起雲閣
【起雲閣(きうんかく)】
静岡県熱海市昭和町4
大正8年に建築
※これは薬医門という造りの表門です。

起雲閣 (27)
通用口っぽいものの、出入りするには攀じ登らねばならず大変そう・・・。



1919(大正8)年に農商相・内田信也の別邸として建てられ、


実業家・根津嘉一郎によって増改築され、


その後、「白雲楼ホテル」の所有者 桜井兵五郎が所有して


同ホテルの技法を真似て、昭和22年から旅館として営業。


紆余曲折を経て、平成12年に熱海市の所有となっている場所です。


起雲閣 (25)
左手に入ると、洋館「玉姫」があります。
これは旅館側の玄関に当たるのかな?


起雲閣
洋館「玉姫」への入り口。

起雲閣 (8)
【サンルーム】
天井はステンドグラスになっています。

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ステンドグラスは、宇野澤辰雄氏の作品。

起雲閣
起雲閣 (23)
唐草模様が刻まれた石膏の装飾が施されています。

起雲閣 (22)
一面に敷き詰められたモザイクタイルを見ると、職人の大変さが痛いほど感じられます。

起雲閣 (7)
このモザイクタイルは、陶芸家・池田泰山氏の作品だそうです。

起雲閣
【洋館「玉姫」】
根津嘉一郎の指示で昭和6年に着工し、昭和7年に完成しました。


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[折上格天上(おりあげごうてんじょう)]

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中央のシャンデリアにはオニキスが使われているように見受けられます。

起雲閣 (19)
細かい部分にまで細工が施されています。

起雲閣 (18)
中に入れないから分からないけど、暖炉は大理石とタイルと・・・黒い部分は何だろう?

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【洋館「玉渓(ぎょくけい)」】
チューダー様式を取り入れた室内。
ヨーロッパの山荘風の造りになっており、隣接する各々の部屋とはがらりと印象が変わります。


起雲閣 (3)
暖炉脇の柱は、廃仏毀釈の際、奈良の神社で使われていたものを再利用したもの。

起雲閣 (11)
ヨーロッパ調の室内とは異なり、暖炉の上には石製の仏像彫刻があり、
ここだけシルクロードって感じの混合ぶりになっています。


起雲閣 (12)
部屋の木材は全て洋材で、釿(ちょうな)で「なぐり加工」がされています。

起雲閣 (10)
暖炉の覆いにはサンスクリット語もみられます。
意味はワカラン。

起雲閣 (9)起雲閣
暖炉にはサラマンダー(火蜥蜴)の意匠も見られます。

起雲閣 (6)
そして火伏せの魚の意匠も。

起雲閣 (4)
暖炉床のレンガは角が丸くなっており、填め込む前に削っているのかと思われ・・・。

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他の部屋に比べるとちょっぴりシンプル(?)なシャンデリア。

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「玉渓」からサンルームを望む。

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ドアノブもめっちゃ凝ってる!

起雲閣
これはノブの部分だけ違っているタイプ。
客人が使わない通路などに使われているっぽい?


起雲閣
金剛のドアノブ。

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カーテンのフックも凝っています。

起雲閣
【洋館「金剛(こんごう) 」の入り口】
根津嘉一郎が建てた最初の洋館です。


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[入り口右手の小部屋]

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腰壁もタイル貼り!

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床は少なくとも三種類のタイル貼り!

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天井はステンドガラス!

起雲閣
小部屋のステンドグラス。
小花柄ですね。


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小部屋の窓に付いてる金具。
下に曲げて仕舞い込むタイプなのかも?


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上げ下げ窓の取っ手。

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「金剛」の腰壁もタイル貼りです!

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石張りの暖炉。

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暖炉の上がめっちゃ煤けていますね。

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暖炉の壁には何かの模様が見られます。

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卍(まんじ)模様ですね。

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暖炉の両脇にあるステンドグラスが填め込まれた小窓。

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金具もオシャレ~。

起雲閣
起雲閣 (57)
ガラスかと思いきや、これは石かな?

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暖炉上方のスペード、ハート、ダイヤ、クラブを象った模様には
螺鈿細工(らでんざいく)が填め込まれています。


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これは電気のコンセントかな?

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建築当時は、すべての床が入り口右手の小部屋と同じタイル張りだったそうです。

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【ローマ風浴室】
1989年の改築の際、多くの部分で現代の材料に改められてしまいましたが、
ステンドグラスの窓やテラコッタ製の湯出口などは、建築当時の物なんだそうです。


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[テラコッタ製の湯出口]

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浴室内を暖めるスチームの通気口かな?

起雲閣
外から見た浴室。

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どの部屋の天井だったか忘れた。

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池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)

起雲閣 (37)
【根津の大石】
10人以上の庭師が2ヶ月以上かけて運んだと言われ、
2/3は土の中に埋まっているそうです。


起雲閣 (29)
他にも巨石が様々な場所で使われています。
これは「赤石」っぽい。
そういえば、伊豆は銘石の産地でしたね。


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[五重の石燈篭]

苔
庭石の窪んだ部分に雨水が溜まるようで、苔生していました。
個人的に、こういうのが大好き。


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早咲きの八重の梅が満開でした。

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「あたみ桜」とメジロ。

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花の蜜を吸っています。

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落ち忘れた感のある松ぼっくり。

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庭から見た洋館「玉姫」。

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二階の花台にも細かい模様が彫られています。

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洋館「玉姫」の屋根瓦。
緑色の釉薬で焼かれていますね。


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洋館「玉姫」の煙突。
こんなところにまでデザインがされているという・・・。


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道路側から見た煙突。

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鯉
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窓の花台。
木が組まれているデザイン。
凝り過ぎです~。


起雲閣



NHK朝ドラ「花子とアン」のロケ地でもある『起雲閣(きうんかく)』。


鉄道王(東武鉄道や南海鉄道など)、根津嘉一郎の手により、


豪奢で、これでもかっ!!! ってほどの装飾が施され、


「うんうん、わかったから」


と言いたくなるほどの財力をヒシヒシと感じる空間になっています。


凄いなぁとは思うけれど、庶民感覚としては逆に落ち着かない。


非日常を味わう別邸という特性を考慮しても、


個人宅としては、やっぱり落ち着かないかもなぁ。


でも、建物まるごと美術品と考えるとすれば、


わざわざ観に行く価値のあるものだと思います。


職人の意地と誇りが随所に見られる逸品です。


熱海に行ったら、是非。



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