
茨城県桜川市真壁『椎尾山薬王院』に来るのは二度目。
とても雰囲気のある良いお寺なので、何度来ても飽きません。
しかも「秋の桜川さんぽ」の時期は、特別御開帳&限定御朱印があるんです。

霧で見通しの悪い曲がりくねった坂道をバスで向かいます。
この日は生憎の雨模様。
残念乍ら、参拝客はまばらでした。
ゆえに、一時間を静かに満喫することができました。

椎の木が多いので椎尾山(しいおさん)と言うらしい。
境内にはとても立派な椎の木があります。


実は一番上の写真にある階段を登らずとも、
バリアフリーな坂道を行けば本堂に到達できるのだそうな。
※ただし、急坂


[薬王院仁王堂]
1688年頃(江戸幕府将軍は徳川綱吉と思われます)完成。
大工棟梁桜井瀬左衛門の手による。
市指定文化財


通常は仁王が両方に立っているのですが、今は修復中らしいです。


阿形・吽形の双方が完成したら元の場所に戻るんでしょうね。


前回必死に登った崖のような階段。


仁王の反対側には風神雷神が置かれています。
立派なのだけれど、劣化も激しい。


こちらは雷神。


先の震災で一部崩れたままです。


山門で振り向いてみた。


椎尾山は筑波連山の支峰のひとつ。
最近は、筑波山が混むもんでここから登山をする人が増えているんだとか。

今回の特別御開帳はふたつ。


特別御開帳[閻魔大王像]


目には水晶が填め込まれ、
その裏に白と赤の綿を詰めて血走った眼を作っているのだそうです。
迫力が凄過ぎる。


血の池地獄を表した欄間。


こちらは賽の河原を表した欄間。
子供が石を積むのを鬼が崩す場面だそうです。
周囲には亡くなった子供のために親御さんが玩具を供えていました。

今回初めて知った「元三大師(がんざんだいし)」。
伝説で、良源が鬼の姿に化して疫病神を追い払った時の像なんだそうです。
この絵を集めているコレクターも居るのだとか。

桓武天皇の時代に建てられたお寺だということです。
「鳴くよ鶯 平安京」より前ですな。
つまりは平城京の頃か。

何度も火災に遭ったのち、延宝8年(1680年)に完成した本堂。


霧で見えませんが晴れていると筑波山が見えます。


風雨と経年で劣化している本堂の屋根。



特別御開帳[十一面観音像]

本堂の天井には龍の絵があります。
それを描いたのが、地元の絵師なんだそうです。

珍しい意匠がある貫(?)の部分。

本堂の彫刻も見事なのですが、劣化が激しいのです。


三重塔の脇にある椎の木。
かなりの巨木です。


[薬王院三重塔]
大工棟梁桜井瀬左衛門安信の手により宝永元年に完成させたもの。
県指定文化財

雨が上がって来ました。山は見えないけど。

福来みかんの木。


福来みかんと酒寄みかんを頂きました。

本日しか走らない循環バスの、手作りのバス停。
次のバスの時間までは1時間しかありません。
2時間ぐらいを取っても良かったかもしれませんが、
次に行きたい場所があるからなぁ。
前回は晴天だったので、雨に濡れる境内を散策出来て良かったかも。
雨に濡れた紅葉も良いもんですよねぇ。
【椎尾山薬王院】
しいおさんやくおういん
桜川市真壁町椎尾3178
○JR水戸線岩瀬駅よりタクシー50分(18km)
○筑波山口バス停よりタクシー30分(7.4km)
しいおさんやくおういん
桜川市真壁町椎尾3178
○JR水戸線岩瀬駅よりタクシー50分(18km)
○筑波山口バス停よりタクシー30分(7.4km)
夜分のご連絡、失礼します。
去年から秋の桜川さんぽ実行委員長を任されまして、今年も開催の運びとなりました。
前回は雨にもかかわらずバスで来ていただき、大変嬉ししい出来事だったと記憶しておりましたが、残念ながら今回バスを用意することができませんでした。
交通の便の悪さを承知しているだけに、申し訳なく感じております。また桜川市に来ていただけますよう、年々行事をよくして参りますので、ぜひまたお越しください。お待ちしております。
秋の桜川さんぽ委員長
竹林 俊充