
[湯島聖堂の塀]
奥に向かって下り坂になっています。
敷地は大正11年に国の史跡に指定されています。

塀は桟瓦葺き。

5代将軍徳川綱吉によって元禄時代に建てられた孔子廟が「湯島聖堂」。
日本の学校教育発祥の地とされている。

事務所のある建物は懸魚がそれぞれ異なっていました。


雁股懸魚の一種かな?


こちらは蕪懸魚の一種かな。

翼のある霊獣も見られますが、名称は不明。

屋根には立派な鬼瓦があります。

売店には入らずに、大成殿へ。

【仰高門(ぎょうこうもん)】
鉄筋コンクリート造。
一般見学者用の入り口になる門です。


正面に石碑が見えますね。


右の木が「楷」。


楷は曲阜にある孔子の墓所に植えられている名木なんだそうです。

世界で一番高い孔子像は、
1975年(昭和50年)に中華民国台北ライオンズクラブから寄贈されたもの。

風に飛ばされた桜の花弁がいたるところで見られました。

【入徳門(にゅうとくもん)】
木造、平家建。
宝永元年(1704)建造。

[水屋の蛙股]

階段を上がったところが大成殿です。

【杏壇門(きょうだんもん)】
建物の全てが黒塗りで、一種独特の雰囲気がありますね。



【大成殿(たいせいでん)】
大成とは、孔子廟の正殿の名称で、内部に孔子を祀っています。
内部は土・日・祝のみ公開。
1923年(大正12年)関東大震災で入徳門と水屋以外の建物が焼失。
1935年(昭和10年)に大成殿が伊東忠太設計・大林組施工で再建。
鉄筋コンクリート造。

入徳門側を望む。
屋根の上には大成殿と同じ守護獣が置かれています。


[鬼犾頭(きぎんとう)]
体は魚、頭は龍、頭から勢いよく水を吹き出している霊獣です。
火災よけのまじないとして屋根の上に飾られている点は、鯱にも似ていますね。


こっちの写真の方が形が分かり易いかな。

[鬼龍子(きりゅうし)]
鋳銅製で、寛政11年(1799)当時のもの。


狛犬に似た姿で、顔は猫科の動物で、腹には鱗があり、蛇腹となっています。
想像上の霊獣で、孔子のような聖人の徳に感じて現れるそうです。



大成殿は高台にあるため、正面のニコライ堂もよく見えます。
孔子の言葉といえば、巧言令色鮮し仁(こうげんれいしょくすくなしじん)。
(言葉巧みで、表情を取り繕っているものに、誠実な人間はほとんどいないということ)
それ以外は、いまいち義務教育で習ったことを覚えていないワタクシです。
湯島聖堂は合格祈願のご利益があるようで、
お子さん連れの親御さんがお参りしておいででした。
ワタクシもこれ以上記憶力が弱らないよう願ってみたり。
本日覚えたのは「鬼犾頭(きぎんとう)」と「鬼龍子(きりゅうし)」。
次回どこかで孔子廟を見たら、屋根をチェックしてみようっと。

【湯島聖堂(ゆしませいどう)】
東京都文京区湯島1-4-25
公開時間:9:30~17:00(冬季は16時まで)
大成殿公開:土・日・祝日のみ10:00~閉門時間まで
大成殿内部見学料:200円