[菊水楼(きくすいろう)]
国登録有形文化財に指定されている三階建ての木造建築物です。
ちょいと前から『菊水楼』にインターネット&電話にて予約を入れておきまして、
帰省がてら、母と一緒に昼食を楽しむべく、行って参りました。
文化財に指定されている料亭での食事はオヒトリサマにはハードルが高いもんで、
母が付き合ってくれるうちに行っておこうと考えている近年のワタクシです。
予約した『菊水楼』は、奈良で一番人気なんじゃないかと思われる料亭です。
お料理が美味しいという口コミも見たもんで、楽しみにしておりました。
付き合って、木造三階建ての建物の階段を登ってくれた母に感謝です。
通された部屋は、正面に奈良ホテルが見える“眺めの良い部屋”でした。
眼下には菊水楼の別棟が見えます。
こちらの向きから奈良ホテルを見るのは初めてです。
こうなっているんですねぇ。
掛け軸には、「即今(そっこん)*」と書かれてありました。
*禅の言葉で今風に言えば「いつやるの? 今でしょう!」的な意味です
五月の献立。
いろいろ気になるメニューが書かれてあります。
先ずお祝いのお酒を一口分盃で頂いてから、食事のスタートです。
[胡麻豆腐]
奈良吉野の本葛を使ったお豆腐です。
食感が気持ちいい~
ビールではなく、日本酒を頂くことにしました。
「春鹿」を選択。
詳細は聞き逃してしまいました。
口当たりの良い美味しいお酒でした。
しかし、毎度注いでもらうのには恐縮しました。
手酌が一番安心するという新橋スタイルが身に染みついたっぽい。
[焼き雲丹わらび うすい仕立]
もちもちとした食感のわらび餅的なものの上に
たっぷりと焼き雲丹が乗っています。
[造り]
自分のところでは写真が撮れなかったので母の方をパシャリ。
ぼたん海老
鯛
多分、昆布締めか何かにしてあると思う。
とても美味でした。
たこ湯引き
大根のツマは巻いた状態で出てきました。
ただただスゴイとしか言えない。
どうやって作るんだろう?
母の日のプレゼントランチだと伝えてあったからか、
「お店からです」と、お赤飯を頂きました。
餡かけのお赤飯は二口分ほど。
添えられた小豆も大ぶりで美味しゅうございました。
[あわび肝だれ]
左側にあるのが肝だれ。
豪勢な一品で、母が最も印象に残った一皿だったそうです。
鮑アレルギーじゃなくて良かったです。
(友人が同アレルギーでその話が壮絶だったもんで未だにドキドキします)
固形と液状のタレ。
[初鰹炙り]
実家にあるものと同じ作家さん&絵柄の器でした。
混ぜて、スダチに至るまで食べましたが、
スッキリしていてワタクシ的には印象に残った一皿でした。
※鰹は大好物です
大和丸茄子、粟麩、湯葉、ふきが入った一品。
ご飯は、釜飯でした~
筍ではなく、若竹と桜エビの釜めしだと聞いた気がする。
椀は赤だし。
香の物も吟味されていると感じました。
桜エビの香ばしい香りが食欲を促進。
珍しくお代わりしてしまいました。
[甘味]
みたらし風の餅乗せアイスでした。
上からみたらしのタレを掛けるしくみ。
「みたらしが甘いので加減をみて下さい」と言われ、
タレの量をセーブすることが出来ました。
母は全部掛けしてましたけど。
大層、ゆったりしたヒトトキを過ごすことができ、
大満足のランチタイムでした。
几帳の奥にスタンバってくれている仲居さんは、
NHKの久保田アナウンサーに似ていました。
何故か室内に洗面台がありました。
(トイレではありません)
お日柄が良い日だったのか、結婚式の披露宴が行われているようでした。
母曰く、飾られている竹は、お水取りの松明?らしいです。
大満足で建物を後にした我々。
また是非、再訪したいと思います。
秋も良いよね。
そんなことを考え乍ら、
荒池に沿ってぶらぶらと、ならまちに向かったのでした。
荒池のほとりに鹿がいました。
ほんと、どこにでも居るなぁ。
荒池から見た菊水楼と興福寺五重塔。
【菊水楼】
奈良県奈良市高畑町1130
営業時間11:00~14:00(要予約)17:00~21:00(要予約)
定休日:不定休