九州とほぼ同じ広さの国土を持つデンマークには、“ヒュッケ(hygge)”という言葉があります。



意味は、「人生最高の時間」「くつろいだ」「小さな幸せ」「心地良い雰囲気」。



英語で表せば、“コージー(cozy)”。



あの、銀座コージーコーナーの意味する「憩いの場所」みたいなもんですかな。



デンマーク人はこの“ヒュッケ”を信条とし、休日にはのんびりと愉しむことを旨としているんだそうです。



ワタクシもそうしたいと思い、目下努力しているところです。



まあ、努力するもんじゃないんだろうけど(苦笑)。



それはそうと、ワタクシは『料理が美味しそうな映画』を観るのが好きです。



そんな映画は何かと人に訊いてみたら、



『かもめ食堂』



『ホノカアボーイ』



『南極料理人』



『幸せのレシピ』



『タンポポ』



『千と千尋の神隠し』



『天空の城ラピュタ』



などなど、特にジブリ作品が多く出てきますが、ワタクシは『ハード・ウェイ』が強く印象に残っています。



マイケル・J・フォックスとジェームズ・ウッズのコメディ映画で、フライドポテトにケチャップを付けて食べるってことを初めて知り、それ以来、ワタクシはケチャップ無くしてフライドポテトが食べられなくなったっつー作品。



でも一番好きなのは、『バベットの晩餐会』。



すっごく料理が美味しそうなの!!!



高そうだし、一生食べられなさそうだし、味は想像でしか無いんだけど。



(画面も暗いし)



【バベットの晩餐会】

19世紀後半、デンマークの辺境の小さな漁村に、厳格なプロテスタント牧師の美しい娘、マーチーネとフィリパは住んでいた。

歳月がたち、父が亡くなった後も未婚のまま仕事を献身的に続けていた二人のもとに、ある嵐の夜、紹介状を持ったバベットという女性が、訪ねてきた。

パリ・コミューンで家族を失い亡命してきた彼女の、無給でよいから働かせてほしいという申し出に、二人は家政婦としてバベットを家におくことにした。
彼女は謎を秘めつつも一家になくてはならない一員となる。彼女と祖国フランスとのつながりは、パリの友人に買ってもらっている宝くじのみであった。

それから14年の月日が流れ、父の弟子たちも年老いて、集会が昔からの不幸や嫉妬心による諍いの場となったことに心を痛めた姉妹は、父の生誕百周年の晩餐を行うことで皆の心を一つにしようと思いつく。

そんな時バベットの宝くじが一万フラン当たり、バベットは晩餐会でフランス料理を作らせてほしいと頼む。姉妹は彼女の初めての頼みを聞いてやることにするが、数日後、彼女が運んできた料理の材料の贅沢さに、質素な生活を旨としてきた姉妹は天罰が下るのではと恐怖を抱くのだった。

さて晩餐会の夜、マーチーネの元恋人で将軍となったローレンスも席を連ね、バベットの料理は次第に村人たちの心を解きほぐしてゆく。

実はバベットは、コミューン以前「カフェ・アングレ」の女性シェフだったのである。そして晩餐の後パリへ帰るものと思っていたバベットが、この晩餐に一万フラン費やしたことに姉妹は驚くが、やがて今後もこの地に留まりたいというバベットの真意に思い至り、胸をつまらせるのだった。

バベットの晩餐会
ガラスの器もカッコイイのー。




『バベットの晩餐会』を観ると、



ああ、これが、“ヒュッケ(hygge)”なんだなぁ~



とシミジミ思います。



いいなぁ、晩餐会。



バベットみたいに“無給で”働いてくれる家政婦さんが欲しい。



と思わずには居られない作品です。



独り“ヒュッケ(hygge)”の時にオススメ哉。








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