済生館(さいせいかん)は、明治6年(1873年)に設立された私立病院です。
明治37年(1904年)には市民病院になっています。
1878年9月に建てられた本館は1967年7月から霞城公園内に移築され、
現在は山形市郷土館として利用されています。
1878年12月、太政大臣三条実美により「済生館」と命名。
扁額も三条実美による。
3層楼なのに実は4層構造。
2階は16角形のホールで中央に柱は1本も立っていません。
明治初期の下見板張擬洋風建築の最高傑作と評価されています。
2階ベランダ部分も結構凝った造りになっています。
ベランダ下の持送りには唐草の彫刻が施されています。
公開されているのは1階と2階のみです。
一回部分は14角形のドーナツ型になっています。
建物は撮影OKだそうです。
壁は漆喰塗りになっています。
軒の部分は軒天井を張った軒蛇腹になっています。
中庭から見た2階と3~4階。
14角形をした1階には8つの部屋があります。
横浜にあるイギリス海軍病院を参考にした建て方だと
言われているそうです。
驚くことに、中庭に面する回路の天井は紙貼りです。
そのことは、「二」の(五)にも書かれています。
中庭があることで、光を取り入れやすい
開放的な雰囲気になっているんでしょうね。
2階から見下ろした中庭。
アーチ欄間は色ガラスがはめ込まれています。
照明器具が付いている位置が面白い。
2階に続く階段。
階段から見下ろした中庭への開口部。
3階に続く螺旋階段。
ドアの色はグレーなんですよね。
屋根瓦が割れているのか、もとからこういう造りなのか・・・
現在の病院はもちろん近代的な建物になっています。
霞城公園の外にあります。
現在の済生館。
【旧済生館本館】
山形県山形市霞城町1-1
開館時間 9:00~16:30
休館日:年末年始(12月29日~1月3日)