[機那サフラン酒製造本舗 離れ]
機那サフラン酒製造本舗の迎賓館ともいえる「離れ」。
その内装は贅を尽くした凄まじいもので、
一日中見てられるんじゃないかと思えるワンダーランドです。
なんじゃこらー感が満載で、何度「はぁ~!?」と声をあげそうになったことか。
職人の遊び心と贅沢な木材、組子、彫刻や、
名のある人が書いたんじゃないかと思われる書などで彩られています。
ここでは建物内部の見どころを列挙したいと思います。
欅の一枚板をふんだんに使った内縁。
これだけ幅広の欅って、今は入手できないでしょうね。
鳳凰に見える立派な流木。
黒柿を使った床の間の明り取り。
密度が高くて硬いので、大変彫りにくい材料なのに、すごいですね。
正面廊下からトイレに行く通路にある杉戸絵。
金彩が施されています。
一階奥の杉板引き戸に描かれている絵も素晴らしいものです。
荷物があるから近くでは見られないけど。
※カメラをズームしてます
厠の手洗い場には大理石が使われています。
そして、水栓は甕型です。(初めて見た)
手洗い場の天井も凝ってます。
腰壁は一枚板。小便器は有田焼みたいです。
和式便器は大理石に見える・・・よね。
厠の窓にまで組子細工になっています。
このデザイン、いいですね。
厠の開き戸に填められているガラスは結霜(けっそう)ガラス。
そして枠には黒柿が使われています。
今気付いたけど、杉戸は正目てすね。
廊下の照明器具。
どんな感じの明かりになるのか見てみたい気がします。
めっちゃ気になる掛け軸。
誰の書なんだろう?
材種のカンペみたいなものが貼ってありました。
屋久杉の天井、床柱はイチイ、
土壁には螺鈿を混ぜ込んでいるそうです。
落し掛けには瘤だらけの桜が使われています。
これは普通の桜ではなく、病気に罹った桜なんですって。
付け書院の組子障子には黒柿が使われています。
そして障子がものすごく綺麗。
書院欄間を廊下側から見る。
彫刻欄間と、不思議な緑色の壁。
床の間と床脇の間の壁は、よく見ると左官で飾られています。
ちょっとした遊び心なのかも。
目立たない場所でも網代天井だったりします。
この絵、いいですね。
誰の作品なんだろう?
屏風やに額やら、いろいろある部屋。
分類・整理が大変だろうなぁ。
銅鏡のようなデザインの襖引き手。
階段も欅っぽい。
厚い無垢材を使っているのか、
階段板はギシギシ音が鳴らず歩きやすいです。
天井には雨漏りの跡が。
古いタイプの窓の鍵。
出窓にはなぜかシンクが設置してありました。
二階でお茶でも沸かしていたのかしら?
よ、読めない。
恐るべし、折上げ格天井のある部屋!
折上げ格天井ですよ!?
一般の家に!!
天井板が美しすぎて芸術的ですらあります。
押入れにチラリと見えるバヤリースオレンヂの箱。
ここだけ時が止まっているようです。
床脇の壁面に填められた組子障子。
エッシャーの騙し絵を思い出しますね。
屏風の前のカラーコーンに注目。
工事用の赤いコーンに着色したのてそうです。
漆塗りみたいでかっこいい(笑)。
無造作に置かれた額。
達筆すぎて読めない・・・。
一階よりは濃い緑色の壁。
ほんと、書はよくワカリマセン。
「敬神崇儒」とは神道と儒教合一の精神を表すものみたいです。
二階にも木材の種類が書かれた紙が貼ってありました。
一階、二階ともに、廊下の床には欅が使われています。
こちらの部屋の床柱は桜。
ここまで真っ直ぐな桜の木を探すのが大変そう。
地袋の襖絵。
ここだけ絵が描かれているので目立ちます。
家紋入りの照明器具。
大正末期の建物によく見る形ですね。
襖と障子に違和感があるでしょうが、
襖は立て掛けられているだけで填まってはいません。
付け書院の欄間と組子障子。
ものごっつい綺麗です。
一階も二階も、天井が高いので、開放感があります。
田中角栄も訪れたことがあるんですって。
銘木をこれでもかっと使った真行草入り混じった床の間。
欄間には扇の意匠が施されています。
枠は黒漆。
扇の部分は屋久杉?か何かの銘木で象嵌されていると思われます。
猪の目(ハートになっているところね)の窓枠。贅沢だ。
端に擬宝珠が付いた窓の手すり。
細かいところにも魅せる仕掛けがあります。
ここは新潟ですから、この茶筒は「玉川堂」製だったりして~
普請道楽とはこういうことだ、という見本のような「離れ」でした。
これは一見の価値ありです。
長岡市も、こんなに素晴らしい文化財級の観光資源があるのだから、
がんがんPRして寄付金を集めればいいのに。
と思わなくもないです。
長岡市を観光する際は、
こちらの建物群の見学をされることを強くオススメします。
【機那サフラン酒製造本舗】
新潟県長岡市摂田屋4-6-33
機那サフラン酒本舗保存を願う市民の会サイトに募金についての情報があります。