あまりの暑さに耐えかね、駅からタクシーを利用することにしました。

旅行用キャリーケースを持っているので、

自分の番では乗り降りしやすいボックスタイプが来るといいな、と

淡い期待を抱きながら最後尾に並びましたが、

来たのはセダンタイプ。

しかも個人タクシーでした。


運転席からトランクの開く音が聞こえたため後ろへ回り込むと、

車から降りてきたのは80歳代とお見受けするご高齢の運転手さん。

マジかー。

心の中で天を仰ぐ。

トランクに荷物を載せ、後部座席に乗り込んだところで行き先を告げたものの、

タクシー乗り場のすぐ前に、

ハッチを上げたままで雑に路駐しているAmazonの配達らしき車がある。

雑過ぎるので、すれ違いがかなりギリギリ。


おじいさんはキレ気味に舌打ちをしつつ、

「ちょっと注意してくるわ」と曲がった腰を伸ばして外に出て行ってしまいました。

マジかー。

しかし直ぐに戻り、「運転手が居らんかったわ」と言いつつシートベルトを着用。

ワタクシは窓を開けつつ「こっちは私が確認しますよ」と協力を申し出ました。

「すまんな」と言いつつ、ゆっくりと車を前進させるおじいさん。

無事に難所をすり抜けた後は、達成感で車内の空気が少し緩む。

道中、猛暑や梅雨の話題で意外と会話が弾みました。

「どっから帰って来たんや」と訊かれたので「東京から」と答える。

目的地が近づいた頃、ふとメーターに目をやると600円の表示のまま動いてない気がする。

信号の手前で減速したタイミングで「メーター、入ってる?」と指摘すると、

「そうなんや。初っ端からトラブルがあったから、メーターを入れるのを忘れてたんや」

と答えるおじいさん。

気づいた時点でメーターを入れ直せば良いものの、なぜかそのまま走行を続けていました。

目的地に到着したところで、

「だいたいこれぐらいの料金になると思うから、このままお釣りを出さずに取っといて」

とトレイに千円札をのせ、ドアとトランクが開いたので外に出るワタクシ。


荷物を自分で取り出したところで、おじいさんが外に出てきて、

「お釣りや」と言いつつ400円を差し出すから、

「そのまま取っといて。絶対600円ちゃうし」

と、おじいさんの手を小銭ごと包むように握りしめました。

おじいさんは少し考えてから、「ほな、折半にしようや」と言い、

手を開いて200円を指でつまんで渡してきたので、今度はありがたく受け取ることに。

「ありがとうな。気を付けて東京に帰るんやで」というおじいさんの言葉に、

今着いたばっかりや、と思いつつ「ありがとう」と笑って手を振りかえすワタクシ。

おじいさんは車に乗り込んで走り去る間際も、窓から後ろ手を出し、

数十メートルほど手を振り続けてくれました。

そっちこそ、気を付けて帰ってや~。(マジで)

後期高齢者ドライバーゆえに、最初はめちゃくちゃ不安でしたが、

結果としては、心温まる一期一会の出会いとなりました。


いい意味で、大阪らしい「おっちゃん」だったかも。

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新大阪駅で見つけた阪神タイガースとミャクミャクのコラボ商品。
その価格に驚いた。



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