
[旧居留地38番館(旧シティバンク神戸支店)]
ウィリアム・メレル・ヴォーリズ設計(施工:竹中工務店)による旧居留地38番館。
旧居留地にある歴史的建造物です。
ヴォーリズはメンソレータム(現メンターム)を広く日本に普及させた実業家でもあり、
「青い目の近江商人」、「天皇を守ったアメリカ人」とも称されるアメリカ人ですが、
ワタクシには、子爵令嬢の一柳満喜子と結婚した人というのが最も強いイメージ。
一柳満喜子の次兄は、NHKの朝ドラのモデルにもなった広岡浅子の女婿です。
ヴォーリズは大同生命の本社・支社11棟の建築を手掛けていることでも有名ですが、
他に、大丸心斎橋店、山の上ホテル、明治学院チャペル、
同志社大学今出川キャンパス内校舎、東華菜館なども手掛けています。

[山の上ホテル]
(旧佐藤新興生活館)

[東華菜館(とうかさいかん)]
(国登録有形文化財)
旧居留地38番館は文化財には登録されてはいませんが、
旧居留地にある歴史的建造物群のなかでも特に目立つ概観です。
現在は大丸神戸店南一号別館としてエルメスの店舗として活用されています。

旧居留地38番館の文字が正面玄関上に掲げられています。


地上3階、地下1階。
ハイブランドの店舗としてそのイメージが十分に活かされていると思います。
内部は意外と小ぢんまりしていました。


イオニア式円柱。
デコラティブな東華菜館とは真逆の外観で、
同じ設計者とは個人的には思えないほどですが、
どちらかといえば、旧居留地38番館の外観が好きです。
この建物が事務所だったら嬉しいだろうなぁ。
(バリアフルだけど)

【旧居留地38番館】
兵庫県神戸市中央区明石町40
竣工:1929年
近代化産業遺産(「旧居留地銀行ビル群、海岸通商業ビル群」の一部)