【柳澤家住宅主屋】
東京都世田谷区大原1-1176
木造平屋建、瓦葺
設計者:伊東安兵衛
建築年:昭和26年
国登録有形文化財
この場所に暮していた柳澤君江さんが生前
「没後もこのままで残して欲しい」
と願い、その意思に沿って残された和風庭園がここです。
庭は市民緑地として公開されていますが、
国の登録有形文化財でもある建物は通常非公開になっています。
その建物が本日のみ公開されるということで、本日朝から行って参りました。
綺麗に刈り込まれた木々の先に門があります。
門柱は大谷石ですね。
うんうん、昭和っぽい感じ。
市民緑地とは、都市に残された民有地のみどりを保全し、
地域に憩いの場を提供することを目的とした
都市緑地法によって定められている制度のことです。
庭を横切る通路を通り、奥へ。
受付で寄付金100円を支払い、領収書を貰って建物内へ。
切妻屋根の妻面に束や貫を見せる真壁造。
[玄関]
このプレートって、桐箱に入って届くもんなんですね~。
玄関床にも大谷石が敷かれています。
照明などのインテリアは「民藝」っぽい。
ソファーにこういう布掛けもありなんだなぁ。
何か掛軸を掛けたくなりますな。
暖簾の奥はお手洗いになっているっぽい。
梁は真っ直ぐでないところも“らしい”感じ。
この端の杭は何なんだろう?
十字に掛けられた梁。
角にある椅子が昔から使われている椅子っぽい。
和室の襖紙がなんだか女性好みな感じで可愛いですね。
居間と和室を隔てる襖の引き手。
結構使うのか、色がいい感じになっています。
和室襖の引き手。
これ、掴みやすそうでいいですね。
和室の障子がちょっと面白く・・・
懐かしい感じの鍵が付いています。
和室は黄土壁仕上げ。
木には柿渋か何かを塗っているのかな?
鳥取民藝家具「そろばん玉型電気シェード」。
廊下のランプシェード。
これ、いいなぁ。
ソファの後ろには暖炉があります。
煉瓦と大谷石で囲われています。
目地はセメントですね。
三枚のガラス戸。
キノコみたいな灯籠。
最近整備されたっぽい柵。
敷地内の庭は大原一丁目柳澤の杜(市民緑地)。
大谷石で囲まれた井戸もあります。
庭ではホトトギスが咲いていました。
土地所有者と契約を結び、一般公開している庭の端にある芝生。
庭から門に続く路。
歳をとったら、とても住み易いだろうなぁと思える小住宅ですね。
ソファは後から置いたんだろうけれど、
正直、人が沢山集まるには狭い。
そもそもあそこにあったら暖炉は使えないと思うし。
それはそうと、今年は民藝づいているなぁ。
好みかどうかはさて置き、
普段は入れない場所に入るのってワクワクするよね。
そういう理由で、今日は思い出に残る一日となりました。