長らく行きたいと思っていた『久能山東照宮』に、
千葉県民Tと二人、青春18きっぷを利用して行って参りました。
日本平に建つ久能山東照宮は、国宝である本殿・石の間・拝殿以外に、
複数の重要文化財に指定される建物群がある、徳川家康を祀る神社です。
元和2年(1616年)徳川家康が死去し、その遺命により同地に遺骸が埋葬されました。
家康の遺命は、
「遺体は駿河国の久能山に葬り、江戸の増上寺で葬儀を行い、三河国の大樹寺に位牌を納め、一周忌が過ぎて後、下野の日光山に小堂を建てて勧請せよ、関八州の鎮守になろう」本光国師日記より
というもので、久能山への埋葬の他に日光山に神社を造営することも遺命だったため、
ほぼ同時期に日光東照宮の造営が開始されています。
国宝!!ってことで、かなり期待して向かったのですが、
ワタクシの未熟な感性と知識では、その価値がいまいち理解できませんでした。
平成13年から21年にかけて大修復が行われたらしいのですが、
そのせいか、ビビッドな彩色で時代を感じさせず、
あまり感銘を受けませんでした。
社務所で500円を納め、御朱印帳を預けて参拝スタートです。
山道なので杖が借りられます。
[楼門]
国指定重要文化財
正面の扁額は後水尾天皇の宸筆で、
この門は別名「勅額御門(ちょくがくごもん)」とも呼ばれています。
正面左右に随身(ずいしん)像がありますが、
随身門とは言わないんですね。
今回は蟇股はノーチェックでした。
裏側には狛犬があります。
※角のない方が獅子、角のある方が狛犬です。
楼門をくぐると左側に小さな建物があります。
[神厩(しんきゅう)]
国指定重要文化財
左甚五郎作といわれる木造の神馬。
ペッタリと塗料が塗られていて良さがイマイチ伝わらない。
[家康梅]
[大寒桜]
[河津桜]
鳥居をくぐると正面に唐門が見えます。
左側には基礎のみ残された遺構があり
ここに五重塔があったんですね。
神仏混交の名残り・・・ってか、中央の穴は何なんでしょう?
[鼓楼]
国指定重要文化財
創建当時は鐘楼(しょうろう)があったそうですが、
神仏分離の際に鐘を太鼓に替えて残したらしいです。
[神饌所(しんせんじょ)]
国指定重要文化財
正保4年(1647年:将軍は徳川家光の頃)の建築。
[唐門]
国指定重要文化財
黒漆喰が塗られた唐破風屋根に金が映えます。
この階段は現在使用できず、唐門から入ることもできません。
幣帛(へいはく)料:
祭祀において神々に対する報賽や祈願などのために奉られるもの
[神庫(しんこ)]
国指定重要文化財
ここは校倉造りの建物になっています。
[日枝神社]
文化財登録名:末社日枝神社本殿(旧本地堂)
国指定重要文化財
御祭神は大山咋命(おおやまくいのみこと)。
家康の御遺訓が彫られていますが、読めませんでした。
[東門]
国指定重要文化財
透塀の先が拝殿になります。
透塀の下にも彫刻がありますが、今回はスルー。
[家康公御手植のみかん]
駿府城本丸跡にある家康手植えの蜜柑を移植したものらしいです。
小ぶりな木ですが、実がなるんですねぇ。
[拝殿]
国宝
全国に数多く創建された東照宮の原型です。
拝殿の向拝。
手挟みは全て違う意匠のようですね。
元和3年(1617年)の建立。
最古の東照宮建築として平成22年に国宝に指定されました。
江戸幕府大工棟梁中井大和守正清の代表的な遺構と言われています。
※江戸城、二条城、知恩院、増上寺も代表的遺構
こんな模様のマスキングテープがあったら買っちゃうかも。
唐門から鳥居を見下ろす。
唐門の彫刻群がみごとです。
唐門の唐破風部分。
[本殿]
国宝
唐獅子もダイナミックです。ってか、大きい。
家康公が祀られているため、千木は外削ぎになっています。
極彩色の斗栱(ときょう)。
[本殿(西側)]
こちらの唐獅子はユーモラスな表情です。
本殿の亀腹。ちょっと風化しちゃってますね。
徳川家康の手形。
家康は小柄だったんですねぇ。
でも手はワタクシよりも大きかったようです。
【その弐】につづく。
【久能山東照宮(くのうざんとうしょうぐう)】
静岡市駿河区根古屋390番地
主祭神:徳川家康(東照大権現)
創建:元和2年12月(1617年1月)
https://www.toshogu.or.jp/