現在のサフラン酒製造本舗の敷地は千坪ほどあるそうです。
敷地内には複数の蔵が立ち並び、
普請道楽とはどういうものかを垣間見せてくれます。
庭には銘石が設置してあり、無数の石灯籠が配されています。
まだまだ不勉強なワタクシには判別付きませんでしたが、
きっと庭の樹木も厳選されたものが立ち並んでいるのだろうと推察されます。
植木屋さんが入っていないので生い茂るに任せていますが、
余分な枝などを剪定したら立派な庭に生まれ変わるのだろうなと期待できます。
ワタクシごときの少額募金では如何ともしがたく、
手遅れにならないうちに修繕できればいいなぁと思うところです。
そのためには、全国的に認知度をあげんとなぁ。

土蔵の奥にも建物が連なっています。
※非公開


屋根のうえには鯱が!
一般の家の屋根に鯱を見たのは初めてです。

まだまだ奥に敷地は続いています。

敷地奥の土蔵。
左下に入り口が見えますね。

通りから見た土蔵群。
かなり劣化が進んでいます。
剥落しまくりです。


以前は蔦が絡まっていたんでしょうか? 蔦の残骸がありますね。


建物に蔦が絡まっているのを見ると、
エドガー・アラン・ポーの「アッシャー家の崩壊」を思い出します。


もの凄く立派な鬼板。龍が見えるような・・・


そしてこちらの蔵にも鯱。

主屋の入り口でもあったと思われる開口部。


主屋の屋根にはかなり立派な鬼板が載っています。
そして懸魚もある!

衣装蔵の方向から土蔵を見る。

土蔵の方向から衣装蔵を見る。

[衣装蔵]
波板鉄板(なみいたてっぱん)は当時最新の建材だったそうです。
輸入品で高級品だった波板鉄板を蔵の周囲にぐるりと巻いています。




先の中越地震で被災したため、瓦が落下し、土壁も剥落しています。


鏝絵が施された箇所もがばっと剥落しています。


真下から見るとよく分かりますね。


床下換気口は引き戸式になっていて、
サフラン酒の瓶が模られています。
新潟って実は湿度の高い土地なんだとか。

蔵の前には、群馬県の鬼押出しから切り出した溶岩が設置されています。
むろん、現在は切り出しなんてことはできません。
運んだのも凄いけど、設置しようとする考えも驚きですな。


庭から見た衣装蔵。


輪違の屋根瓦が美しいです。
晴れていたら空が透けて見えるのかも。

衣装蔵の裏から見える主屋は現在立ち入り禁止になっています。

かなり大量の溶岩が切り出されたんですね~
ってことぐらいで驚いていられないのがこの庭です。

門から「離れ」に向かう通路。

門も劣化したまま放置されています。
修繕費が不足しているんでしょうね。


門から庭や建物が見えないように石垣が設置されています。

佐渡の赤石の向こうは池があります。
今は水か張っていませんけど。

[佐渡の赤石]


[糸魚川の翡翠]
無論、今は、糸魚川の翡翠は持ち出しできません。

池はけっこう深さがあったみたいですね。


中央の溶岩は噴水になっているそうです。


龍の口からは水が流れ出ていたとか。

奥に飾られた像。何かの神様かしら?

庭には無数の灯篭が設置されています。

そして銘石も多い。

二階から見降ろすと、燈籠の多さがよく分かります。

主屋に離れの周囲には今も蔵が建っています。


蔵の外壁は波板で保護されているもの以外に
杉板で保護されているものも見えます。

道路から見た土蔵と主屋。


外周の石垣は亀甲になっています。
何石だろう?
【参】につづく。

【機那サフラン酒製造本舗】
新潟県長岡市摂田屋4-6-33
