
室町時代の文明9年(1477年)創業の『水田玉雲堂』。
代表銘菓は「唐板(からいた)」です。
863年(貞観5)に疫病が流行り、
疫神を鎮めるために御霊会で神前に供えられた煎餅が「唐板煎餅」。
その後も続いた御霊会は応仁の乱のために廃絶しましたが、
ご先祖が唐板煎餅の製法を古書から会得し、応仁の乱後に再興したのだとか。
460年間ほど御靈神社 (上御霊神社)の境内に茶店を兼ねた店を構え、
その後、第二次世界大戦がきっかけで現在の場所にお店を移転したそうです。
現在の建物は大正末期の建築で和洋折衷。
って、数百年前のことをサラッと沿革で述べられるところがスゴイ。

御靈神社 (上御霊神社)

店舗外観。建物の規模の割には開口部が少ない。

入口は神社側にあります。
唐板がとても薄く、「袋入りもあります」と言われたものの
持ち歩きで粉々になりそうなので箱を買い求めました。
運がよければ京都高島屋でも買えるようですが、
神社とともに歩んだ歴史を味わいたいのならここに来る方が良いかも。
数百年の歴史を継いで守っている店主さんは、とても腰が低く丁寧。
この先何年経ってもここにあるという安定感を醸すのは大変な事だろうと感じました。
ところでこの唐板。繊細なお菓子で運ぶのが大変そうだけれど
東京でも取り扱っているデパートがあるのかしら?


【水田玉雲堂(みずたぎょくうんどう)】
京都府京都市上京区上御霊前町394
(地下鉄鞍馬口駅 出口1より徒歩3分)
営業時間 10:00~17:00
定休日:日曜、祝日ほか
※現金のみ
https://gyokuundo.com/






















