続いて喞筒井及び接続暗渠に向かいます。
ここからは地下施設のため、ヘルメットを着用します。
ヘルメットがなかなか装着できず、
案内係の方にセットしてもらうという・・・
このヘルメットですが、
内側に使い捨ての紙カバーみたいなものが付いていて、
衛生的だなぁと思いました。
昔、現場でヘルメットを装着したら、
中から砂が零れ出た経験があり、
以来、確認する癖が付いたのですが、
それをしなくて済むということに、密かに感動してみたりして。
さて、地下へは金属製階段を使って下ります。
雨の日だったら怖いかもなぁと思いつつ慎重に降りたもんで、
写真を撮るのを忘れた。

[喞筒井接続暗梁]
ちなみに「喞筒井」は「ぽんぷせい」と読みます。


ワタクシぐらいのチビッ子は楽々立って歩けます。


照明が付いているのでとても歩きやすいし怖くない。
この先に合流点があります。


床には30cm角の陶板が敷き詰められています。


穴が4箇所に開いていますが、
モルタルを塗った床に押し付けると穴からモルタルが溢れて固まり、
接着しやすくなる工夫がされているそうです。
30cm角である意味は特にないと仰っていましたが、
これ以上大きいと陶板を焼く際に割れるのかもしれませんね。


ここで東西の水の流れが合流します。
ここで写真を撮るマニアが多いのだとか。
奨められて記念撮影をしちゃいました。
遺影に使えるかも(ヘルメット姿だけれど)。


壁、床に微妙に付けられている曲線。
これもいい具合に水が合流する力を分散するのだとか。
この管内は【前編】で出てきた焼煉瓦張りの管と同じ時に造られたもの。
ここが煉瓦ではない理由は、水に含まれるゴミが前施設で軽減されて
ゴミで陶板が割れる心配が無いことと、
工事の費用・手間の問題なんだとか。

暗い管内を先導してくださる案内係の方。
(後ろにももう一人いらっしゃいます)
二人して質問に答えてくれるという超親切案内。

横に伸びる管の先には水をくみ上げる管があります。


[喞筒室暗梁(阻水扉室)]
※ぽんぷしつあんきょ(そすいひしつ)


左右に阻水扉があります。
塗装されず錆びたままの扉は大正時代のままなんだそうな。
閉じ込められたくないなぁ、こんなところに。
ちなみにこの扉は昇降式。
管内を点検する際に閉じられるんだそうです。


暗いので懐中電灯で案内係の方が説明箇所を照らしてくれています。

横に伸びた細い管を発見。


タイルなどで補強されていない理由は、
ポンプ室から水を戻される際に使われるためだけのものだからだとか。
管の先は緩やかに上っています。

[10号汚水ポンプの真下にある10号喞筒井]
下水をポンプで地上にくみ上げ、各喞筒井(ぽんぷせい)に分水されます。
水を吸い上げるため、口の部分がラッパ型になっています。


下の部分は富士山型になっていて、吸い上げし易い構造になっています。

ワタクシが一番興味を持ったのがこの溝。
石は花崗岩です。


出入り口箇所の両側にこの溝があります。


右側に阻水扉(そすいひ)があるのでお分かりでしょうが、
昔はここに板を嵌めて阻水していたんだそうです。

地下の見学が終了し、再び地上へ。
写真がボケボケで使えなかったのですが、
これ以外にも地下で見るものはあります。

地上に戻り、ヘルメットを脱ぎます。
続いては一番大きな建物である、喞筒室(ポンプ室)へ向かいます。
後編につづく。