
法相宗の大本山である興福寺は、
「古都奈良の文化財」の一部として世界遺産に登録されているお寺です。
学生時代に東洋美術の授業で来たような気もするのですが、
全く興味がなかったので覚えていません。
覚えているのは、奈良で教授おすすめの釜めしを食べて帰ったぐらいかな。
当初のブランがバスの乗り間違いという失策により立ち消えになったもんで、
母のすすめで興福寺にやって参りました。
結果、すべてが素晴らしくて、以降、楽しさいっぱいの奈良観光となりました。
ありがとう、興福寺。

今年1月1日よりリニューアルオープンした国宝館。
この脇から境内に入ったので、まずはこちらに入館致しました。
早朝だったもんで館内はガラ空き。
ほぼ独占状態で観ることが叶いました。
千手観音像と仁王像、阿修羅像をじっくりと!


[国宝館]
国宝と重文だらけで、凄まじく見ごたえのある国宝館でした。
仏像が好きそうな甥っ子がここに来たら感動するんじゃないかな。


入口のチケット売り場と出口の売店で販売しているリーフレット。
手に持ちやすいサイズで収蔵品が写真で説明されています。
一部100円と手頃な価格。


全部で十数種類あるっぽい興福寺の御朱印。
全部を頂くのは大変なので、見学した個所のものを頂きました。

再建中の中金堂(ちゅうこんどう)。
この向かいの南大門跡に南大門も再建する予定だそうです。


再建の寄進も兼ねた匂い袋は200円。
出口付近に箱が置いてありました。

売店でオリジナルのふりかけが売っていました。
迷わず全部買い。
「あお」「に」「よし」の3種類です。
※青丹よし:「奈良」にかかる枕詞
奈良ならでは~

[東金堂(とうこんどう)]
国宝
神亀3年(726年)創建。
現在の建物は応永22年(1415年)の再建の室町時代のものです。


堂内には薬師三尊像など、重文、国宝の仏像が安置されています。


西向きに建てられている東金堂。


この立て看板の文字は読めるのですが、
堂内注意書きの「違反」の文字が異体字だったため読めませんでした。


堂内の仏像群は素晴らしいのですが、
目が悪いワタクシは暗くてよく見えませんでした。

南大門跡から見た東金堂。
時間が経つにつれ、
大型バスてからはき出される観光客で賑わって参りました。


団体客は見学しないっぽい東金堂。


軒下部分は朱が塗られているのかしら?
良く見えないのでカメラのレンズが頼りです。

東金堂の御朱印と和歌。
二つをお願いしたら見開きで書いてくださいました。

母に買ってもらった十二神将のクリアフィル。
カッコイイです。


裏には名前が書いてあるので覚えるにもちょうどいい。

[五重塔(ごじゅうのとう)]
国宝
天平2年(730年)創建。
現存の塔は応永33年(1426年)頃の再建。
東寺の五重塔に次いで日本で2番目の高さです。

[中金堂]
興福寺伽藍の中心になる建物で、老朽化が進んだため再建中。

[南円堂(なんえんどう)]
重要文化財
弘仁4年(813年)創建。
現在の建物は寛政元年(1789年)の再建。


西国三十三所観音霊場の第九番札所になっているため、
団体客は必ずこちらを参拝するようです。
堂内には本尊不空羂索観音菩薩像(国宝)と
四天王像(国宝)が安置されています。
毎年10月17日に特別開扉がされるそうです。


屋根の鬼瓦は荒西井みたいですね。


相輪は大変凝った造りになっています。


日本最大の八角堂なのだとか。


脇にある右近橘には、実がたわわに生っていました。


あ、ひな人形を出さねば。
と、これを見て思い出すワタクシ。


下から見た南円堂脇の鐘。


こちらでも御朱印が複数種類ありましたが、
そのうちの一種類のみ頂きました。

少し下った場所に三重塔があります。


こちらも国宝。


[三重塔(さんじゅうのとう)]
国宝
康治2年(1143年)創建。
現在の建物は鎌倉時代のものと考えられているそうです。


組物が整然と並んでいるさまは、本当に美しいです。

[北円堂(ほくえんどう)]
国宝
養老5年(721年)創建。
現在の建物は承元2年(1208年)頃の再建で、
興福寺に現存している建物の中では最も古い建物。

南大門付近の築地塀。
屋根部分が波打ってます。
この日は雪がチラついており、大変寒い奈良滞在となりました。
伽藍を巡るのも寒くて、カイロを両ポケットに入れて握りしめて歩くほど。
遮るものがないので、寒さ倍増・・・と思っていたのですが、
東京都内の高層ビル風+マイナス気温の方が寒いと後で知った次第です。
なにはともあれ、大人になって巡る伽藍は大変興味深く、
それなりの知識が無いと楽しめないのが仏像と寺院建築なのだと思いました。
子供の頃は、まったく興味がなかったもんなぁ。いろんな場所に行ったのに。
関西を離れてから、それらの良さを知ったため、ちょっと勿体なかったと思います。
機会があれば、また奈良に足を運ぼうと思います。

【興福寺(こうふくじ)】
奈良県奈良市登大路町48
9:00~17:00
創建年:天智天皇8年(669年)
本尊:釈迦如来
札所等:西国三十三所9番(南円堂),
南都七大寺2番,
西国薬師四十九霊場4番(東金堂),
神仏霊場巡拝の道16番,
大和北部八十八ヶ所霊場 第62番(菩提院)
グーグルやスマホでヒットし、小一時間で読めます。
北円堂は古都奈良・興福寺の(夢殿と同じ形の)八角円堂です。
重複、既読ならご免なさい。