見られる鳥だからなんでしょうね。
[鵯(ひよどり)]
学名:Hypsipetes amaurotis
季語:晩秋
鵯(ひよどり)の感じに「卑」が付く理由は、「稗(ひえ)」を食べるからだそうです。
「稗鳥」と書いてヒエドリとも言う。
ワタクシが小学生だった頃までは貧しさの代名詞だった稗(ひえ)。
昔は普通に見た気がするのですが、最近の子供は知らないんだろうなぁ。
粟(あわ)も稗(ひえ)も黍(きび)も、今は健康食とされており、
特に粟は鉄分が豊富なので貧血気味の人に効果があるらしいですね。
ちなみにワタクシは、その三種を見分けられません。
どれも同じような小さな粒ですし、似ているキヌアも見分けがつきません。
健康食として人気の雑穀ですが、
プチプチした食感が苦手なワタクシは、いずれも食べるのは敬遠したい。
まあ、そもそも米ですら自宅ではあまり炊かないんですけどね。
何はともあれ鶫と鵯。
鳥を表す漢字は、ほんと難しいです。
鶯と鷽、とかね。
鶯(うぐいす)
鷽(うそ)
鷽(うそ)